JR東日本は2018年4月3日、プレスリリースにて中央線快速・青梅線へのグリーン車導入を2023年度末に行うと公表した( 中央快速線等へのグリーン車サービス開始時期および車内トイレの設置について )。またJR東日本八王子支社は2018年4月3日、プレスリリースにて青梅線青梅駅の2面3線化を2022年度に行うと公表した( 青梅駅新設ホームの完成時期について )。今回はこれについて見ていく。
1. 12両増結で単線区間拡大へ
JR東日本では2023年3月にJR東日本中央線快速・青梅線にてダイヤ改正を実施する見込みだ。
中央線快速・青梅線では2024年度内にグリーン車増結に伴い10両から12両に増結することから、ホームの延長を行っている。ただこれらのホームの延長は一晩でできるはずがないので、前もって行う必要がある。そうなるとグリーン車増結より前にダイヤ改正をする可能性は十分ある。
また青梅線でも設備増強を行い、2023年3月までに青梅駅が1面2線から2面3線に拡充する。
一方、東青梅駅は踏切と敷地の関係から1面2線のまま12両化することができず、1面1線に減らし単線化することとなった。
その隣の河辺駅は1面2線から2面3線に拡充するとしている。そもそも青梅駅を2面3線に拡充すれば立川方面への折り返しに2線使えるので線路容量が限られても安定的に運転できるはずなので、青梅始発終着での運転を基本とするのであれば河辺は現状のまま1面2線で十分なはずだ。つまり河辺の2面3線はの拡充はおそらく東青梅駅構内単線化に伴い河辺~青梅間を運転できる列車本数が限られることから、河辺折返し列車を大きく増やすためではないだろうか?
そもそも青梅市内で1番利用の多い駅は河辺で、概ね東青梅や青梅の2倍程度の利用がある。また拝島〜河辺間にはほかに福生や羽村、小作などの青梅や東青梅より利用が多い駅が並ぶのである。また青梅〜奥多摩間の輸送密度を考えても平日朝ラッシュ時ですら毎時4両あれば足りてしまうし、その全てが拝島方面にまで行くとは限らない。つまり河辺を通る列車のうち2本に1本が青梅まで到達できていれば十分運びきれてしまう。そう考えると青梅始発終着の10両編成列車を河辺始発終着に短縮する可能性が十分考えられそうだ。
2. 河辺~青梅間で減便する時間帯はどこになるのか
ではどの時間帯で運転本数を削減するのだろうか。
そもそも青梅線は昼間は立川〜青梅間では平日昼間は毎時5本(平均12分間隔)のみの運転であり、ここから減便しようとするとなると利便性が大きく低下しやすい。しかも運用削減も厳しく、JR東日本にとってはあまりメリットがない。そう考えると昼間に河辺行きを多く設定するとは考えにくい。
次に平日夕ラッシュ時。青梅線立川〜青梅間で概ね毎時7本の運転があるが、この時間帯に半分減便してやっと1運用削れるか削れないかである。やる可能性はないわけではないが、3本以上設けるとも思わない。
また特急「おうめ」の運転区間短縮は考えにくいだろう。
そう考えると1番考えられるのは毎時10本の運転がある平日朝ラッシュ時である。およそ6分間隔が半減し12分間隔にはなるが、これで河辺で折り返せるようになれば1運用削減できる。そうなればグリーン車製造本数も抑えることができ、経費削減につなげられそうだ。
ただ、河辺を2面3線化して大規模に工事してまで1運用を削減したいのだろうか。費用対効果を考えるとあまり良くないのではないかと思うのは気のせいだろうか?
3. 結び
今回の2023年3月実施予定のJR東日本中央線快速・青梅線ダイヤ改正予測では、グリーン車増結による12両化に際し東青梅駅構内を1面2線から1面1線に単線化することで、河辺~青梅間で減便する可能性が高そうだ。
今後JR東日本八王子支社でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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