東京メトロは2015年の中期経営計画( http://www.tokyometro.jp/corporate/profile/plan/pdf/tmp2013.pdf )で、丸ノ内線に関して
①夜間・深夜時間帯の列車増発による混雑緩和及び荻窪駅方面の最終列車の時刻繰り下げによる利便性向上
②日中、 新宿駅折返し列車の一部荻窪駅延長による利便性向上
③方南町駅のホーム延伸による池袋方面からの6両編成直通運行に向けた整備
の3点を挙げている。このうち①についてはすでに実施されており、②については2015年12月19日のダイヤ改正で実施される見込みである。今回は③まで実現した際の丸ノ内線ダイヤ予想を行う。
1. 2015年12月19日以降の丸ノ内線ダイヤをみる
地下鉄丸ノ内線は増発により、昼間は全線運転が毎時12本、新宿以東運転が毎時3本となり、20分(5本)に1本が新宿止まりとして残る。
現行のダイヤから推測するに、新宿行きの1本前及び2本前の列車は新宿および中野坂上で停車時間調整を行うものと思われる。方南町枝線については増発されないものとみられ、毎時12本中4本は方南町行きの接続を受けられないことになる。現在の方南町枝線は昼間毎時8本運行ではあるものの、本線に合わせて運行しているため6~12分程度の間隔のバラツキがある。この運行形態はダイヤ改正後も踏襲されるとみられ、きれいに7分30秒間隔にはならないものとみられる。
2. 方南町6両編成対応時のダイヤを予測する
まず残った新宿折り返しの毎時3本がどうなるのか。近年西新宿、中野坂上の需要は増えており、それが今回の荻窪方面の増発につながったものと思われる。となると、さらなる利用増を見越して、この毎時3本が方南町行きに延びるのではなかろうか?ただし条件がある。それは現行3両編成で運行されている列車の削減である。3両編成を毎時8本から毎時6本へ減らすが、6両編成が毎時3本来るようになるので合計毎時9本化。減便をしない東京メトロの近年のダイヤ改正を見るとこのようになるのではないか?昼間時間帯のダイヤ予測をまとめると以下のようになる。
池袋~新宿~中野坂上~荻窪 毎時12本(6両編成)
池袋~新宿~中野坂上~方南町 毎時3本(6両編成)
中野坂上~方南町 毎時6本(3両編成)
次に平日夕ラッシュ時を考えてみる。今回特に言及はないことから、現行ダイヤが踏襲されるものとみられる。これを見ていくと最大毎時25本運行され、荻窪行きは17本、新宿行きは8本となっている。対して方南町枝線は最大毎時13本となっている。この新宿行き8本を全て方南町乗り入れにしたらどうなることだろうか?この乗り入れだけで現状の輸送量を上回ってしまうのである。しかも毎時8本という数字は、そこまで利便性を欠く数字でもない。もし他私鉄なら夕ラッシュ時間帯の3両編成運行を取りやめすべて6両化してしまうものと思われるが、東京メトロは減便ダイヤ改正を原則しないため、3両編成もある程度残るものと考えられる。
最後に平日朝ラッシュ時について考える。朝の中野富士見町7時台は出庫の関係で非常に本数が多く、始発の6両編成と方南町からの3両編成がそれぞれ5分ごとに交互にやってくる。中野富士見町出庫は減らせないから、もし他私鉄がダイヤ改正するとなれば中野富士見町出庫便を方南町まで回送し、方南町始発として運行する。そして方南町の輸送力が高まったところで3両編成を半減の10分間隔として現在少なくとも4運用ある3両編成を2運用に減らし、運用コストを抑える。というのが普通ではあるのであるが、先述したように東京メトロの辞書に「減便」の文字はないものと思われるから、この時間帯の変更は無いのではないかと思われる。
3.結び
方南町6両乗り入れ対応化によって、方南町枝線3駅から新宿や銀座、東京駅に直通で向かうことが出来るようになり、利便性が大幅に向上するものと思われる。また西新宿、中野坂上の利便性も増発という形で上がるものと思われる。今後のダイヤ改正に期待したい。
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