ハピラインふくいは2024年9月20日、プレスリリースにて2024年10月5日より毎土休日に臨時列車を増発すると公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 土休日昼間に敦賀~武生間で4往復増発へ!
今回の2024年10月5日ハピラインふくいダイヤ改正では、2024年3月16日のJR西日本北陸本線からの転換に伴うダイヤ改正以来約6か月半ぶりにダイヤ改正を行う。
今回のダイヤ改正では土休日昼間に敦賀発着の普通列車を4往復増発する。
ハピラインふくいでは土休日の臨時増発としているが、10月から毎土休日に増発していることを踏まえると次のダイヤ改正まで列車を増発する、つまり臨時増発ではなくダイヤ改正といった方が自然だろう。
2024年10月5日より土休日に敦賀~武生間で増発する列車は以下の通り。
福井発敦賀行きと敦賀発福井行きは9時台・10時台・14時台・15時台発は毎時1本から毎時2本に増発、湯増力が倍増することとなった。
2. 特急サンダーバード乗り入れ短縮で普通列車利用増加へ!
ハピラインふくいはそもそも2024年3月16日の北陸新幹線開業に伴う北陸本線のJR西日本からの経営分離で生まれた会社である。この際在来線特急「サンダーバード」は大阪~金沢間から大阪~敦賀間に、特急「しらさぎ」は名古屋・米原~金沢間から名古屋・米原~敦賀間に短縮、敦賀~金沢間は北陸新幹線「つるぎ」に置き換わった。
が、北陸新幹線は未だ部分開業ゆえ敦賀での乗り換えが必須となったほか、越前市の新幹線駅は郊外に新設した越前たけふ駅としたため、特急「サンダーバード」や特急「しらさぎ」が停車していた武生駅や鯖江駅から直通で大阪や名古屋に向かえなくなってしまった。
さらにJR西日本は新幹線と在来線特急列車との乗継割引を廃止したことにより北陸各地から京都・大阪・名古屋各方面への特急料金が大幅に値上げしている。大阪・京都・名古屋~越前たけふ・福井間は対して所要時間が変わっていないのに敦賀乗り換えが発生し値上げしたのである。
敦賀駅に新快速が乗り入れることもあいまって、敦賀乗り換えハピラインふくい利用で特急料金を浮かせる客が急増したのだ。しかも大阪駅や京都駅からならハピラインふくい福井駅までICOCAなどの交通系ICカードを通しで乗車することができる。
かくしてハピラインふくい敦賀~福井間の旅客が大きく増えたことによる。
ハピラインふくいでは7月13日~9月8日までの土休日に敦賀~福井間で2往復増発していた。
が、敦賀~福井間での増発となると最大2往復の増発で限界であったため、既存の武生発着4往復の敦賀延長に変更している。それだけ北陸新幹線を避けて大阪・京都~福井間を移動する人が多いということなのだろう。
3. 増発列車の定期化で区間快速誕生なるか!
では今回設定した武生発着普通の土休日のみの敦賀発着への延長は定期化するのだろうか。
ハピラインふくいでは定期列車を全日同一時刻で運転している。
一方大聖寺から先IRいしかわ鉄道では土休日運休列車のほか、土休日のみ運転する列車も運転している。
このため今回2024年10月5日ハピラインふくいダイヤ改正で増発した敦賀発着4往復は土休日のみ運転の定期列車として2025年3月ダイヤ改正で定期化するのではないか。
ただ、敦賀~武生・鯖江・福井の利用が多くて増発しているのであれば、増発区間である敦賀~武生間は主要駅のみ停車でよいはずだ。快速に合わせるなら敦賀~武生間は途中南条のみ停車すれば何ら問題ないだろう。このため定期化に際し敦賀~武生間は途中南条のみ停車の快速運転、武生~福井間は各駅に停車する区間快速を運転してもおかしくはないのではないか。
5. 結び
今回の2024年10月5日ハピラインふくいダイヤ改正では、土休日に敦賀発着列車を4往復増発することで大阪・京都~福井間で北陸新幹線を使わずハピラインふくいを利用する旅客による混雑を分散することとした。
今後ハピラインふくいでどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:10月の臨時列車運転および臨時増結について – ハピラインふくい
関連情報:11月の臨時列車運転および臨時増結について – ハピラインふくい
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