実は各駅停車昼間毎時4本で運びきれてしまう東京都市圏の鉄道路線一覧 今後のダイヤ改正で減便も視野か

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実は各駅停車昼間毎時4本で運びきれてしまう東京都市圏の鉄道路線一覧 今後のダイヤ改正で減便も視野か

東京都市圏は各駅停車を昼間毎時6本の平均10分間隔で運転している鉄道路線が多数あります。

が、運賃も国土交通省の実質規制で満足に値上げできないため乗務員の賃金が挙げられず、人員不足で減便を強いています。

大阪都市圏では昼間の各駅停車毎時4本が標準となっていますし、最近はスマホの乗り換え検索アプリも発達しており書かれた通りの列車に乗るだけの人も多く、正直昼間に減便しても乗客の8割は気づきやしません。

このため東京都市圏でも各駅停車が昼間毎時4本しか走らない区間が登場するのではないでしょうか?

そこで今回はダイヤ改正予測も兼ねて11時~15時の昼間に毎時4本で運びきれてしまう鉄道路線をまとめます。

1. 京急本線普通

まずは京急本線普通。品川~浦賀間で昼間毎時6本の運転がありますが、正直毎時4本でも座れます。

もっとも昼間の特急の運転がなかった2010年~2022年は特急停車駅の青物横丁や平和島、追浜で昼間は普通車毎時6本しか列車が来なかったこともあり、普通車は席が埋まる程度の乗車がありました。

が、2022年11月26日京急電鉄ダイヤ改正で快特のうち毎時3本を特急に格下げた結果、青物横丁や平和島、追浜や汐入の停車本数が増加、普通車が空くようになります。

また京急蒲田~金沢八景間は急行が普通車の補完をしていることを踏まえると、正直各駅に停車する普通は毎時4本あれば十分運びきれます

また逗子線も昼間毎時6本も必要なく、4両編成毎時4本で十分運びきれます。一方大師線は隣駅間輸送密度から算出したところ昼間は4両編成毎時5本が必要ですので毎時4本では運びきれません。

一方昼間の快特・特急が合わせて8両編成毎時6本しかなく、平日は品川~京急蒲田間と横浜~上大岡間で、土休日は品川~横須賀中央間で座り切れず輸送力が足りていません。快特毎時3本と特急毎時3本を快特毎時4本と特急毎時4本に増発、横浜方面逗子葉山発着急行を毎時3本から毎時4本に増発し普通を毎時6本から毎時4本に減便することで各種別の輸送力的成果を図ることができます。また、2022年11月26日京急電鉄ダイヤ改正より普通車の待ち合わせ回数が大きく増え各駅待ち合わせ時間が増えましたが、快特特急を合計毎時6本から毎時8本に増発することで運転間隔が狭まりますから、普通車の待ち合わせ時間が減り所要時間が短縮、毎時6本から毎時4本への減便で運用数が半減できます。

また平日11時~15時ごろは金沢八景~横須賀中央間は8両編成なら毎時6本、6両編成でも愛児8本で運びきれてしまいますから毎時12本運転の現状は供給過剰です。金沢文庫以南の快特・特急も空いていますから快特を京急久里浜発着から金沢文庫発着に短縮、金沢文庫で浦賀発着の普通と接続することで横須賀中央先着毎時8本に利便性を高めつつも減便が可能になります。




さらに羽田空港方面へは横浜・川崎からは先着直通列車が昼間毎時3本から毎時4本に増発可能なほか、品川都心方面も昼間毎時6本(エアポート快特毎時1.5本、快特毎時1.5本、特急毎時3本)から毎時8本(エアポート快特毎時2本、快特毎時2本、特急毎時4本)に増発可能になります。国内旅行客増加のほか羽田空港発着国際線も増やして混雑していますから、増発して利便性を上げることで東京モノレールとの競合力を上げることも可能です。

そうなると調整が必要なのが都営浅草線への直通運転になりますが、現状京急から都営浅草線直通は昼間毎時9本(このほか泉岳寺始発終着毎時3本)のところ、昼間毎時8本(このほか泉岳寺発着は毎時4本)に変更するでしょう。泉岳寺発着は都営浅草線と対面乗り換えできますが、泉岳寺駅引き込み線が今のことろ1線しかないためこれ以上の泉岳寺発着列車の増発ができません快特・特急・羽田空港発着列車が昼間毎時12本から毎時16本になるとすると毎時4本品川発着の折り返し列車が誕生することになります。おそらく歴史的経緯も踏まえると快特毎時4本が品川折り返しに短縮するのではないでしょうか。

もっとも泉岳寺駅は駅改良工事中で、2029年までにホーム拡張に合わせ引き上げ線が1線から2線に拡張し折り返ししやすくなります。そうなれば本線快特が泉岳寺発着に戻る可能性が高いでしょう。

なお都営浅草線では泉岳寺~西馬込間が昼間毎時6本しか運転しなくなりましたが、15分サイクルダイヤになれば毎時8本への増発の可能性もあります。かつて昼間毎時9本運転でしたから少し戻ったと言っていいでしょう。

なお京成押上線へは押上~青砥間ノンストップ列車を昼間毎時3本から毎時4本に、各駅停車の普通を昼間毎時9本から毎時8本に減便することで平均所要時間短縮を図ったまま行路時間を削減することができます。




2. 京成本線普通

つぎに京成本線普通。上野~京成津田沼間で昼間毎時6本の運転がありますが、高砂~京成津田沼間は毎時4本でも十分運びきれます。

そもそも京成本線高砂~京成津田沼間は空いていますが、2022年2月26日京成電鉄ダイヤ改正で特急の快速格下げにより特急通過駅での乗車チャンスが増加、ますます普通電車がすくようになりました。

正直京成本線の普通は毎時4本で十分運びきれます。

昼間の京成本線高砂~京成津田沼間は快速特急毎時1.5本、快速毎時4.5本、普通毎時6本のところ、快速特急毎時2本、快速毎時4本、普通毎時4本で十分運びきれますし、京成津田沼~佐倉間も特急・快速のほか必要に応じて普通のうち毎時2本をうすい発着に延長すれば問題なく運べそうです。

3. 北総線普通

つぎに北総線普通。2022年以降矢切~印旛日本医大間で順次増発しており、昼間毎時4.5本で運転する時間帯が拡大しています。が、京成本線が20分サイクルダイヤのため運転間隔が不均等なほか、増発分を高砂に乗り入れさせてもらえません。

もし京急や京成が20分サイクルダイヤから15分サイクルダイヤに移行すれば、北総線普通も毎時4本になり全便高砂経由都営浅草線直通になることが考えられます。そうなると北総線内では昼間毎時4.5本から毎時4本への減便により空席が減るほか、運転間隔が均等化し最大20分街から15分待ちに改善、矢切折り返しが都営浅草線直通になるのでかえって利便性が高くなります。

北総線の減便は利便性が高くなる可能性が高いでしょう。

もし北総線普通が毎時4本均等15分間隔となれば、アクセス特急は毎時1.5本から毎時2本に増発可能のため成田空港アクセスがより便利になります。一方特急「スカイライナー」は終日毎時3本運転しているものの増停車で需要喚起を図るほど空席が余っているので、毎時2本の30分間隔に減便してもおかしくはないでしょう。




4. 相鉄各駅停車

つぎに相模鉄道普通。本線横浜~二俣川間およびいずみ野線二俣川~湘南台間の各駅停車は昼間毎時4本でも十分運びきれます。

いずみ野線は開業当初から利用者が少なく、正直各駅停車毎時4本で十分運びきれます。

また横浜~二俣川間の各駅停車は、相鉄のほぼ全列車が横浜発着だった2019年11月29日までは相鉄単独駅で利用者2位の鶴ヶ峰に各駅停車と空いているいずみ野線直通快速を停車させて急行を通過させることで急行と各駅停車ですみわけをしており、各駅停車も混んでいました。が、昼間の海老名行きが急行から快速に格下げし星川・西谷・鶴ヶ峰に増停車するようになった今、横浜駅から特急や快速の1分後発車である各駅停車を利用するのは平沼橋、西横浜、天応町、和田町。上星川の5駅しかなく車内は非常に空いています。

このため相鉄の各駅停車は横浜~二俣川間も昼間毎時4本で十分運びきれるようになってしまったのです。

また2023年3月18日相模鉄道ダイヤ改正より相鉄横浜発着各駅停車昼間毎時6本のうち毎時2本は西谷止まりです。この西谷止まりを減便すれば昼間毎時4本に減便できますから、非常に簡単に列車を削減することができます。




5. 東急田園都市線各駅停車のうち長津田~中央林間間

つぎに東急田園都市線各駅停車のうち長津田~中央林間間。昼間は各駅停車毎時6本と各駅に停車する準急毎時9本の大サービス状態ですが、はっきりいって長津田~中央林間間急行を毎時2本でも運転してくれれば各駅に停車する列車は毎時4本もあれば十分運びきれます。

せめて昼間の準急または各駅停車のうち毎時3本を長津田で折り返させるべきでしょう。

6. 東武野田線普通のうち春日部~野田市間と柏~船橋間

つぎに東武野田線各駅停車。どの区間でも昼間に毎時6本停車し一部区間で利用が多いですが、毎時6本も必要ない区間は多数あります。

春日部~野田市間は昼間毎時4本でも十分運びきれます。また柏~船橋間は急行運転前から昼間毎時4本で問題なく是認が座れるほど利用者が少なく、急行運転開始で多少利用者は増えたようですがそれでも毎時4本で十分足ります。

ただこのあたり東武鉄道では2025年以降減便ではなく6両から5両への減車とワンマン化で対応する方針です。5両への減車で輸送力削減を図ったうえで毎時6本運転を継続するようです。


7. 結び

東京都市圏では昼間の各駅停車は毎時4本で運びきれる路線が複数あります。

減便対象になりうることから今後のダイヤ改正に注目です。

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