富山地方鉄道は2024年3月13日、プレスリリースにて4月15日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 地鉄特急増発へ!
今回の2024年4月15日富山地方鉄道ダイヤ改正では、前回の2023年4月15日富山地方鉄道ダイヤ改正以来約1年ぶりにダイヤ改正を行う。
今回のダイヤ改正では特急を増発する。
電鉄黒部~宇奈月温泉間では土休日は特急列車が通年3往復運行しているが、平日は1往復のみだった。これを土休日に近づけ、平日は電鉄黒部発宇奈月温泉行き特急を通年3本、宇奈月温泉発電鉄黒部行き特急を通年2本運転することとした。
また立山方面も電鉄富山5時18分発特急立山行きを4月15日~11月30日の毎日運転するほか(12月1日~4月14日は快速急行として運転)、さらに平日は電鉄富山10時00分発特急立山行き、土休日は電鉄富山8時00分発特急立山行きを4月15日~11月30日の間に増発する。
これにより電鉄富山から立山への特急列車が1日1本から3本に増発することとなった。
2. 特急「うなづき」廃止で電鉄富山~電鉄黒部間の特急消滅へ!
今回の2024年4月15日富山地方鉄道ダイヤ改正では、特急「うなづき」が廃止となる。
特急「うなづき」は宇奈月温泉9時02分発電鉄富山行き特急として12月1日~4月14日の冬季運行で運転していたが、今回のダイヤ改正より電鉄黒部行きに短縮することとなった。
これにより電鉄富山~電鉄黒部間で特急列車が全滅することとなった。
特急列車が電鉄黒部~宇奈月温泉間に短縮したとしても途中の新黒部駅で北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅に乗り換えることができ東京に直通するほか富山まで12分しかかからないことから富山地方鉄道経由と比べて約1時間も短縮、わざわざ富山地方鉄道の列車に乗り続けて富山に行く意味がなくなってしまった。さらに2024年3月16日に北陸新幹線が敦賀まで延伸したことから、東京からのみならず大阪・名古屋方面からも富山地方鉄道での旅客流動も大きく変わってきているのだろう。
なお今回の2024年4月15日富山地方鉄道ダイヤ改正に合わせ特急料金を値上げ、初乗り100円から200円に、210円区間を400円に約2倍に値上げしている。新黒部~黒部宇奈月温泉間を特急利用した場合特急料金が100円から200円に上がり、料金改定前の電鉄富山~宇奈月温泉間の特急料金210円とほぼ同額となることから特急運転区間を短縮しても問題ないということになったのだろう。
3. 昼間にパターンダイヤ導入へ!
今回の2024年4月15日富山地方鉄道ダイヤ改正では、昼間にパターンダイヤを導入する。
本線・立山線・不二越上滝線ともに1時間サイクルのパターンダイヤを組むこととなった。
これにより電鉄富山~寺田間は昼間は均等に20分間隔で電車が来るようになる。
4. 市内電車で増発へ!
今回の2024年4月15日富山地方鉄道ダイヤ改正では、市内電車で増発を図る。
今回のダイヤ改正では南富山駅前~富山駅~富山大学前間が昼間10分間隔(毎時6本)から昼間7分30秒間隔(毎時8本)に毎時2本増発、輸送力を33.3%増加することとした。
5. 結び
今回の2024年4月15日富山地方鉄道ダイヤ改正では、特急を増発した一方で宇奈月温泉発電鉄富山行き特急「うなづき」が電鉄富山行きに短縮、電鉄富山~電鉄黒部間で特急を廃止することとなった。
北陸新幹線敦賀延伸で流動が変わる中、富山地方鉄道でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:鉄道線・市内電車のダイヤ改正【令和6年4月15日(月)改正】について(概要) – 富山地方鉄道
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