中国鉄路は2020年8月17日、プレスリリースにて8月18日に珠機城際線を一部開業したと公表した( 8月18日通车!珠机城际一期拱北至长隆段,列车时刻表出炉! )。今回はこれについて見ていく。
1. 新線開業でマカオアクセス駅拡大へ!
今回の2020年8月18日中国鉄路ダイヤ改正では、珠機城際線を部分開業した。
珠海~珠海長隆間の13kmの路線で、最高速度は100km/hとなっている。使用車両はCRH6Fで、160km/hまでしか出せない中速仕様車となっている。
途中の横琴では横琴口岸とマカオバス701X系統を介してマカオ(タイパ島内)に入境することができる。なおこの珠機城際線開業に合わせマカオ特別行政区内の蓮花口岸の機能を中国内地側の横琴口岸に移設し、一地両検で出入境審査を行うようになった。
1日10往復で、1運用のみとなっている。
なお始発駅である珠海は広珠城際線開業当初路線を延伸する気がなかったのか、はたまたマカオとの出入境をしやすくするためマカオとの境界付近に設置するためか頭端式の駅舎とした。そのため今回新規開業した珠機城際線から広珠城際線広州南方面に向かうには珠海でスイッチバックを行う必要が出てしまう。
中国高速列車CRHではごくわずかながらもスイッチバックを行う列車があるが(香港西九龍から杭深線に直通する列車が深圳北でお行っている)、折返しに20分かかっている。
それを警戒したのか、珠機城際線は全て珠海~珠海長隆間のみの運転となっており、広州南方面との直通運転は一切行わないこととなった。
ただ、中国鉄路では例年9月や12月に全国規模のダイヤ改正を行う。それを考えると今後広州南から横琴を経由して珠海長隆まで直通で向かう中国高速列車CRHの運転を開始してもおかしくはないが、2021年1月20日に行われた全国規模の大規模なダイヤ改正でも行われなかった。なかなかマカオ特別行政区内タイパ島内から広州方面へのアクセスが向上するのは難しいようだ。
2. 結び
今回の2020年8月18日中国鉄路ダイヤ改正では、珠機城際線の開業を行った。
これにより中国高速列車CRHとマカオとの出入箇所が増えアクセスが改善したように見えるのだが、結局広州南方面へ向かうには珠海での乗り換えが必須となるため利便性はそこまで上がっていない。
今後新線開業が続く中国鉄路でどのようなダイヤ改正を実施するのか、楽しみにしたい。
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