東京モノレールはプレスリリースにて本年12月17日にダイヤ改正を行うと11月1日公表した( 「2016年12月ダイヤ改正」について )。今回はこれについて見ていく。
1. 競合はやはりエアポート快特
今回のダイヤ改正の1つの目玉は、やはり時間短縮であろう。特に空港快速は上下ともに1分の短縮と表記されている。これはライバル京急が2014年11月に同様の内容のダイヤ改正を実施しており( http://www.keikyu.co.jp/file.jsp?assets/pdf/company/news/2014/20141002HP_14127NN.pdf )、京急の品川発着の所要時間+2分でモノレール浜松町まで行けることとなる。とはいえ、都営浅草線と直通して山手線西側の需要にも伸ばせる京急と、臨海部へのアクセスはいいものの都心へ出るには浜松町での乗り換えを要する。また計本東北線快速が浜松町に停車したものの2015年3月に開業した上野東京ラインも浜松町通過となっており、東京モノレール離れが進んでいる。それゆえ1990年代まで頻繁に行われていた新型車両の導入も10年ほどとりやめることもあった。そんな今回のダイヤ改正で実るのが、所要時間の短縮である。
2. 所要時間短縮の効果とは
今回のダイヤ改正で行われる所要時間の短縮。もし羽田空港国際線→浜松町が14分00秒から13分00秒に短縮されるとなると、7.2%も短縮しなければいけなくなる。しかし、もし14分00秒から13分55秒に短縮したらどうなるだろうか。そうすると、たった0.6%の短縮で済む。余裕時分をほんの少し切り詰めれば安全性も担保されたまま短縮できそうだ。これは宿敵京急も行っており、実質宣伝のためのものであると思われる。
3. 結び
今回のダイヤ改正では、東京モノレール自身の経営基盤強化があるものと思われる。京急と争う中でなかなか経営難ではあるが、浜松町駅2面2線化工事の進捗を見て大規模なダイヤ改正があることを祈る。
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