港鉄MTRは4月23日、プレスリリースにて4月23日及び4月28日に地下鉄観塘線、荃湾線、港島線でダイヤ改正を行うと公表した( 非繁忙時段加密班次,方便多一些 )。今回はこれについて見ていく。
1. 地下鉄で大きく増発へ
今回の2018年4月23日及び4月28日港鉄MTRダイヤ改正では、両鉄合併前の香港地下鉄路線3線で増発を実施した。
4月23日にダイヤ改正を実施したのは地下鉄荃湾線と地下鉄観塘線の2路線で、4月28日にダイヤ改正したのが地下鉄港島線となっている。
地下鉄荃湾線香港初の香港の中心地香港島の中環と九龍半島を結ぶ路線で、東鉄線を延伸して香港島に延伸しようとしているほどニーズの高い路線となっている。
また地下鉄観塘線は九龍半島東部を走る。地下鉄港島線は香港の中心地中環から香港島内を東西に結んでいる。3路線とも香港鉄路の地下鉄路線として基軸路線となっており、利用客が非常に多い路線となっている。
1.1. 荃湾線は昼間を中心に増発へ
まずは地下鉄荃湾線から見ていく。地下鉄荃湾線では今回のダイヤ改正で多くの時間帯で増発を実施することとなった。なお、これらの時間は出発駅を基準にしている。
まずは月曜日~木曜日、午前9時45分~正午まで3分33秒間隔での運転から3分05秒間隔での運転に短縮され、輸送力が15.1%増加した。また午後8時31分~11時30分まで4分10秒間隔から3分45秒間隔に短縮され、輸送力が11.1%増加した。これにより上下で1日当たり22本増発された。
次に金曜日。正午~午後4時15分まで3分33秒間隔での運転から3分05秒間隔での運転に短縮され、輸送力が15.1%増加した。また午後8時10分~11時30分まで3分33秒間隔での運転から3分05秒間隔での運転に短縮され、輸送力が15.1%増加した。これにより上下で1日当たり40本増発された。
次に土曜日。午後5時~7時まで2分20秒間隔での運転から2分10秒間隔での運転に短縮され、輸送力が7.7%増加した。また午後8時31分~11時30分まで4分10秒間隔から3分45秒間隔に短縮され、輸送力が11.1%増加した。これにより上下で1日当たり18本増発された。
そして日曜日・休日。午前8時~9時は5分間隔から4分10秒間隔に短縮され輸送力が20.0%増加したほか、昼間となる午前9時~午後2時までは3分05秒間隔から2分45秒間隔に短縮され輸送力が12.1%増加した。また午後5時~6時は3分05秒間隔から2分30秒間隔に短縮され輸送力が23.3%増加したほか、午後6時~7時も2分45秒間隔から2分30秒間隔に10.0%短縮された。また午後8時半~11時までも5分間隔から4分10秒間隔に短縮され輸送力が20.0%増加した。これにより上下で1日当たり54本増発された。
1.2. 観塘線は夕ラッシュ時にに増発へ
次に地下鉄観塘線について見ていく。月曜日~木曜日までの午後4時~4時35分は3分33秒間隔から2分50秒間隔に短縮され輸送力が25.3%増加した。また月曜日~金曜日に渡り午後4時35分~7時までの平日夕ラッシュ時に2分20秒間隔から2分18秒間隔にに短縮され輸送力が1.4%増加した。これにより月曜日~木曜日は上下で6本、金曜日は上下で2本増発されることとなった。
また土曜日は午後4時35分~7時までの夕ラッシュ時に2分20秒間隔から2分16秒間隔にに短縮され輸送力が2.9%増加した。これにより上下で4本が増発されることとなった。
なお、何文田~黄埔間が単線でしかも南の終点の黄埔が1面1線であるがために、何文田~黄埔間はラッシュ時は2本に1本しか乗り入れず、残りは何文田折返しとなる。これまで月曜日~木曜日は午後4時35分発まで全便黄埔乗り入れを実施していたが、今回のダイヤ改正で午後4時発までに繰り上げられ、午後4時~4時35分は輸送力が37.4%減少することとなった。
1.3. 港島線は夕ラッシュ時にに増発へ
最後に港島線について見ていく。港島線では土曜日のみ、午後5時~7時に2分30秒間隔から2分20秒間隔に短縮され、輸送力が7.1%増加した。これにより1日当たり上下で8本が増発されることとなった。
2. 結び
今回の2018年4月23日及び4月28日港鉄MTRダイヤ改正では、香港の地下鉄の基幹路線となる荃湾線と観塘線、港島線の3線でダイヤ改正が実施され、総じて週当たり238本の列車が増発された。今後2019年の西鉄線と馬鞍山線の直通運転化や2021年の東鉄線の紅磡~金鐘延伸による香港島乗り入れ化などにより、香港の鉄道利用が大きく変化することは間違いなさそうだ。
今後港鉄MTRでどのようなダイヤ改正が組まれるのか、見守ってゆきたい。
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