西武鉄道は2019年4月17日、プレスリリースにて2019年4月~5月に臨時列車を増発すると公表した( “新型特急車両 Laview 新宿線の一部で初運行!” )。また青い森鉄道は2019年4月10日、プレスリリースにて2019年4月~5月に臨時列車を増発すると公表した( GW期間限定 直行快速を運転します! )。さらに小湊鐵道は2019年4月18日、2019年4月~5月に臨時列車を増発すると公表した( 4月30、5月1日臨時列車運転 )。そして北陸鉄道は2019年4月18日、プレスリリースにて2019年4月~5月に臨時列車を増発すると公表した( 新元号記念列車の運行について(4/30~5/1) )。今回はこれらから、2019年のゴールデンウィーク期間中の臨時列車について見ていく。
2019年3月16日全国一斉ダイヤ改正まとめについてはこちら!
1. Laview、新宿線入線へ
今回の2019年4月~5月西武鉄道臨時列車運転では、2019年3月16日に運転を開始した001系Laviewが西武新宿線に乗り入れる。
今回設定されたLaview使用の臨時特急列車は、本川越~所沢~飯能間となっており、ゴールデンウィーク期間中2019年4月27日~5月6日は毎日運転されている。
運転されるのは本川越13時05分発臨時特急「むさし90号」飯能行きと、飯能14時23分発臨時特急「小江戸92号」本川越行きで、ともに終点の行先に合わせ列車愛称が設定された。途中停車駅は特急の停車する狭山市、所沢、入間市となっており、所要時間は「むさし90号」が46分、「小江戸92号」が43分となっている。
本川越から飯能まで西武線経由だと所沢を経由しなければならず、狭山市から稲荷山公園まで大きく遠回りすることからIC432円、電車の乗車時間だけでも料金不要列車でも40分もある。そして今回の直通特急を利用すると、料金が500円もかかる。
しかしJR川越線・八高線なら川越~東飯能間を直通する列車が昼間は30分間隔で運転され、所要時間も35分程度と西武よりやや短く、運賃もIC410円と安い。東飯能の到着となるが、メッツアビレッジへのバスは東飯能からも出ているので、特段アクセスが悪いわけではない。
新型特急001系Laviewは2020年3月ダイヤ改正までに池袋線特急「ちちぶ」「むさし」をすべて置き換える予定であるが、新宿線特急「小江戸」を置き換える予定は今のところない。かといって川越方面だって競合路線はあるわけで、東武東上線は2019年3月16日ダイヤ改正より料金不要の川越特急を導入している。おそらく今回の001系Laviewの本川越乗り入れは、川越を軽視しているわけではないという配慮なのだろう。
なおこのほかに、今回のゴールデンウィーク期間の臨時列車運転では、東武鉄道であしかがフラワーパークや日光方面への臨時列車が設定される。
2. ノンストップ快速運転へ
今回の2019年4月~5月青い森鉄道臨時列車運転では、ノンストップ快速列車が運転される。
運転されるのは浅虫温泉10時00分発の青森行き直行快速で、こちらも2019年4月27日~5月6日のゴールデンウィーク期間中毎日運転される。
ただ青森で連絡する奥羽本線普通列車に変わりはない。津軽新城まで延長運転して新青森で東北新幹線に連絡ないのかと思うと、あまり利便性は高くなさそうだ。もし延長運転していたら、新青森10時39分発定期「はやぶさ16号」東京行きに連絡でき、ゴールデンウィーク期間中に運転される新青森11時15分発臨時「はやぶさ52号」より大宮や東京に28分早く到着できただろうに…
なお、ゴールデンウィーク期間中の快速列車の運転として伊豆箱根鉄道駿豆線の快速修善寺号の運転が設定される。
3. 平成から令和にかけ記念列車運転へ
今回の2019年4月~5月北陸鉄道臨時列車運転では、2019年4月30日深夜から翌2019年5月1日早朝にかけて浅野川線で記念列車を運転する。
運転するのは北鉄金沢23時43分発内灘行き(内灘24時00分着)と、内灘24時08分発北鉄金沢行きの1往復となっている。
一応改元と同時に内灘に到着する、ことになっているのだが、運転時分の設定が昼間と同じ時点で、改元記念列車が混雑により定刻運転するとは思えないし、そもそも1秒でも遅延したら電車内で暦が変わってしまうのだ。こんな恐ろしいダイヤ設定はない。混乱なく終われるのだろうか?
また、小湊鐵道でも、5月1日に臨時列車が運転される。
令和記念列車は、里山トロッコ型車両で運転される。このため、4月30日と5月1日は土休日運転の里山トロッコを運休する。このため、代替として1往復が上総牛久〜上総中野間の臨時普通列車で運転することとなった。
令和記念列車は五井10時22分発養老渓谷行き、養老渓谷12時36分発五井行きが運転される。途中停車駅は上総牛久、里見、月崎のみとなっている。
これにより里山トロッコ型車両が五井に乗り入れることとなった。
このほかに、改元または令和を祝して運転される臨時列車として京王電鉄「京王ライナー」の運転も実施される。
平成から令和にかけての記念切符を発売する社局は山ほどあり、ヘッドマークを付けて運転する列車も全国で運転されるようだが、平成から令和にかけてあえて臨時列車を運転するのは京王電鉄と北陸鉄道しかないのはどうゆうこと?平成筑豊鉄道も定期列車でしかやらないけど、そんなのでいいの?
あと、東京周辺は新年カウントダウンなどのイベントが勃発する可能性があるが、終夜運転でなくても終電延長をしなくていいのか?上海はやるようだが、5月1日早朝に帰宅難民が大量発生するのではないかと思うのは気のせいだろうか…
4. 結び
今回の2019年4月~5月臨時列車運転では、10連休ということもあり多くの路線で臨時増発を実施することとなった。
一方、令和に向けた臨時列車運転は、ごく少数にとどめられてしまっており、全国の鉄道各社が記念切符の発売に終始するなど記念を振りかざした資金集めに注力しており、本当に祝っているようには時刻表からは感じられない会社が多い。
今後ゴールデンウィーク期間中にどのような臨時列車が設定されていくのか、見守ってゆきたい。
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