経路変更と減便へ 伊予鉄道市内電車ダイヤ改正(2018年3月1日)

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伊予鉄道は1月25日、プレスリリースにて2018年3月1日に本町線(6系統)の経路変更に伴いダイヤ改正を行うと公表した( 市内電車「本町線」 起終点を「松山市駅」に変更(3/1~) )。今回はこれについて見ていく。

2018年3月17日全国一斉ダイヤ改正まとめについてはこちら!

1. 本町線、松山市発着に短縮

今回の2018年3月1日伊予鉄道ダイヤ改正では、本町線(6系統)の運転経路が変更となる。

これまで6系統本町線は本町6丁目から大街道経由で道後温泉まで結んでいたが、今回のダイヤ改正からこれまで経由しなかった松山市駅に乗り入れることとなった。これにより市役所前から道後温泉の各電停から本町線への乗り入れがなくなったため、西堀端、南堀端、松山市駅で乗り換え無料券を発券することとなった。路面電車同士で乗り継ぎ券を発券する路面電車としては函館市交通局や広島電鉄、長崎電気軌道、熊本市交通局などがあるが、その仲間入りをしたことになるようだ。なおこれまで通り本町線から道後温泉方面を目指すのであれば南堀端で3系統または5系統に乗り換えるのが一般的となるが、松山市中心街方面である大街道へは、外回り環状の1系統や内回り環状の2系統を使うこともできる。

なお、西堀端停留場に関してはこれまで本町線(6系統)とそれ以外の系統(1系統、2系統、5系統)で停留場が離れていたが、今回の2018年3月1日ダイヤ改正と同時に本町線西堀端停留場のみ本町一丁目に改称することとなった。

2. 40分間隔に減便

さてダイヤはどうなるのか。

伊予鉄道市内電車時刻表によれば、終日に渡り30分間隔(毎時2本)から40分間隔(毎時1本)に延長し、輸送力は25.0%減少することになる。終日減便されるため昼夕輸送力比は100.0%のまま変化はない。この運転間隔延長は、6系統の運転経路変更に伴い全線所要時間が27分から14分に減ることにより1分での折り返しが不可能なこと、6系統の運用数を2運用から1運用に減らしたいことなどが考えられる。本町1丁目~本町6丁目間の6系統しか運転しない区間は単線であるということもあり、増発できないのはやむを得ないが、本町1丁目~本町6丁目に入りうる列車を1日1列車のみとすることで完全な閉塞運転を実現する狙いもあるのではないだろうか。

市内電車は他の4つの系統がほぼ終日10分間隔なのに対し、郊外電車は軒並み15分間隔で運転されている。30分間隔であれば接続をとりやすいが、40分間隔では接続がうまく合わなくなる。伊予鉄道としては市内電車本町線を利用しても大人160円しかとれないことから、大人210円で昼間15分間隔で運転する、市内電車本町線と並行する伊予鉄道バス北条線を利用してほしいということなのだろう。

なお、初電に関しては南堀端→本町6丁目では1分~2分繰り上げ本町6丁目6時52分着から6時51分着となる。一方で本町6丁目発の初電は6時55分の道後温泉行きから7時00分発の松山市行きに5分繰り下がっている。また終電に関しては本町6丁目行きに関しては終点の本町6丁目のみ1分繰り下がるが、それ以外の停留場で変化がない。一方本町6丁目発の終電は21時32分発道後温泉行きから21時40分発松山市行きに8分繰り下がることとなった。


3. 結び

今回の2018年3月1日伊予鉄道ダイヤ改正では、市内電車の本町線(6系統)の運転区間変更と運行本数の削減を実施することとなった。

伊予鉄道では独自に導入しているICカード「ICい〜カード」の運賃割引をポイント制に移行し、割引率を下げICカード利用者の実質値上げを実施している。今後徐々に経営環境が厳しくなる中、どのようなダイヤ改正を行うのか見守ってゆきたい。

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