JR東日本は2021年12月23日、プレスリリースにて冬の臨時列車を新幹線を中心に大幅に増発すると公表した( 追加で運転する列車(新幹線) 追加で運転する列車(在来線) )。今回はこれについて見ていく。
1. 2年ぶりの臨時列車フル回転へ!
今回の2021年12月~2022年2月東北新幹線臨時列車運転では、実質2年ぶりに臨時列車をフル稼働することとなった。
当初2021年12月~2022年2月の東北・上越・北陸の各新幹線臨時列車はガーラ湯沢発着の上越新幹線「たにがわ」を除き一切設定しないどころか、東北新幹線・秋田新幹線では2021年11月8日の事実上のダイヤ改正により定期列車ですら減便していた。
しかしその後11月30日、12月10日、12月14日、12月23日と続々臨時列車を公表、一転して年末年始期間に臨時列車運転枠をフル稼働させることとしたのである。
これにより東北新幹線では2021年11月8日ダイヤ改正より運休となった列車は臨時列車を多数増発する時期に全列車で運転を再開しているほか、最大520円の加算料金を徴収できる「はやぶさ」だけでは足りず「はやて」も増発することとなったのだ。
2. 東北新幹線でE2系「はやて」設定へ!
今回の臨時列車運転で設定した「はやて」は上野9時18分発「はやて375号」新青森行き、東京12時28分発「はやて337号」盛岡行き、盛岡15時28分発「はやて358号」東京行きの3枠となっている。
このうち東京〜盛岡間の臨時「はやて」1往復は2020年までE5系とE3系6両編成を連結していた16両「はやて」であり、E3系を連結していたため275km/h運転ができず、「はやぶさ」に格上げできなかった。ただ、2020年内にE3系6両編成は全て運用を離脱、順次廃車していることから今回の臨時列車運転ではE5系10両の単独運転となった。これにより次の2022年3月13日ダイヤ改正では、加算料金の取れる「はやぶさ」への格上げもあるだろう。
ただ、上野9時18分発「はやて375号」新青森行きは2020年までもE2系で運転していたほか、今回の臨時列車運転でもE2系で運転していた。これによりE2系の新青森行きが2年ぶりに復活することになった。また2021年内にE2系1本をE5系に置き換えたが、それでもE2系臨時「はやて」が1本残ったということは、2022年3月12日ダイヤ改正後も上野始発の臨時「はやて」は残るのだろう。
これらの臨時列車フル稼働にもかかわらず、結果的に「はやぶさ」「はやて」は年末年始はほぼ満席、立席特急券を発売するほどの盛況となった。もっとも2019年以前と比べると2割程度利用は落ちていたが、それでも今回の年末年始の臨時列車フル稼働は必要なものだったのではないだろうか。
3. 結び
今回の2021年12月~2022年2月東北新幹線臨時列車運転では、実質2年ぶりの臨時列車のフル稼働により、東京・上野発着「はやて」が復活したほか、新青森までE2系を運転することとなった。
今後東北・上越・北陸新幹線でどのような臨時列車を運転するのか、見守ってゆきたい。
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