JR東海は2024年10月18日、プレスリリースにて2024年12月~2025年2月に運転する冬の臨時列車を公表した。今回はこれから2025年以降のJR東日本東京近郊特急列車ダイヤ改正について予測していく。
1. 紀勢本線特急「南紀」、臨時列車削減へ!
今回の2024年12月~2025年2月JR東海冬の臨時列車運転では、紀勢本線特急「南紀」を増発する。
紀勢本線特急「南紀」は名古屋~紀伊勝浦間を結ぶ特急列車で、定期列車4往復のほか臨時列車2往復を運転している。
この臨時列車は2024年10月~11月秋の臨時列車運転までは最大2往復運転していたのだが、今回の2024年12月~2025年2月冬の臨時列車運転からは最大1往復に減っているのである。
今回運転する臨時特急「南紀」は、名古屋16時43分発特急「南紀83号」紀伊勝浦行きと紀伊勝浦14時29分発特急「南紀84号」名古屋行きとなっている。これまで運転してきた特急「南紀81号」「南紀82号」は運転しない。
これにより年末年始の多客期の特急「南紀」は6往復から5往復に減便することとなった。
2. 運転本数はどうなるのか
今回臨時列車枠を削減したJR東海紀勢本線特急「南紀」であるが、今後どうなるのだろうか。
そもそもJR東海特急「南紀」は定期列車でも1日4往復の運転しかない。1日4往復しか運転のない特急列車はほかに石北本線特急「オホーツク」「大雪」があるが、こちらは2021年3月13日JR他起動ダイヤ改正で特急「大雪」2往復が一部で運休日を設けて臨時化しているほか2025年3月JR北海道ダイヤ改正で快速に変更し廃止、石北本線特急は「オホーツク」のみの2往復となる見込みだ。
しかも2024年8月8日17時~8月15日17時の7日間において、お盆という多客期にもかかわらず紀勢本線特急「南紀」は全便運休を実施したにもかかわらず大きな混乱はなかった。多客期を含め減便したって問題ないことが実証されてしまったのである。
同じく新宮・紀伊勝浦を通るJR西日本紀勢本線特急「くろしお」は2021年3月13日ダイヤ改正で白浜~新宮間6往復運転のうち1往復を臨時化、金土日祝日および多客期のみの運転とした。というか輸送密度1,000人/日・往復すら割っているのでもはや1日3往復に減便してもいいのだが、太地町のクジラ虐待マネーを中心とした地元の反発でなかなか減便ができない(反捕鯨団体の活動を支持するわけではないが、太地町公社が行っているのは紛れもなくクジラへの虐待行為である、見た人ならわかる)。
JR東海紀勢本線特急「南紀」も4往復から朝昼晩3往復に減便しても何らおかしくはない。
減便した1往復は当分の間金土日祝日と多客期のみの運転とし、その後徐々に運転日数を減らせばよいのではないだろうか。
3. 特急「南紀」紀伊勝浦乗り入れ廃止か!
JR東海紀勢本線特急「南紀」は新宮~紀伊勝浦間の1駅間だけJR西日本管内の乗り入れている。いや、JR各社間の列車走行キロ調整に伴う臨時列車の運転はこの1駅間14.9kmを乗り入れるためにJR東海管内208.8kmを走っていると言っても過言ではない。実にムダである。
JR旅客各社間では他社乗り入れ列車の運行について列車走行キロで調整している今回特急「南紀」の臨時列車本数が最大1日2本から1本に削減しているが、その分運転日数を増やすことでJR西日本管内紀伊勝浦への乗り入れ回数を変えないことで列車走行キロを調整している。
2025年3月ダイヤ改正で北陸本線特急「しらさぎ」のうちJR東海管内名古屋発着列車の減便が見込まれる。もし2025年3月ダイヤ改正でJR西日本特急「しらさぎ」8往復中1往復が減便するとなれば、JR東海管内乗り入れ列車が減ることになる。列車走行キロ調整の関係上その分JR東海車のJR西日本乗り入れが減ると見るべきだろう。
JR西日本車のJR東海管内乗り入れ削減分、JR東海車のJR西日本乗り入れを縮小することになる。つまりJR東海紀勢本線特急「南紀」のJR西日本管内紀伊勝浦乗り入れが廃止になるのではないだろうか。
4. 結び
今回の2024年12月~2月JR東海臨時列車運転では紀勢本線特急「南紀」の臨時列車枠を削減したほか、今後2025年3月ダイヤ改正でJR西日本との走行距離調整のために運転していた特急「南紀」4往復から減便したり紀伊勝浦乗り入れを廃止する可能性がある。
今後JR東海でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:冬の臨時列車の運転について – JR東海
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