阪急電車は2024年5月21日、プレスリリースにて7月21日より京都線に有料座席PRiVACEを導入すると公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 阪急も有料座席導入へ!
今回の2024年7月21日阪急電鉄運用変更では、京都線に有料座席PRiVACEを導入する。
そもそも大阪~京都間では2017年8月20日より京阪特急に有料座席プレミアムカーを連結開始、大好評につき対象列車を拡大したほか、JR京都線新快速も2019年3月16日より有料座席Aシートを設置、順次拡大し増収している。
ただ残る阪急京都線ではいまだに全車自由席で全車両運賃のみで乗車できた。というのも阪急電車は車内が豪華絢爛で車両間移動の貫通扉は手をかざすだけで開くレベルですでに上位階級だったからである。
ただ、2020年~2022年の大規模な旅客減少を踏まえ増収する必要があること、他路線との競合から京都線特急に有料座席を設置するに至った。
今回設定する有料座席PRiVACEは、阪急京都線の特急および準特急の一部に設定する。
PRiVACE用ロゴはPをあしらった金文字であるが、カタカナのアにも見えるためア車とも言われている。
2. 阪急京都線有料座席PRiVACE運用はいかに!
今回の2024年7月21日阪急電車運用変更で設定した阪急京都線有料座席PRiVACEであるが、どのように運転するのだろうか。
有料座席PRiVACEは新型車両2300系に連結する新造車両と既存の9300系に連結する車両の2つがあるが、新型車両2300系の製造と9300系の改造がまだ間に合っていない。このため2024年7月21日時点ではおおむね毎時2本程度の特急および準特急に連結する。
有料座席PRiVACEは8両編成中4号車となっている。
運賃のほかに必要な着席料金は一律500円となっている。また、有料座席PRiVACEは大阪梅田〜京都河原町間の全線運転以外にも茨木市始発の列車にも有料座席PRiVACEを設定している。
なおダイヤ乱れ時には4号車有料座席PRiVACEの使用を取りやめ車両を立ち入り禁止とする。無料開放はしないため、輸送力が8両から7両に減少する。
なお9300系の改造を終える2025年ごろには毎時4~6本程度に倍増させるようだ。
3. 車内は静寂もアテンダントのあわただしさで阪急世界観幻滅か
さて阪急京都線特急および準特急の一部に連結している有料座席PRiVACEであるが、車内環境はどうなのだろうか。
阪急京都線有料座席PRiVACEは2人掛け&1人掛けシートで、京阪プレミアムカーと同様である。このため座席の質は良い。
また車両側も線路の衝撃が伝わりにくい形となっており、もともと静かめな阪急電車の普通車と比べても揺れが少ない。このため車内は極めて静寂で、サイレントカーの側面が強い。
ただ、それを阻害するものがある。それがアテンダントの車内巡回である。もっともただ歩いて回るだけなら安全上や防犯上面で安心ではある。が、そのアテンダントが終始座席案内やチケット確認をするだけでそれ以上のことを全くと言っていいほどしないのである。
あれ?阪急電車らしさってそんなものでしたっけ?有料座席PRiVACEのアテンダントが阪急電車の世界観を壊していませんか?
4. 結び
今回の2024年7月21日阪急電鉄運用変更では、有料座席PRiVACEを導入するに至った。
今後阪急電車ででどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:当社初の座席指定サービス『PRiVACE(プライベース)』7月21日(日)、京都線の特急系車両で運行開始! – 阪急電鉄
コメント