西武鉄道は2021年1月26日、プレスリリースにて3月13日にダイヤ改正を行うと公表した( 2021年3月13日(土)ダイヤ改正と駅名変更を実施します。 )。また秩父鉄道は2021年1月26日、プレスリリースにて3月13日にダイヤ改正を行うと公表した( 2021 年 3 月ダイヤ改正について )。今回はこれらについて見ていく。
1. 終電繰り上げ実施も特急で多少救済へ!
今回の2021年3月13日西武鉄道ダイヤ改正では、池袋線や新宿線を中心に終電を繰り上げる。
これにより終電を原則20分程度繰り上げるのだが、池袋線では池袋からの準急飯能行き最終(池袋23時52分発)より後に池袋24時00分発特急Laview「むさし55号」飯能行きの運転があるほか、新宿線でも西武新宿からの準急本川越行き最終(西武新宿23時42分発)より後に西武新宿23時54分発特急レッドアロー「小江戸53号」本川越行きを運転する。両方の特急とも所沢までに各終電を抜かすため小手指や新所沢より先の終電に乗り過ごした場合でも特急料金400円を払えば数分程度は救済できる。
これは料金不要列車の終電を繰り上げたにもかかわらず特急の終列車を繰り上げなかったためで、各区間別でみれば特急より遅い時間帯を走る列車はあるので問題ないと判断したのだろう。
今回の終電より遅い時間帯に特急を運転することで深夜急行バスのような扱いで運転するのだろう(なお同様の事例として1990年代のJR東海静岡支社東海道線における沼津発静岡行きの深夜のほぼ各駅停車のホームライナーと静岡発浜松行きのほぼ各駅停車のホームライナーなどがあり、浜松には26時40分ごろに到着していた)。
ただ京急「ウィング号」や京王「京王ライナー」などの座席指定制列車が2020年以降深夜の運転を取りやめており、京急「ウィング号」に至っては品川22時00分以降発の列車の運転を取りやめている。そう考えると池袋24時00分発特急Laview「むさし55号」飯能行きや西武新宿23時54分発特急レッドアロー「小江戸53号」本川越行きまで平日夜間は30分間隔で特急を動かし続けるのはいかがなものかとは思う。
なお金曜実施の池袋22時30分発「むさし49号」飯能行きの西武秩父行きへの延長運転は取りやめる。
なお西武鉄道と秩父鉄道の直通列車は無期運休状態となっているが、平日は廃止、土休日は復便となる。
このほかの時間帯では西武鉄道では時刻変更を行っていない。前回2020年3月14日ダイヤ改正より実施している西武有楽町線の空気輸送の昼間毎時10本運転はそのまま残ることとなった。
2. 結び
今回の2021年3月13日の西武鉄道ダイヤ改正では、ほかの東京都市圏の私鉄各社同様終電を繰り上げることとなった。
一方、終電より遅くに特急列車を運転することで多少は救済を図ろうとしているほか、増収も狙っているようだ。
今後西武鉄道でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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