相次ぐ新線の暫定開業で高速化へ! 中国鉄路ダイヤ改正(2018年12月26日) 中国铁路调图

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中国鉄路は2018年12月26日、プレスリリースにて12月26日に済青高速線を開業したと公表した( 济南至青岛高速铁路开通运营 )。今回は青島周辺となる山東省の新線開業について見ていく。

2018年12月下旬開業の杭黄線・懐衡線・銅玉線についてはこちら!

1. 青島と中国各地を結ぶ高速新線開業へ

今回の2018年12月26日中国鉄路ダイヤ改正では、山東省で2つの新線が開業した。

1つ目の済青高速線は紅島~済南西間の307.9kmに及ぶ路線で、山東省内で完結している。最高速度は300km/hであるが、膠州北~紅島間は200km/hに抑えられている。紅島では後述する青塩線に接続しており、青島北へ乗り入れている。

開業当初は済南東~青島北間のみの運転で、青島北発着とするための青塩線直通を除き他線との直通を行わないダイヤとなった。全てがG列車(高速列車)での運転となっており、運転本数は3往復のみで、CR400AF復興号8両編成による全2運用で運転された。発車時刻は青島北発・済南東発ともに9時08分発、11時50分発、14時50分発の3本で、2019年1月の中国鉄路全国ダイヤ改正までの暫定ダイヤとなっていたようだ。

済南~青島間では従来の2008年12月20日に開業した膠済客運専用線の最速2時間18分から1時間40分に短縮38分短縮しスピードアップも図られたが、料金は116.5人民元(約1,950日本円)から156人民元(約2,600日本円)に値上がりした。

2018年12月26日の開業当初こそほぼ線内運転に徹しているが、今後は膠済客運専用線に変わり青島と中国各地を済南経由で結ぶ高速列車が多数設定されるようになるものと思われる。今後も済青高速線に乗り入れる列車は夜行でない限りはG列車(高速列車)として設定されるのだろう。

2. 青島から東シナ海沿いに新線開業へ

また山東省2本目の新線となる青塩線は青島北~紅島~塩城北間の428kmに及ぶ路線で、山東省と江蘇省にまたがっている。最高速度は200km/hとなっている。

2018年12月26日開業時点では高速型車両CRHを用いたD列車(動車列車)のみが運転され、運転本数は、以下の通りとなっている。

青島北~日照西〜嵐山西間 嵐山西~連雲港間 連雲港〜塩城北間
4往復 3往復(全便青島北乗り入れ) 2往復(全便青島北乗り入れ)

所要時間は青島北〜日照西間が最速1時間13分、青島北〜連雲港間が最速1時間56分、青島北〜塩城北間が最速3時間05分となっている。

料金は青島北〜日照西間が57人民元(約950日本円)、青島北〜連雲港間が94人民元(約1,550日本円)、青島北〜塩城北間が158人民元(2,600日本円)となっている。

この青塩線が開業するまで青島から連雲港・塩城まで直通する列車が設定されていなかったため単純な所要時間短縮では開業効果を測ることはできないが、今後も杭深線のように線内列車はD列車(動車列車)での運転となりそうだ。

また紅島付近にデルタ線を設けて、済青高速線済南方面への直通も検討しているという。その際には済青高速線を直通するのでG列車(高速列車)としての運転になるものと思われる。

しかし従来であれば中国全国でほぼ同日に新線が開業し、同時にダイヤ改正を実施することから、開業即ち大増発となるのだが、山東省内で開業した2路線を見る限りは1982年6月23日の東北新幹線大宮〜盛岡間暫定開業の「やまびこ」4往復と「あおば」6往復より本数が少なく、仙台〜盛岡間に限れば運転本数が同等の区間もあるが、東北新幹線暫定開業時の当時在来線の東北本線で特急「はつかり」「やまびこ」が健在していたように、済青高速線が開業したのに膠済客運専用線の列車が依然ひしめいていることから、暫定開業感がする。

これはこれで例年行われている12月下旬の新年直前のダイヤ改正を防ぐ狙いがある一方、年内に出来るだけ多くの路線を開業させて発展し続ける鉄道をアピールしたい狙いもあるのだろう。


3. 結び

今回の2018年12月26日中国鉄路ダイヤ改正では、青島を起点とする2つの新線が開業し、それぞれで高速化を図ることとなった。

とはいえ、暫定開業に近い今回のダイヤ改正では、ほぼ線内運転列車のみの運転となっており、他の都市からの直通列車の設定は2019年1月の全国ダイヤ改正を待たなければならないようだ。

今後両線でダイヤ改正によりどのような直通列車が設定されるのか、見守って行きたい。

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