広州地下鉄は4月23日、プレスリリースにて4月26日に地下鉄3号線を空港北駅まで延伸したと公表した( 三号线机场北站4月26日开通试运营 )。また広州地下鉄は5月2日、プレスリリースにて5月2日に地下鉄6号線でダイヤ改正を行ったと公表した( 六号线采取多种措施提升运力 )。今回はこれらについて見ていく。
1. 空港第2ターミナル乗り入れへ
今回の2018年4月26日広州地下鉄ダイヤ改正では、地下鉄3号線で延伸を実施した。
今回延伸したのは北の終点空港南~空港北間の0.9kmで、杭州白雲空港の第2ターミナル開業に伴うもとなっている。これにより全線で65.3kmに延長された。車両は6両編成B型車両(京急・阪急と同じ車両サイズ)が用いられる。なお中国の地下鉄は日本でいう私鉄要素もあるので長距離になることが多く、広州地下鉄3号線も中国の地下鉄路線の中で3番目に長い路線となっている。ちなみに1位は上海地下鉄11号線、2位は上海地下鉄9号線、4位は上海地下鉄2号線であることから、上海を除く中国の地下鉄では最長を維持している。
ダイヤについては、地下鉄3号線北延区間(体育西路~空港南間)の運転間隔を継承し、平日朝夕ラッシュ時は4分30秒間隔、平日昼間は5分間隔、土休日昼間は4分30秒間隔での運転となっており、昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)は90.0%となっており、空港連絡鉄道として昼間も多くに列車が設定されているものと思われる。
初電は空港北6時00分発体育西路行き、終電は空港北23時15分発体育西路行きとして設定された。
2. 6号線でも増発へ
次に今回の2018年5月2日広州地下鉄ダイヤ改正では、地下鉄6号線で増発を実施した。潯峰崗~香雪間の42.0km、31駅の路線となっている。車両はリニア地下鉄4両編成が引き続き使用されている。
今回のダイヤ改正で平日朝夕ラッシュ時は潯峰崗→長湴間で最短3分03秒間隔から2分59秒間隔に短縮され、輸送力が2.2%増加した。また長湴→香雪間では平均4分48秒間隔から4分44秒間隔に短縮され、輸送力が1.4%増加することとなった。そのほか平日夕ラッシュ時は長湴~香雪間が30分に1本増発され、利便性が向上された。
また土曜日の夕ラッシュ時運用本数が37運用から39運用に増加したことにより、潯峰崗~長湴間は3分48秒間隔から3分15秒間隔に短縮され輸送力が16.9%増強された。また長湴~香雪間では5分42秒間隔から4分53秒間隔に短縮され、輸送力が16.7%増強された。全線運転2本に対し潯峰崗~長湴間区間運転列車が1本という運転パターンに変更はないようだ。
3. 結び
今回の2018年4月26日広州地下鉄ダイヤ改正では、広州白雲空港ターミナル拡大に伴う地下鉄3号線の延伸により空港アクセスが増強されたほか、5月2日ダイヤ改正では地下鉄6号線で混雑時の増発を実施した。今後広州地下鉄では2018年12月に地下鉄14号線本線や地下鉄21号線の部分開業、地下鉄広佛線の広州市内延伸など3路線の開業・延伸が予定されており、ますます市内交通が発展していくほか郊外へのアクセスも利便性が向上されるはずだ。
今後広州地下鉄でどのようなダイヤ改正が実施されていくのか、見守ってゆきたい。
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