JR北海道釧路支社は2025年2月25日、プレスリリースにて2025年3月15日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 特急「おおぞら」速達化で接続普通列車も繰り上げへ!
今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、石勝線特急「おおぞら」で速達化を図る。
札幌13時55分発石勝線特急「おおぞら7号」釧路行きは、追分、新夕張、池田、白糠の4駅を通過とし高速化、札幌→帯広間を2時間46分から2時間21分に、札幌→釧路間を4時間25分から3時間54分に短縮し釧路17時51分着と18時前に到着するほか、札幌発釧路行きの4時間以内運転が復活する。
通過駅救済として札幌11時46分発石勝線特急「おおぞら5号」が追分、新夕張に増停車するほか、根室本線普通列車の約1時間時刻繰り上げにより帯広で普通池田行きに連絡することでアクセスを図る。なお特急「おおぞら」速達化により乗り換えが必要となった池田へも16時59分着から16時50分着へと到着が9分早まっている。
2. トマム駅の最終列車約1時間繰り上げへ!
また今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、トマム駅の最終列車を繰り上げる。
石勝線トマム駅にはすべての特急「おおぞら」「とかち」が停車しているが、スキー場利用が多いトマムに21時以降の夜間に利用は見込めないため今回のダイヤ改正より最終列車である特急「とかち9号」帯広行きおよび特急「おおぞら12号」札幌行きをトマム通過とする。
これによりトマムから新得・帯広方面への最終はトマム22時54分発から21時26分発に1時間28分繰り上がるほか、トマムから南千歳・札幌方面への最終は21時26分発から20時20分発に1時間06分繰り上がることとなった。
3. 早朝快速はなさき廃止で初列車3時間繰り下げと1日5往復にまで減便へ!
また今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、根室本線(花咲線)釧路~根室間で大規模な減便を図る。
今回減便するのは釧路5時35分発快速はなさき根室行き、根室5時31分発普通釧路行き、釧路20時37分発普通厚岸行き、厚岸22時05分発普通釧路行き最終の2往復4本となっている。
釧路5時35分発快速はなさき根室行きはもともと夜行特急「まりも」釧路行きからの連絡列車だったが、2008年8月31日に夜行特急「まりも」が廃止となったため根室方面連絡列車への役割がなくなり、1日8人程度と乗り合いジャンボタクシーで十分間に合う旅客量しかいなかった。
この減便で根室本線釧路~根室間では初列車が2時間40分~3時間程度繰り下がる。また早朝列車廃止に合わせて根室駅みどりの窓口営業時間も8時10分からの営業とする。
これにより釧路~厚岸間で2往復、厚岸~根室間で1往復減便し、根室本線釧路~根室間を通しで運転する列車は6往復から5往復に減便する。
なお早朝列車の救済は落石→根室間は根室交通バス落石線で、根室→釧路間は根室交通とくしろバスの都市間バスねむろ号で代替する。
4. 釧路発最終列車を30分~40分程度繰り下げへ!
また今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、釧路からの花咲線・釧網本線最終列車の時刻を繰り下げる。
根室本線は釧路~厚岸間で2列車を1列車に統合し減便する目的があるが、釧網本線は前回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正で最終列車を減便したが、その1本前の列車だったものをそのまま最終列車としたため最終時刻が早かった。このため今回のダイヤ改正で修正し終列車を30分~40分繰り下げることとしたものである。
今回のダイヤ改正で根室本線釧路18時59分発普通根室行き最終が釧路19時40分発に41分繰り下がるほか、釧網本線釧路18時54分発川湯温泉行き最終を釧路19時24分発川湯温泉行き最終に30分繰り下げる。これにより根室本線白糠18時43分発普通釧路行きからも乗り換えられるようになる。
なお根室本線釧路22時06分厚岸行き最終は釧路21時59分発に7分繰り上げ、石勝線特急「おおぞら9号」釧路行きからの接続も16分乗り換えから9分乗り換えに短縮する。
このほか釧網本線では川湯温泉20時41分発釧路行き最終を摩周19時50分発釧路行き最終に短縮し、時刻も1時間03分~1時間08分繰り上げる。釧路への送り込み入庫を兼ねている列車でありそもそも利用者が少ないことから影響は小さいだろう。
5. 東根室駅廃止で日本最東端の駅を根室駅に変更へ!
また今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、根室本線東根室駅を廃止する。
これにより日本最東端の駅が東根室駅から根室駅に移動する。
なお根室駅と東根室駅は1.5kmと駅間がJR北海道にしては短いが、東根室駅廃止により根室駅の隣駅は10.2km先の西和田駅となる。これにより根室駅からの初乗り運賃は200円から340円に値上がりするほか、2025年4月1日JR北海道運賃改定で360円に値上げする見込みだ。
6. 結び
今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、札幌と旭川を結ぶ特急「カムイ」「ライラック」の運転時間帯が1時間程度減少し、金曜~日曜および祝日に1往復減便することとなった。
今後JR北海道でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:2025年3月ダイヤ改正について – JR北海道釧路支社
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