E231系5両編成沼津乗り入れへ! JR東日本横浜支社・JR東海東海道線ダイヤ改正(2024年3月16日)および315系投入に伴うJR東海ダイヤ改正予測(2025年予定)

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E231系5両編成沼津乗り入れへ! JR東日本横浜支社・JR東海東海道線ダイヤ改正(2024年3月16日)および315系投入に伴うJR東海ダイヤ改正予測(2025年予定)

JR東日本横浜支社は2023年12月15日、プレスリリースにて2024年3月16日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこのうち東海道線について見ていく。

2024年3月16日JR東海道線ダイヤ改正のうち三島~静岡~浜松間はこちら!

1. E231系5両編成が沼津に乗り入れへ!

今回の2024年3月16日JR東日本横浜支社・JR東海東海道線ダイヤ改正では、JR東日本車両によるJR東海東海道線乗り入れを見直す。

2004年10月16日JR東日本横浜支社ダイヤ改正による東海道線車両のE231系への更新で列車走行距離調整のために行っていたJR東日本113系11両+JR東海113系4両の15両編成を取りやめ、15両運転はJR東日本E231系10両+5両で行うようになりJR東海車が15両編成への増解結に絡むことはなくなった。

これにより東海道線では昼間に毎時1本東京~浜松まで行っていた普通列車の直通運転を取りやめJR東日本とJR東海の境界である熱海で原則系統分割、東京からの東海道線普通列車最大直通区間も早朝深夜の快速ムーンライトながらの送り込み用東京~静岡間373系9両編成1往復と朝夕の東京~沼津間のJR東日本E231系10両編成9往復のみに縮小、その後快速ムーンライトながら臨時化に伴い2012年3月17日JR東日本ダイヤ改正で東京~静岡間直通普通列車が車両置き換えで熱海で系統分割、東海道線で熱海をまたぐ直通列車は東京~沼津間の9往復のみとなっている。

完全に熱海での系統分割を行わなかったのはJR東海では静岡県内東海道線向けには4両以下の短い編成しか所有していないため、沼津・三島から小田原・横浜・東京方面への通勤利用客を乗せ切れない。このため平日朝は沼津~熱海間で5両や6両編成では足りず10両編成が必要で、その車両をJR東日本の車両を使うことでJR東海自社の車両保有数を削減することで費用を抑えている。このため朝とその送り込みの深夜に運転するJR東日本車10両編成のJR東海管内沼津までの乗り入れは必要なようだ。

一方、平日夕方は平日朝より利用が少なく空席が余っていた。このためJR東日本車両による東海道線沼津乗り入れ9往復のうち3往復を10両から5両に減車することとしたのだ

これによりJR東日本E231系5両編成が沼津に乗り入れることになった

なおJR東日本とJR東海では中央本線や飯田線など相互乗り入れ区間があるが、そのJR各社間の調整は列車走行距離で行っているため減車しても影響はない。これによりJR東海は車両使用料を変えることなく減車により電気代を削減することに成功したようだ。




2. 東京~沼津間直通列車減便へ!

また今回の2024年3月16日JR東日本横浜支社・JR東海東海道線ダイヤ改正では、熱海~沼津間でのJR東日本車の減車に伴い東京~沼津間の直通列車を削減する。

先述したように熱海~沼津間の東海道線普通列車のJR東日本車両運用は10両編成9往復から10両編成6往復と5両編成3往復に一部減車する。

沼津発着のJR東日本車両E231系やE233系による東海道線列車は東京直通が原則であるが、沼津発着時点でも10両運転では横浜・東京に到着した際に輸送力不足となるため熱海や国府津、平塚などで5両を増解結し横浜・東京では15両として運転している。

が、今回熱海~沼津間で9往復中3往復が10両から5両に減車することに伴い10両を連結しなくてはならなくなるほか、グリーン車を営業する関係上JR東日本管内東京~熱海間では5両編成のみでの運転は原則行っていない。このため、15両から5両への減車は原則熱海でしかできないのである。

しかもこれまで平塚や国府津で15両から10両に減車していた沼津発着列車に至っては、熱海まで15両で運転させる必要が生じてしまう。そうなるとJR東日本の電気代支出が増えるので良い話ではない。

そこで今回のダイヤ改正では熱海~沼津間で10両から5両に減車するJR東日本車による列車3往復のうち2往復で東京乗り入れを取りやめることとした。これにより増解結の回数が4回減ることでJR東日本の保守人員削減につなげることで落とし前をつけたようだ。

これによりJR東日本車がJR東海管内熱海~沼津間で2往復が折り返し運転することになる。JR東日本管内の乗り入れないJR東日本車両による列車を運転することになったわけだ。この運行形態は2004年10月16日から2012年3月16日まで行っていたJR東海御殿場線国府津~山北間でのE231系5両編成の折り返し列車運転以来だろう。

これにともない東京~沼津間の直通列車は9往復から7往復に削減することとした。




3. JR東海新型車両315系投入で熱海での完全な系統分割をねらっているのか

またJR東海では静岡県内東海道線・御殿場線・身延線用に新型車両315系4両編成を2024年より投入するとしている。

置き換え対象は愛知県内も含め211系・213系・311系の計338両なのに対し、新規投入する315系は352両と14両多い。近年では利用者数減少により車両更新時に1本~数本程度減らして保守費用の削減や固定資産税の節税を行うことが多いのにもかかわらず新製車両を多く用意することとしているのである。

また先述のJR東海御殿場線でのJR東日本車折り返し運用登場時も7年半後にJR東日本車による御殿場線乗り入れを終了し御殿場線普通列車はすべてJR東海車両による運転となっている。こののことから今回のJR東海東海道線熱海~沼津間でのE231系5両編成の線内折り返し運転の開始は将来的なJR東日本車の熱海~沼津間乗り入れ中止の可能性も考えられる

これは、もしかしたら朝に熱海~沼津間で315系4両+4両の8両編成または315系4両+313系3両の7両編成を運転することでJR東日本E231系およびE233系10両編成の乗り入れを置き換えに行く可能性があるのではないか。もっとも10両から8両や7両への減車というと急に見えるが、E231系およびE233系10両編成は10両中2両がグリーン車のため普通車は8両しかない。8両から8両や8両や7両への変更と思えば大きくは輸送力は変わらないだろう。

もしそうなれば東海道線普通列車はJR東日本とJR東海の境界である熱海で完全系統分割が可能となる。もしかしたらJR東海が315系を既存車両より多く投入するのはそこまで目論んでいるからではないからではないだろうか。




この熱海での系統分割はJR東日本にとってもメリットで、グリーン車編成が沼津に乗り入れないことによりグリーン料金がすべてJR東日本の取り分となり按分する必要がなくなるほか、Suicaエリア外への乗り入れがなくなるためSuicaグリーンシステムによる管理合理化が行いやすくなる。

さらに2024年以降JR東海管内では在来線普通列車の減便を昼間を中心に行っていることから、新型車両315系投入に伴い減便を図る可能性もある。

熱海~沼津間の昼間の313系3両編成毎時3本が315系4両編成への置き換えにより毎時2本へ減便、競合交通機関もろくにないことから輸送力を昼間毎時9両から毎時8両に調整してもおかしくはない。

また小田原~熱海間も本来昼間毎時10両分しか輸送量がないところを、JR東海熱海~三島間で昼間に毎時3本の列車を設定していることからその接続の関係で15両や10両編成で毎時3本の運転を行っているため空席だらけの空気輸送と化している。これもJR東海熱海~沼津間の昼間の減便によりJR東日本管内小田原~熱海間も昼間毎時3本から毎時2本に減便してもおかしくはない。




JR東日本管内小田原~熱海間を昼間毎時3本から毎時2本に減便したら東海道線普通列車の東京直通列車が昼間毎時2本に減ることになるが、昼間はJR東日本東海道線特急「踊り子」の運転があるので特急誘導も兼ねてるからJR東日本にとっても悪い話ではない。

東京~熱海間の最たる競合は毎時2本以上の運転があるJR東海東海道新幹線「こだま」だろうという人もいるだろうが、熱海駅の駅構造上JR東海の運営する新幹線ホームに入場するにはJR東海の運営する新幹線乗り換え改札を通らざるを得ず、そこにたどり着くためにはJR東日本が管理する在来線改札口を通らなくてはならない。つまり東京・品川・新横浜のように新幹線改札口だけで新幹線ホームと駅舎外を行き来することができないのである。この在来線改札口を通す場合改札機利用料としてJR東海からJR東日本へ使用料を支払うことになる。

また熱海駅改札外の駅券売機やみどりの窓口はすべてJR東日本が管理しており、JR東海東海道新幹線の特急券や乗車券を発券する場合発売手数料として発売額の5%をJR東日本が徴収、残る95%をJR東海に送金している。東京~熱海間は東海道新幹線「こだま」自由席利用の場合でも3,740円なので、JR東日本の指定席券売機やみどりの窓口で発売した場合1枚当たり187円がJR東日本の取り分となる。しかもその後熱海駅改札機使用料をJR東海から徴収できるため東海道新幹線を利用しても1枚当たり200円程度はJR東日本がもらえるのである。

つまりJR東日本東海道線小田原~熱海間で今後減便してJR東海東海道新幹線「こだま」に旅客が流れてもJR東日本は手数料収入が増えるのであまり損をしないのである。その分減便により電気代を減らせるのであればJR東日本が東海道線で減便を図ってもおかしくはないだろう。


4. 結び

今回の2024年3月16日JR東日本横浜支社・JR東海東海道線ダイヤ改正では、JR東海管内東海道線熱海~沼津間でJR東日本車運用の減車を行うことで、JR東日本車による熱海~沼津間折り返し列車が誕生するほか東京~沼津間直通列車を7往復に削減することとした。

今後JR東海の新型車両315系の投入により静岡県内東海道線で大きな変化が見込まれる中、東海道線東京~沼津間で今後どのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

2024年3月16日JR東海道線ダイヤ改正のうち三島~静岡~浜松間はこちら!

2024年3月鉄道ダイヤ改正まとめはこちら!

関連情報:2024年3月ダイヤ改正について – JR東日本横浜支社

コメント

  1. こん より:

    沼津直通のJR東日本のメリットとして、
    熱海(来宮)に夜間留置できない分の車両を、回送なしで夜間留置できるというのを
    聞いたことがある気がします。

    もし、仮に熱海で完全分断した場合、
    現在沼津に夜間留置している車両は、どこに行くのでしょうかね。
    国府津まで回送かな?

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