京阪電鉄は2021年7月8日、プレスリリースにて2021年9月25日にダイヤ変更を行うと公表した( 2021年9月25日(土)に京阪線・大津線においてダイヤを変更します )。また京阪電鉄は2021年8月20日、プレスリリースにて2021年9月25日にダイヤ変更の詳細を公表した( 京阪線・大津線ダイヤ変更の詳細についてのお知らせ )。今回はこのうち交野線・宇治線について見ていく。
1. 終日に渡り大規模なダイヤ変更実施へ!
今回の2021年9月25日京阪電鉄ダイヤ変更では、交野線・宇治線でもダイヤ変更を行う。
交野線と宇治線はともに4両編成ワンマン運転電車のみでの運転となっており、ともに本線と直通していない。このため京阪本線がダイヤ変更を行っても交野線・宇治線はほぼダイヤ変更を行わないことが多かった。
しかし今回のダイヤ変更では京阪本線でダイヤパターンを変えるほどの大規模なダイヤ変更を行うことになったため、交野線・宇治線でも本線と接続するように大幅にダイヤ変更を行った。
ただ交野線と宇治線は互いに直接連絡してはいないものの、今回のダイヤ変更内容は大きく似ている。このことから今回は2021年9月25日の京阪交野線・宇治線のダイヤ変更について見ていく。
2. 朝ラッシュ時も微減へ
今回の2021年9月25日京阪交野線・宇治線ダイヤ変更では、平日・土休日ともに朝に減便を行う。
まずは平日朝。宇治線ではピーク時に最短7分間隔(平均8分間隔)での運転だったが、今回のダイヤ変更より最短8分間隔(平均9分間隔)での運転に減便した。これにより輸送力が11.1%減少した。
ただ交野線では平日朝ラッシュのピーク時30分間はほぼ運転間隔を据え置いており、周辺のオフピーク時間帯の減便にとどまっている。
これにより平日朝ラッシュ時30分間に減便をほぼ行っていない交野線は5運用のまま据え置いているが、宇治線は5運用から4運用に削減する見込みだ。これによりワンマン対応の4両編成が1本余る見込みだ。
また土休日は宇治線・交野線ともに朝から終日10分間隔での運転となっていたが、今回のダイヤ変更より交野線・宇治線とも平均11分間隔での運転に削減する。これにより輸送力が9.1%削減した。
3. 昼間を中心に減便へ
今回の2021年9月25日京阪交野線・宇治線ダイヤ変更では、平日・土休日昼間の減便を行う。
平日・土休日昼間は10分間隔(毎時6本)から15分間隔(毎時4本)に減便し、輸送力を33.3%減少する。ただダイヤ変更前は平日夕ラッシュ時にも10分間隔(毎時6本)の運転しかなかったことから昼夕輸送力比を考慮しても昼間毎時4本運転は問題はない。
またJR学研都市線やJR奈良線の普通電車が昼間毎時4本しかないことを考えても交野線・宇治線の昼間毎時4本運転には問題はないだろう。
なお交野線は枚方市で、宇治線は中書島で淀屋橋方面特急に連絡できることは変わりない。8月~9月実施の京阪電鉄土休日臨時ダイヤのように交野線が枚方市で枚方市始発終着の準急に連絡していたが、特急連絡を続けるようだ。
この減便により昼間に限り交野線・宇治線でそれぞれ4運用から3運用に減少しており、4両ワンマンを合計2運用を削減している。
4. 平日夕ラッシュ時にも減便へ
今回の2021年9月25日京阪交野線・宇治線ダイヤ変更では、平日夕ラッシュ時にも減便を図る。
これまで宇治線では平日夕ラッシュ時は10分間隔(毎時6本)で運転があったが、今回のダイヤ改正より12分間隔(毎時5本)での運転に減便し、輸送力を16.7%減少することとなった。これにより宇治線では昼夕輸送力比は100.0%から80.0%に変化した。
この平日夕ラッシュ時の減便も本線の平日夕ラッシュ時において10分サイクルダイヤから12分サイクルダイヤに拡大するために京阪特急が毎時6本から毎時5本に削減するために行っているものである。
ただ交野線では枚方市18時台は概ね10分間隔で電車が発車していることから、毎時6本での運転のままとなっている。もっとも前後の時間帯は概ね12分間隔になっているため毎時5本程度の運転となっているが、平日夕ラッシュ時毎時6本を維持することとなった。これにより交野線では昼夕輸送力比は100.0%から66.7%に変化した。
なお今回のダイヤ変更で平日夕ラッシュ時は減便を行ったものの、交野線・宇治線ともに4運用のまま変わりはない。
5. 終電繰り上げへ
今回の2021年9月25日京阪交野線・宇治線ダイヤ変更では、終電繰り上げも行っている。
交野線では終電は東行き(私市方面)は枚方市24時20分発私市行き、西行き(枚方市方面)は私市24時36分発枚方市行きで設定していた。ただ今回のダイヤ改正でそれぞれ19分繰り上がり、東行き(私市方面)は枚方市24時01分発私市行き、西行き(枚方市方面)は私市24時17分発中書島行きで設定する。
この終電繰り上げにより淀屋橋から交野線への最終は淀屋橋23時53分発快速急行樟葉行き利用から淀屋橋23時33分発特急三条行き利用に20分繰り上がるほか、出町柳から交野線への最終は出町柳23時30分発普通寝屋川市行き利用から出町柳23時15分発快速急行淀屋橋行き利用に15分繰り上がることとなった。
また宇治線では終電は東行き(宇治方面)は中書島24時19分発宇治行き、西行き(中書島方面)は宇治24時36分発中書島行きで設定していた。ただ今回のダイヤ改正でそれぞれ21分繰り上がり、東行き(宇治方面)は中書島23時58分発宇治行き、西行き(中書島方面)は宇治24時15分発中書島行きが終電となる。
この終電繰り上げにより淀屋橋から宇治線への最終は淀屋橋23時40分発特急三条行き利用から淀屋橋23時10分発特急出町柳行き利用に30分繰り上がるほか、出町柳から宇治線への最終は出町柳23時59分発特急枚方市行き利用から出町柳23時39分発特急枚方市行き利用に20分繰り上がることとなった。
これらの減便により交野線では平日は115往復から95往復に、土休日は109往復から80往復に減便することとなった。また宇治線では平日は114往復から90往復に、土休日は108往復から79往復にそれぞれ減便することとなった。
6. 結び
今回の2021年9月25日京阪電鉄ダイヤ変更では、京阪本線のみならず交野線や宇治線でも大規模なダイヤ変更を行い、大幅に減便することとなった。
今後京阪交野線や宇治線でどのようなダイヤ変更を実施するのか、見守ってゆきたい。
コメント