開業初日から土休日増発で新横浜に毎時8本運転へ! 東急新横浜線臨時列車運転(2023年3月)

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開業当日から土休日増発で新横浜に毎時8本運転へ! 東急新横浜線臨時列車運転(2023年3月)

東急電鉄は2023年3月10日、プレスリリースにて2023年3月の東急新横浜線臨時列車を公表した( イベント開催に伴う東急新横浜線・東横線・目黒線の臨時増発列車について )。今回はこれについて見ていく。

2023年3月東急新横浜線・東横線・目黒線ダイヤ改正はこちら!

2023年3月ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 開業したての東急新横浜線で臨時列車増発へ!

今回の2023年3月東急新横浜線臨時列車運転では、2023年3月18日に開業したばかりの東急新横浜線で臨時列車の増発を図る。

東急新横浜線は新横浜と武蔵小杉・東京都区内方面を結ぶ路線となっていることから、日産スタジアムや横浜アリーナでのイベント終了時に東京方面へ向かう旅客を東急新横線が一手に引き受ける。これらの旅客をさばくために臨時列車を増発することとなった。

一方相鉄新横浜線では臨時列車を増発せず、今回設定する臨時列車はすべてが東住新横浜線新横浜での折り返しとなる。新横浜から相鉄線沿線に行く需要は限られていることから毎時4本程度の定期列車だけでも十分運びきれると判断しているのだろう。

では今回東急新横浜線でどのように臨時列車を増発するのか、見ていこう。




2. 深夜のイベント終了に合わせて増発へ!

今回の2023年3月東急新横浜線臨時列車運転では、深夜のイベント終了に合わせ増発を図る。

新横浜線は土休日17時台~21時台は毎時7本以上も運転、平均で毎時8本の運転があるのだが、東横線では武蔵小杉20時以降発、目黒線では武蔵小杉19時以降発は急行や東横特急を昼間より減便して運行していることから連絡する列車が手薄である。このため東横線渋谷や目黒線目黒までの直通列車を中心に増発することとなった。

このため3月中の土休日、新横浜始発の急行渋谷行き10両編成を新横浜20時35分発と21時35分発の2本、新横浜始発の各駅停車目黒行き8両編成を新横浜21時00分発、22時12分発、22時37分発の3本で設定する。




3. 土休日昼間に毎時2本増発へ!

今回の2023年3月東急新横浜線臨時列車運転では、土休日昼間に毎時2本を増発する。

東急新横浜線の昼間は、15分間隔の目黒線直通急行毎時4本と30分間隔の東横線直通急行毎時2本の合計毎時6本だが、運転間隔調整をしないため最大で15分間隔が開いている。

そこで今回の臨時列車運転ではこの15分間隔があいているところに土休日に臨時列車を増発することで混雑分散を図る。

今回増発するのは土休日11時台~16時台の目黒線直通各駅停車毎時2本、合計12往復である。これらの列車は本来目黒線日吉どまりの列車を新横浜発着に延長して設定する。プレスリリースには新横浜発の列車しか掲載していないが、実際には各駅停車日吉行きのうち毎時2本を各駅停車新横浜行きに延長して新横浜まで延長運転を行っている。

これにより土休日昼間の都営三田線からの武蔵小山で急行で抜かれる目黒線各駅停車毎時2本が新横浜まで乗り入れ、東急新横浜線は昼間に最大15分間隔が開くところを最大9分間隔にまで縮めている。毎時8本の運転本数となれば東急電鉄お得意の15分サイクルダイヤベースの昼間の発車間隔に近い。

このため東横線渋谷からの昼間の新横浜先着列車は定期列車では急行湘南台行き毎時2本と東横特急からの武蔵小杉乗り換え毎時4本となっているが、このほかに急行元町中華街行きから武蔵小杉で目黒線からの各駅停車新横浜行き乗り換えも先着になる。このため渋谷や中目黒、自由が丘から新横浜を目指すには急行湘南台行きのほかとりあえず武蔵小杉まで行って新横浜に行く電車に乗り換えると早く着くようだ。

なおこの新横浜発着に延長する各駅停車は8両編成または6両編成での運転となっていることから、都営6300系6両編成の各駅停車新横浜行きも設定している。ただし新横浜駅が2面3線で折り返しの中線は毎時2本の目黒線急行の新横浜折り返しに使っているため、臨時に増発した各駅停車新横浜行きは4番線折り返しとなっている。このため相鉄方面との対面乗り換えができない。

このほか平日の3月24日、27道、29日、30日にも夜間の日吉始発の目黒線のうち1~6本を新横浜始発に延長する。こちらはすべて6両編成での運転で、都営6300形または東京メトロ9000系が担当する。




4. なぜ定期列車ではなく臨時列車の増発としたのか

ではなぜ今回の臨時列車の増発を当初から定期列車として設定しなかったのか。

もっとも2020年の旅客の急減に対処しなくてはならなくなった際に定期列車では減便が難しいが、臨時列車であれば設定しなければよいので運転本数調整が容易である。主に新幹線でやる手口だが、それを新横浜で東海道新幹線に連絡する東急新横浜線に適用した可能性はある。

では時間帯ごとに臨時列車の増発は適切だったか見ていこう。まず夜間の増発に関しては概ね毎時8本の運転があるにもかかわらず実施すること、土休日に関しては東横線や目黒線が急行や東横特急の運転本数を減らしている時間帯であることから文字通りイベント終了による帰宅で集中的に利用者が多くなることから混雑緩和のための臨時増発だろう。

ただ、土休日昼間の毎時2本の目黒線各駅停車の延長は需要に合ったものなのだろうか?もっとも毎時8本運転は東急電鉄としてはスタンダードなのだが、開業当日の3月18日を除いて東急新横浜線は昼間は目立った混雑になっていない。正直毎時6本でも全然運べる。

それでも3月中の土休日はすべて土休日昼間に毎時2本増発し毎時8本運転にしているのは、混雑の解消が読めなかったことと遅延により折り返しの容量が足りなくなることを恐れていたからではないだろうか。

そもそも東急新横浜線開業前、東急目黒線列車の折り返しは基本日吉の引き上げ線2線で行っていた。が今回のダイヤ改正で東急目黒線を延長する形で東急新横浜線が開業、日吉の折り返し線は1線に減ってしまった。

つまりこの1線での折り返しでほぼ終日にわたり毎時8本の折り返しを日吉でひっきりなしに行う必要が生じたのである。




もっとも遅延がなければ日吉での毎時8本折り返しはできるのだが、少しでも遅れてしまうとどんどん遅延が大きくなってしまう。一方で新横浜駅は2面3線あるものの折り返しは毎時2本しか行っていない。このため混雑が予想される土休日に遅延が発生し折り返しでさらなる遅延増幅を防ぐために日吉の引上げ線に入れる列車のうち毎時2本を新横浜駅4番線折り返しに変更するために臨時列車を設定したのではないだろうか

なお土休日昼間の毎時2本の増発は3月中までの設定で、プレスリリースに掲載のある4月1日臨時列車運転では設定がない。そう考えると、土休日に遅延しやすく東急東横線や東急目黒線、東急新横浜線で日吉で毎時8本を折り返すのが困難となった場合には引き続き昼間の目黒線各駅停車毎時2本を新横浜まで伸ばすだろうし、平日同様遅延が起きにくく折り返しに時間がかからないのであれば土休日昼間の増発は取りやめるだろう。

また土休日昼間の東急新横浜線の土休日昼間の増発が恒常化すれば、次回2024年3月ダイヤ改正で土休日昼間の東急新横浜線は昼間毎時6本から毎時8本に増発してもおかしくはない。東急電鉄では池上線や多摩川線で土休日昼間の方が平日昼間より多く運転していることから、平日昼間は運転本数据え置きで土休日昼間だけ増発してもおかしくはないだろう。


5. 結び

今回の2023年3月東急新横浜線臨時列車運転では、開業初日から臨時列車を増発することとなった。

今後この臨時列車運転がダイヤ改正にどのように活かされるのか、楽しみにしたい。

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