JR東日本盛岡支社は2022年12月16日、プレスリリースにて2023年3月18日にダイヤ改正を行うと公表した( 2023年3月ダイヤ改正 )。今回はこれについて見ていく。
1. 新駅開業で平日朝に増発へ！
今回の2023年3月18日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、田沢湖線に新駅前潟駅を開業する。
前潟駅は岩手県最大のショッピングセンターであるイオンモール盛岡に隣接して設置する。イオンモール盛岡は2003年より営業しているが、これまで20年もの間横を走っていた田沢湖線にホームが設けられることはなかった。
今回のダイヤ改正で開業する前潟駅には、普通列車のみが停車する。今回の開業に合わせ平日朝に雫石7時40分発普通盛岡行きを増発することとなった。たたどうやら1本前の田沢湖始発の盛岡行きを4両から2両に減車して今回増発する平日運転の雫石7時40分発普通盛岡行きを2両編成として運転するため輸送力は変わらない見込みで、どちらかと言えば増解結解消に伴う合理化だろう。
なお田沢湖線の線路を使用する秋田新幹線「こまち」は全列車が前潟駅を通過する。これにより平日は13往復、土休日は12.5往復の普通電車が停車することとなった。
2. 東北本線で大規模なダイヤ改正へ！
今回の2023年3月18日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、東北本線で大規模なダイヤ改正を行う。
今回のダイヤ改正では盛岡以北のIGRいわて銀河鉄道との直通運転を増強することとなった。
これによりJR東日本東北本線とIGRいわて銀河鉄道線の直通運転本数は平日は5本から9本に、土休日は3本から6本に増強することとなった。
ただ、今回のダイヤ改正では水沢6時50分発快速アテルイ盛岡行きを廃止する。これにより快速アテルイが廃止となる。
3. 東北本線で列車統合により昼間に減便へ
今回の2023年3月18日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、昼間に減便を図る。
昼間の東北本線は盛岡～一ノ関間運転がおおむね毎時1本と盛岡～北上間運転がおおむね毎時1本の概ね毎時2本の運転となっている。ただ釜石線直通快速はまゆりを朝昼晩各1往復ずつの合計3往復を運転しており、うち昼間の1往復が東北本線普通とかぶるため、盛岡～北上間を短縮し1往復だけ盛岡～日詰間で運転している。
今回は快速はまゆりのうち昼間の1往復を東北本線内盛岡～花巻間で全駅停車とし、盛岡～日詰間の普通列車1往復と統合することとした。
なお快速はまゆりは3両編成で3号車が普通車指定席のため座席指定のために号数を振っている。今回東北本線内盛岡～花巻間で各駅に停車する快速はまゆりは3号・4号から53号・54号に改番することとなった。
ただ、残る快速はまゆり2往復も朝晩運転とはいえオフピークである。また釜石線では快速はまゆり以外にも普通列車が盛岡まで1日2往復乗り入れており、東北本線内も含めて各駅に停車する。また東京・仙台から遠野・釜石へ向かうには東北新幹線で新花巻まで向かった後釜石線快速はまゆりに乗ればいいので盛岡を通る必要がないことから快速はまゆりを東北本線内各駅停車にしても影響が少ない。むしろその分今回のように東北本線普通電車を減便することができれば運営が効率化する。
そう考えると、今後も快速はまゆりの東北本線内全駅停車化は拡大してもおかしくはないのではないだろうか。
このほか東北本線では盛岡方面からの連絡がない北上8時41分発普通一ノ関行きと盛岡22時35分発普通北上行き終前を廃止する。
4. 北上線や釜石線でも普通列車減便へ
今回の2023年3月18日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、北上線や釜石線でも減便を図る。
今回のダイヤ改正で北上線では北上21時46分発ほっとゆだ行き最終列車を減便する。
また釜石線では釜石20時37分発遠野行き最終を廃止する。
このほか前回の2022年3月12日ダイヤ改正より全列車が通過となり休止状態となっていた山田線平津戸駅は今回のダイヤ改正で正式に廃止することとした。
5. 結び
今回の2023年3月18日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、田沢湖線に新駅前潟駅が開業することとなったほか、東北本線ではIGRいわて銀河鉄道との直通増強を図ることとなった。
今後JR東日本盛岡支社でどのようなダイヤ改正を行うのか、見守ってゆきたい。
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