京成電鉄と北総鉄道、都営浅草線では本年11月19日にダイヤ改正を行うと10月6日に公表した( http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/161006_02.pdf )。今回はこれについて見ていく。
1. アクセス特急を1往復増発
今回のダイヤ改正ではアクセス特急を1往復増発する。特に朝の成田空港行きは京成上野発5時18分と、夏など繁忙期に行われていた臨時アクセス特急を踏襲する形となる。成田空港ではLCC専用の第三ターミナルもできたことから、LCC対策を講じる策として今回定期化に踏み切ったのだと思われる。このほかにも、スカイライナーが1往復増発され、北総鉄道では接続の改善が図られ、都営浅草線では行先を変更し、空港直通列車を増発する。
2. 千葉線・千原線の輸送力増強
今回は千葉線・千原線輸送力増強も掲載されているが、今回の増強は朝夕時間帯になるものと思われる。昼間は新京成線との直通列車は6両編成となっており、既に昼間については概ね6両編成化されている。とはいえ千葉線は昼間は10分間隔だが朝ラッシュも10分間隔、夕ラッシュに至っては12分間隔となり、いかに昼間が閑散としているかが容易に想像がつくだろう。しかも朝夕は本線の普通に6両編成が多く割り当てられるため、運用上4両編成を使わなくてはならないという現実があった。しかし京成電鉄では毎年数編成の3000系を導入しており、4両編成を縮小していることからこのような運用が組めるようになったものと思われる。そのため、残る4両編成は主に朝の列車だと思われる。
3. 本線の夕ラッシュ時の縮小
今回のダイヤ改正ではプレスにはなかったが、各駅の時刻表によると平日下りの高砂発20時15分以降の快速特急がすべて特急に格下げされ、普通車も運行区間を一分短縮している。また、高砂19時29分発の京成上野始発の快速も削減された。これにより上野発19時台は本線の優等列車に乗るためには高砂での乗り換えが必須となった。今回のダイヤ改正は朝ラッシュ時は1分程度の小幅な変更しかないものの、平日夕ラッシュ時には列車の削減や短縮が盛り込まれているようだ。
4. 結び
京成電鉄は経営基盤が弱いが故、車両基地を津田沼から宗吾参道に移転させたり、本社を押上から八幡に移転させるなど、維持費を縮減すべく努めている。今回のダイヤ改正は成田空港方面で増発する一方で本線系統で減便を伴っているが、かつて空港へのメインルートだった本線系統の輸送に影を落としているのだと思った。
コメント