平日夜間も座席指定制列車導入へ! 京阪電鉄ダイヤ変更(2018年9月15日)

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京阪電鉄は2018年7月17日、プレスリリースにて2018年9月15日にダイヤ変更を行うと公表した( 9月15日(土)初発から京阪線のダイヤを変更します )。今回はこれについて見ていく。

1. 出町柳発「ライナー」設定へ

今回の2018年9月15日京阪電鉄ダイヤ変更では、ホームライナー要素として2017年8月20日京阪電鉄ダイヤ改正より運転を開始した朝の「ライナー」を増強する。

これまでは朝の「ライナー」は樟葉始発と枚方市始発が1本ずつであったが、今回のダイヤ改正で出町柳始発でも設定がされることとなった。設定されたのは出町柳7時40分発「ライナー」淀屋橋行きで、停車駅は特急停車駅と同一となった。ただこの出町柳始発「ライナー」、運転時刻を見る限り樟葉始発「ライナー」を出町柳始発に延長したという方が妥当で、それに加え樟葉6時42分発「ライナー」淀屋橋行きが設定されたという方が妥当であろう。また、樟葉始発の「ライナー」も、京橋までノンストップから特急同様枚方市に停車することとなった。

これにより「ライナー」料金も新たに設定され、既存区間は300円のまま据え置かれ、出町柳・七条・中書島〜京橋・淀屋橋の京都市内〜大阪市内の全区間利用で380円で設定された。これは、昼間の京阪特急プレミアムカー料金が全区間利用で500円、区間利用で400円であることから、プレミアムカーの料率を鑑みて設定されたものと思われる。

そのほか、出町柳7時56分発特急(プレミアムカー連結)淀屋橋行きが増発された一方で、出町柳7時55分発快速急行淀屋橋行きが樟葉8時28分始発に短縮された。また萱島6時01分発普通淀屋橋行きが廃止された代替として、樟葉5時46分発準急淀屋橋行きが樟葉5時44分発の区間急行に格下げされた。また寝屋川市6時59分発快速急行出町柳行きが新設され、淀7時07分発急行出町柳行きが淀7時17分発に繰り下げられることとなった。さらに寝屋川市5時37分発急行出町柳行きはプレミアムカー連結を取りやめることとなった。

京阪ではこれまでプレミアムカー連結の8000系2ドア車は平日朝ラッシュ時の運用は乗降時間がかかり運用が難しかったが、今回の「ライナー」運転拡大と特急増発による列車本数増加に伴い8000系2ドア車の運用が増えることとなった。

さらに、交野線及び宇治線でも平日朝に1~2分程度時刻修正された列車が数本ずつあった。




2. 平日夜も「ライナー」設定へ

また今回の2018年9月15日京阪電鉄ダイヤ変更では、平日夜にも「ライナー」が設定されることとなった。

設定されたのは淀屋橋19時03分発と21時50分発のともに出町柳行きで、停車駅は特急と同一となっている。「ライナー」料金東武東上線TJライナーと異なり、朝と同一となっている。

今回「ライナー」が設定されたことで運用数をできる限り増やさないよう、淀屋橋20時53分発急行樟葉行きが廃止となった。
そのほか、萱島15時54分発区間急行淀屋橋行きが廃止され、萱島16時54分発区間急行淀屋橋行きが萱島16時56分発普通中之島行きに格下げとなった。一方、萱島18時36分発区間急行淀屋橋行きが増発された。さらに樟葉20時19分発急行淀屋橋行きが増発されたほか、萱島21時13分発区間急行淀屋橋行きが普通中之島行きに格下げされ、萱島21時19分発普通中之島行きが枚方市21時03分発普通淀屋橋行きに延長されることとなった。

これらの増発や運用変更により、プレミアムカー連結の特急は平日で95本から105本に増加したほか、プレミアムカー運転時間帯も上りは淀屋橋7時12分~22時00分発であったが6時39分~22時12分発に、下りは出町柳6時10分~22時14分発から6時09分~23時03分発に拡大された。




3. 快速特急洛楽も土休日はプレミアムカー連結へ

また今回の2018年9月15日京阪電鉄ダイヤ変更では、土休日の定期快速特急洛楽5往復全てに、プレミアムカーが連結されることとなった。

過去には2017年10月~11月の土休日臨時ダイヤでは快速特急洛西楽にプレミアムカーを連結していたが、今回のダイヤ改正で定期化されることとなった。

なお、土休日は淀屋橋6時49分特急(モノクラス)出町柳行きが増発された一方、淀屋橋6時43分発急行出町柳行きが準急出町柳行きに格下げされ、枚方市で特急の待避を受けることとなった。また淀屋橋7時10分発特急(プレミアムカー連結)出町柳行きが設定された一方、淀屋橋7時02分発急行出町柳行きはプレミアムカー連結の8両編成で運転されていたが、今回のダイヤ改正でモノクラス編成に変更され樟葉行きに短縮されることとなった。これらの特急増発により、土休日ではこれまで淀屋橋7時20分発から10分間隔運転だったところ、淀屋橋6時39分発から概ね10分間隔運転となり、土休日早朝の利便性が向上することとなった。

また淀屋橋7時09分発普通萱島行きが区間急行に格上げされ、淀屋橋7時05分発に繰り上がることとなった。そのほか淀屋橋8時07分発区間急行萱島行きと中之島9時34分発区間急行萱島行きが増発された。今回のダイヤ改正では、区間急行が多くなり、短距離輸送も改善していると思われる。

そのほか、淀8時27分発急行出町柳行きが廃止されたほか、淀16時56分発急行出町柳行きは淀16時46分発普通出町柳行きに格下げされた。淀屋橋21時14分発急行樟葉行きが格下げされ準急出町柳行きとなった。

また、萱島6時13分発普通淀屋橋行きが枚方市6時01分発に延長し、萱島9時12分発区間急行中之島行きが増発されたほか、出町柳7時40分発普通淀行きが廃止となり、出町柳19時39分発急行淀行きは、プレミアムカー連結を取りやめモノクラスでの運転に変更されることとなった。

これらの増発や運用変更により、プレミアムカー連結の特急・快速特急は土休日で113本から118本に増加したほか、プレミアムカー運転時間帯も上りは淀屋橋6時40分~22時00分発であったが6時39分~22時00分発に、下りは出町柳6時41分~22時24分発から6時40分~23時03分発に拡大された。


4. 結び

今回の2018年9月15日京阪電鉄ダイヤ変更では、座席指定制列車「ライナー」が出町柳乗り入れを実施するようになり平日朝に増発されるようになったほか、平日夜にも設定されるようになり着席乗車のチャンスが増えることとなった。また区間急行を中心に細かなダイヤ変更を行い、普通列車が均等になるよう配置された。

ただ「ライナー」に関しては今回のダイヤ変更で特急停車駅と同一となったことから、プレミアムカーでは料金・設備面で一切差が出ないほか普通車両に関しても京急「ウィング号」のように平日夜だけ料金不要列車に2ドア車クロスシートの2100系を使用しないなどの策がとられておらず、料金不要で乗車できる特急との差を着席サービス以外でどこまで出せるのか見ものだ。

今後京阪電鉄がどのようなダイヤ変更を行うのか、見守ってゆきたい。

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