JR東日本水戸支社は2021年10月15日、プレスリリースにて2021年12月~2022年2月に運転する冬の臨時列車について公表した( 冬の臨時列車のお知らせ )。今回はこれについて見ていく。
1. 仙台朝出発の「ひたち」運転へ!
今回の2021年12月~2022年2月JR東日本水戸支社冬の臨時列車運転では、仙台を朝に出発する常磐線特急「ひたち」を増発する。
2020年3月14日の常磐線全線復旧に伴うダイヤ改正以来、仙台市初の特急「ひたち」の一番列車は仙台10時13分発特急「ひたち14号」品川行きとなっている。ただ2011年以前は仙台7時14分発特急「スーパーひたち22号」上野行きが一番列車だったことから、特急「ひたち」の始発列車が3時間繰り下がった。これにより仙台から水戸へ行くのに常磐線経由では水戸に午前中に着けなくなっており、水戸観光に適した列車とは言えなくなっていた。
そこで今回の臨時列車運転では2022年2月26日に限り仙台8時36分発特急「ひたち92号」水戸行きを設定することで、水戸に午前中に到着する列車を設定することとなった。
もっともこの特急「ひたち92号」は他の特急「ひたち」同様E657系10両編成で運転する。ただこの列車が特に変わり種なのは、水戸に到着後料金不要の快速水戸偕楽園号(全車自由席扱い)として運転し「ひたち92号」から通しで乗車することができるほか、赤塚で運転停車かつスイッチバックをして偕楽園まで戻るのである。
もっとも快速列車として分けたのは赤塚は特急不停車駅であること、マルスに仙台・水戸方面から偕楽園への座席指定設定をしていない可能性が高いことなどが挙げられる。もっともこの快速水戸偕楽園号はいわきや仙台方面から来る「ひたち92号」から直通して乗ることが前提だろうが、やることなすことが奇抜である。
2. E653系常磐線特急の復活へ!
今回の2021年12月~2022年2月JR東日本水戸支社冬の臨時列車運転では、E653系7両編成を使用した常磐線特急が復活する。
とはいえこのE653系7両編成は一度羽越本線特急「いなほ」用改造工事で1号車を普通車指定席からグリーン車指定席に改造しているため、かつての特急「フレッシュひたち」のような全車普通車ではない。
今回設定するのは2021年12月18日と12月25日に運転する特急「冬をまるごと仙台松島号」(水戸8時27分発小牛田行き及び小牛田18時24分発水戸行き)と、2022年1月15日及び1月22日に運転する特急「冬の宮城ホッと温泉号」(土浦7時54分発小牛田行き)及びその翌日運転の特急「冬の宮城ホッと温泉号」(小牛田12時20分発土浦行き)となっている。このように今回の臨時列車運転では常磐線特急が東北本線仙台以北に乗り入れることとなった。
これらの列車は全車指定席で運転するものの、「ひたち」ではないこと、使用車両もE657系ではなくE653系であることから、ほぼ全区間でA特急料金の適用となる可能性が高い。そう考えると従来特急「ひたち」の運転している水戸~仙台間の利用では割高になる見込みだ。
3. 結び
今回の2021年12月~2022年2月JR東日本水戸支社冬の臨時列車運転では、常磐線で様々な特急列車を運転することとなった。
今後JR東日本水戸支社でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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