IGRいわて銀河鉄道は2016年12月16日、プレスリリースにて2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( http://www.igr.jp/wp/topics/2016/12161700.html )。また青い森鉄道は2016年12月16日、プレスリリースにて2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( http://aoimorirailway.com/wp/wp-content/uploads/2016/12/e0f693d70d1e79b4dbbe21f3b1577377.pdf )。今回はこれらについて見ていく。
1. 盛岡~八戸間で大幅減便
今回の2017年3月4日IGRいわて銀河鉄道および青い森鉄道ダイヤ改正では、青い森鉄道の運用見直しにより盛岡~八戸間の直通列車が八戸行き12本、盛岡行き13本(二戸乗り換え1往復含む)から4往復減の八戸行き8本、盛岡行き9本にまで削減する。これにより盛岡~青森間では花輪線経由でも有効となる例が発生することとなった。
IGRいわて銀河鉄道では直通減便分の代替として金田一温泉発着の列車を4往復増発することにより岩手県内の輸送は確保されることとなったものの、盛岡~滝沢間で1往復減便したほか、花輪線直通列車も3往復ある3両運行の一部が2両編成に短縮されることから1往復にまで削減される。輸送密度1,000人未満とされる青い森鉄道八戸~目時間では、3本の減便となった。
両社とも2002年に各県が母体となって設立された第三セクター企業であるが、需要が少なく各線の末端となる県境区間は致し方ないものだと思われる。純粋に比較はできないが、JR水郡線は全線輸送密度が1,739人/日であるにもかかわらず茨城・福島県境の常陸大子~磐城塙間は263人/日、JR陸羽東線は全線輸送密度が969人/日であるにもかかわらず、宮城・山形県境の鳴子温泉~最上間は94人/日しかない。県境区間は高校の学区が分かれているはずなので、極端に減りうるのである。IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道の県境区間のデータはないが、相当低いことが予想され、特に青森県側では需要の落ち込みは相当であるとされ、今回の減便に至ったのだろう。
2. 青森~八戸間では終電繰り上げへ
今回の2017年3月4日青い森鉄道ダイヤ改正では、青森~八戸間で終電の繰り上げが発生する。
これにより、盛岡~青森間での在来線での有効本数は7往復となった。八戸発青森行きは三沢行きに短縮され、青森発八戸行きは浅虫温泉行きに短縮され、救済策として青森発野辺地行きを直前に増便した。これにより最大1時間17分の終電繰り上げが発生することとなった。
また1往復運行されている青森発着の快速「しもきた」は青森~浅虫温泉間で各駅停車化することにより、利便性を向上させる。青森発着の快速「しもきた」がキハ100系の1両編成であり、輸送力にやや不安はあるが、輸送改善を行わないよりかはまだよいと判断したのであろう。
3. 結び
今回2017年3月4日ダイヤ改正では、青い森鉄道では大幅な見直しが行われることとなった。北陸地方の第三セクターと異なり、減便が強く出る結果となった。
今後のIGRいわて銀河鉄道や青い森鉄道の動向に注目したい。
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