減速区間縮小でスピードアップ! 東北新幹線臨時ダイヤ運転(2021年3月13日以降実施)

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減速区間縮小でスピードアップ! 東北新幹線臨時ダイヤ運転(2021年3月13日以降実施)

JR東日本は2021年3月5日、プレスリリースにて3月13日以降の東北新幹線臨時ダイヤを公表した( 東北新幹線 2月24日以降下り臨時時刻表東北新幹線 3月13日以降上り臨時時刻表 )。今回はこれについて見ていく。

2021年3月ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 減速運転区間縮小で所要時間短縮へ!

今回の2021年3月13日より実施の東北新幹線臨時ダイヤ運転では、減速運転区間を短縮し所要時間を短縮する。

2月24日の東北新幹線暫定復旧時には那須塩原~一ノ関間で減速運転を実施し、那須塩原~郡山間及び仙台~一ノ関間では160km/h制限、郡山~仙台間では110km/h制限で運転しているが、今回の3月13日以降臨時ダイヤ運転では那須塩原~郡山間及び仙台~一ノ関間は通常通り320km/h運転を再開するほか、郡山~仙台間でも110km/h制限から160km/h制限に速度制限を緩和する見込みだ。

これにより「はやぶさ」は大宮~盛岡間で30~40分程度所要時間を短縮する見込みだ。これにより東京~仙台間は最速2時間20分から1時間57分に、東京~新青森間は最速4時間09分から3時間31分にそれぞれ短縮することとなった。

ただ今回の臨時ダイヤは仙台以北で通常の運転速度になることから、仙台~秋田・新函館北斗間及び山形新幹線福島~新庄間はほぼ定期列車の時刻通りに運転する。これにより減速による所要時間増大分を東京~仙台間で調整することとなった。

今回の臨時ダイヤ運転では「はやぶさ」の場合東京~仙台間で通常より30分程度長く所要時間がかかる。東北新幹線の定期ダイヤは昼間は概ね1時間サイクルで運転しているため、30分ずらすとなると臨時列車枠を使って埋め合わせるほかなくなる。しかも東京駅発着枠の問題で発着時刻の自由もそこまで効かないことから、東京~仙台間では最速1時間57分で結んでも多くの列車で2時間07分かかっている。また得てしてこの臨時「はやぶさ」枠を使った列車が盛岡~新青森間で通過運転を行うため、東京~仙台間で遅い列車が盛岡~新青森間で早く運転しており所要時間の短縮にあまりつながっていない。




2. 初列車・終列車も改善へ

今回の2021年3月13日より実施の東北新幹線臨時ダイヤ運転では、所要時間短縮に伴い初終列車の改善も図る。

前回の2月24日より実施の東北新幹線臨時ダイヤ運転では所要時間が70分程度伸びたことにより、初列車の到着時刻は約60分程度繰り下げ、終列車の出発時刻は60分程度繰り上がることとなった。ただ今回の3月13日より実施の東北新幹線臨時ダイヤ運転では所要時間が30分程度短縮したため、初列車の到着時刻繰り下げは30分程度の繰り下げ、終列車の出発は30分程度の繰り上げで済んでいる。ただし一部例外があるので見ていこう。

まず東京から盛岡への最終列車。本来東京から盛岡への最終は東京20時20分発「やまびこ69号」盛岡行きなのだが、今回の臨時ダイヤでは東京20時16分発「はやぶさ111号」盛岡行き最終とした。これにより減速運転の所要時間延長分を停車駅削減で補ったことから、東京や大宮からの盛岡への最終は4分しか繰り上がらないほか仙台→盛岡間では本来の「やまびこ69号」盛岡行きと同時刻で運転することとしたのである。もっとも宇都宮・郡山・福島から盛岡への最終は30分程度繰り上がるのだが、それでも東京や大宮からの終列車の繰り下げ幅を大幅に抑えているのは非常に努力していると言える。ただ「やまびこ」並みの所要時間だったら「はやぶさ」加算料金を取られる筋合いはないよね

また東京行き最終「やまびこ」は相変わらず盛岡から全駅停車の「あおば」なのは相変わらずなほか、今度は福島→東京の最終が「つばさ」単独7両編成となるのである。最終列車は混雑しやすいことを考えると、このご時世で利用者数が減っていなかったら完全にアウトである。

一方で、「はやぶさ」「こまち」の東京→新函館北斗・秋田への初列車は到着時刻が1時間程度遅いままだし、新函館北斗・秋田→東京への終列車出発時刻は1時間程度繰り上がったままである。ただ運転時間を考えれば、東京6時00分発の「はやぶさ」「こまち」とか東京23時36分着の「はやぶさ」「こまち」は設定できたよね

ちなみに今回の2021年3月13日ダイヤ改正より、盛岡始発終着の「やまびこ」を含め全ての「やまびこ」のグランクラスはシートのみの営業となる。このご時世で対面サービス自体が悪になり始めている節があるので、致し方ないと言われればそれまでだが。

このほか今回の臨時ダイヤ運転では「はやぶさ」の東北新幹線と北海道新幹線との直通運転を再開する。遅延扱い運転であったため定期ダイヤより東北新幹線内で2時間遅れて北海道新幹線の特急料金が取れなくなることを阻止するために新青森で乗り換えさせているのだが、利用者にとって不評極まりないことから今回東北新幹線内で所要時間を短縮するのに合わせ直通運転を再開することとしたようだ。


3. 結び

今回の2021年3月13日より実施の東北新幹線臨時ダイヤ運転では、減速運転区間の縮小により通常ダイヤにより近い所要時間で運転することとなったほか、仙台以北はほぼ通常通りの運転に戻ることとなった。

ただ臨時ダイヤの設定と同時に2020年以降のでの利用者減少と思われる列車本数調整を便乗して行っている節があり、列車本数はほぼ据え置くこととなった。

今後東北新幹線でどのような列車調整を行うのか、見守ってゆきたい。

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