長崎電気軌道は2022年5月24日、プレスリリースにて9月1日にダイヤ改正を行うと公表した( 【重要なお知らせ】チョイ乗り割引・4号系統減便・乗換え電停追加 )。今回はこれについて見ていく。
1. 恐れていた!4系統の大減便宣言!
今回の2022年9月1日長崎電気軌道ダイヤ改正では、2022年4月1日長崎電気軌道ダイヤ改正以来約5か月ぶりにダイヤ改正を行う。
今回のダイヤ改正では蛍茶屋~崇福寺間の黄色い4系統で大減便を図る。
そもそも4系統は約12分間隔、つまり終日ほぼ毎時5本の運転を確保していたのだが、2019年6月27日長崎電気軌道ダイヤ改正で約12分間隔から約20分間隔に大きく減便したほか、前回の2022年4月1日長崎電気軌道ダイヤ改正でさらに減便している。
今回のダイヤ改正で4系統は終日44往復から朝6往復、夕方6往復の合計12往復に大減便する。たった3年程度での大幅な減便により4系統はもはや風前の灯火であり、いつ2系統(赤迫発大波止経由蛍茶屋行き)のような深夜に1本だけの運行になってもおかしくはない。
これにより昼間に蛍茶屋と崇福寺を結ぶ運転系統がなくなることから、救済として1系統と5系統の乗り換え電停として新地中華街(旧築町)のほか西浜町を追加(過去に4系統減便時に臨時で設定していたので事実上の復活)する。このほか1系統と3系統乗継として長崎駅前を設定し、いずれもICカード利用時に初乗りと同額140円で利用できるようにする。
西浜町の乗り換え電停深津という以前の記事で言った通りの恐れていたことがたった5か月後に再現するとは。
このほか長崎電気軌道は全線均一140円だが、2022年9月1日より全国相互利用を含むICカードで2電停以内(乗継含む)の利用の場合100円に値下げする。
もっとも長崎電気軌道は2009年10月まで全線運賃100円だったが、均一運賃制のため1電停での利用でも値上げをしてきたが、当時日本最安運賃だった長崎バスは初乗り100円に据え置いたため、近距離で長崎バスの方が安くなることとなった。今回のICカードによる2電停以内の13年ぶりの値下げは、よほど長崎バスに安値競争で勝ちたいらしい。安値は不景気の象徴だし、長崎の景気は悪く人口流出数もかなり多いのだが。
長崎市では2022年9月23日に西九州新幹線が長崎駅に乗り入れるようになるが、長崎駅前に乗り入れないかつ単独運行区間を持たない系統を見直すこととしたようだ。そう考えると観光の利便を上げるために赤迫方面から長崎駅前を経て大浦天主堂方面石橋への系統も作り出す可能性もゼロではないのではないだろうか?
2. 結び
今回の2022年9月1日長崎電気軌道ダイヤ改正では、4系統を朝6往復と夕方6往復にまで大きく削減する代わりに、代替として西浜町の乗り換え電停設定を復活することとなった。
長崎駅前で連絡する西九州新幹線開業をを2022年9月23日に控える中、長崎電気軌道でどのようなダイヤ改正を行うのか、見守ってゆきたい。
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