阪堺電気軌道は12月25日、2016年1月31日にダイヤ変更を行うとした( http://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2015/12/e61a76dce9454a5fc64581fd3c71eb41.pdf )。今回のダイヤ変更では平日に5往復、土休日に4往復朝時間帯のみ設定されていた住吉公園発着便が住吉公園停留場の廃止による我孫子発着への変更を行うことや、宿院停留場の変更などが行われる。
1. ミナミの変化に伴う阪堺電車の戦略の変化
住吉公園停留場はかつては昼間でも毎時5本あったが、2014年3月1日に天王寺発着の上町線主体のダイヤにしたために我孫子発着が住吉公園発着と交換するように増加し、阪堺線恵美須町~住吉間の昼間の運行本数も毎時5本から毎時3本に、平日夕ラッシュ時も最大毎時4本に削減されてしまった。
そして乗り継ぎの関係から我孫子発着が増やされ、住吉公園発着は定期便は大幅に減らされてしまった。1日66本のためなら駅舎を管理する一定以上の価値があると思われるが、堺市から補助金をいただいている阪堺電車が平日で5本、土休日で4本しか来ない停留場を維持管理するほどの余裕は無かったと判断したものと思われる。
2. 結び
近年ミナミでは鉄道輸送の衰退が著しい。南海汐見橋線が終日毎時2本なのはもとより、2011年の阪和線、大和路線普通列車の昼間10分間隔→15分間隔化、2014年の阪堺線の昼間、平日夕ラッシュ時の減便、2015年の阪和線平日夕ラッシュ時の毎時6本から毎時5本への減便や泉北高速線の朝夕ラッシュ時の減便と南海高野線の昼間の特急及び区間急行の削減など、多少増加している部分があったとしても同じダイヤ改正で必ずどこかがそれ以上に削られている。特に南海汐見橋線や阪堺電車恵美須町~住吉間はバスに転換しても良い程度の運行本数しかないし、もし廃止されたと仮定しても南海本線や南海高野線で拾ってくれる程度の輸送量しかない。厳しい沿線環境に今後どう立ち向かっていくか見どころであると思った。
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