重慶軌道交通は12月27日、プレスリリースにて12月28日に5号線と10号線の開業とそれに伴う駅名変更を行うと公表した( 轨道交通线网部分车站更名工作陆续完成 )。今回はこれについて見ていく。
1. 新線開業で利便性向上へ!
今回の2017年12月28日重慶軌道交通ダイヤ改正では、2つの地下鉄路線が開業した。これまで重慶軌道交通ではモノレールの開業が多かったが、この2年ほどは地下鉄にシフトしつつある。
1.1. 北へ向かう地下鉄5号線
まずは今回開業した路線のうち1つ目である地下鉄5号線。国博中心~大龍山間の17.0km、9駅の路線である。
大龍山と再家壩では地下鉄6号線に乗り換えることができるほか、国博中心では徒歩連絡でモノレール3号線国博園に接続することができる。最高速度は100km/hとなっており、6両編成As型車(JR東日本やJR西日本の拡張車体の車両サイズに相当)による運転で、全線所要時間は21分となっている。
ダイヤについて見ていくと、運転間隔は平日も土休日も終日8分間隔となっており、8運用で運転される。昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)を計算すると100.0%となっている。初電は国博中心発大龍山行きが国博中心7時30分発、大龍山発国博中心行きが大龍山7時30分発となっている。終電は国博中心発大龍山行きが国博中心20時30分発、大龍山発国博中心行きが大龍山20時30分発となっている。
1.2. 中国鉄路駅と空港を結ぶ地下鉄10号線
次に今回開業した路線のうち2つ目である地下鉄10号線。鯉魚池~王家庄間の33.4km、18駅の路線である。
途中駅で地下鉄1号線、モノレール2号線、モノレール3号線、地下鉄6号線国博支線と接続でき、重慶北駅北広場では中国高速列車CRHを含む中国鉄路各線に乗り換えることができるほか、江北空港にも乗り入れている。最高速度は100km/hとなっており、6両編成As型車による運転で、全線所要時間は52分となっている。また重慶北駅北広場~江北空港T3ターミナル間の所要時間は21分となっている。
ダイヤについて見ていくと、運転間隔は平日も土休日も鯉魚池~重慶北駅北広場~江北空港T2ターミナル間では終日8分間隔、江北空港T2ターミナル~王家庄間は終日8分間隔と16分間隔の交互運転で平均12分間隔となっており、14運用で運転される。どうやら3本に1本は江北空港T2ターミナルで折返しとなるようだ。昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)を計算すると100.0%となっている。
初電は鯉魚池発王家庄行きが鯉魚池7時30分発、王家庄発鯉魚池行きが王家庄7時30分発となっている。終電は鯉魚池発王家庄行きが鯉魚池20時30分発、王家庄発鯉魚池行きが王家庄20時30分発となっている。
このほか、モノレール3号線江北空港駅は今回の開業で地下鉄10号線に江北空港T3ターミナル駅が開業したことに伴い江北空港T2ターミナル駅に改称されることとなった。また、地下鉄6号線国博支線平場駅は歡楽谷駅に改称した。
2. 結び
今回の2017年12月28日重慶軌道交通ダイヤ改正では、地下鉄5号線と地下鉄10号線の開業により重慶市内の交通網の拡充が図られた。特に地下鉄10号線は中国鉄路重慶北駅と江北空港を結んでおり、高速列車と航空機を結ぶ重要な接続路線となっている。
今後重慶軌道交通の路線網拡充に伴いどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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