大宮6時発のはやぶさで特快きたみに連絡へ! JR北海道臨時列車運転(2018年6月~7月)

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JR東日本とJR北海道は4月6日、プレスリリースにて6月に大宮発新函館北斗行き「はやぶさ」を運転すると公表した( 東北・北海道新幹線「はやぶさ」及び北海道内臨時列車の運転について )。またJR北海道は5月18日、プレスリリースにて7月~9月に運転する臨時列車について公表した( 夏の臨時列車について )。今回はこのうち、北海道新幹線からの道内連絡列車について見ていく。

2018年3月17日全国一斉ダイヤ改正まとめについてはこちら!

2018年6月~7月運転の北海道新幹線大宮6時発臨時「はやぶさ101号」についてはこちら!

1. 大宮6時発臨時「はやぶさ」に合わせ臨時特急「北斗」運転

今回の2018年6月〜7月JR北海道臨時列車運転では、大宮6時発北海道新幹線「はやぶさ101号」新函館北斗行きの運転日(6月23日・6月30日・7月28日)に合わせ、臨時特急「北斗85号」が運転される。

函館~札幌間の定期特急列車は、2018年3月17日ダイヤ改正よりキハ283系またはキハ261系による特急「スーパー北斗」に統一された。しかし今回運転される臨時「北斗85号」にはキハ183系が使用されるため、所要時間が定期特急「スーパー北斗」より劣る。確かに東京6時32分発定期「はやぶさ1号」から接続する特急「スーパー北斗9号」の札幌14時41分着と比べ59分早い13時42分に到着できるのだが、仙台6時40分発「はやぶさ95号」から接続する特急「スーパー北斗7号」の札幌13時46分着と比べ、札幌着時刻が4分しか早くない。確かに仙台からの利用であれば出発を27分遅らせることができるのでメリットであるかもしれないが、札幌着時刻が4分しか変わらないのであればわざわざ古株のキハ183系を駆り出さなくてもいいわけで、新函館北斗での連絡時間が43分となるのだが、後続の定期特急「スーパー北斗7号」の増結でもよかったのではないだろうか。現在、キハ261系の増備が進んでいるので、将来的に臨時「北斗」からキハ183系が撤退すれば、札幌着時刻を15分~30分程度繰り上げることができるようになり、列車設定価値が高くなるものとも割れる。

なお、今回の大宮6時発臨時「はやぶさ101号」及び特急「北斗85号」の設定により、東京から札幌への鉄道利用による日帰り利用の滞在時間が4分から1時間3分に拡大することとなったが、これを重宝するのは一部の鉄道ファンのみだろう。




2. 道内での接続はどうなる

 今回設定される臨時「北斗85号」から北海道内列車に多数連絡することになるが、札幌13時45分発江別行き普通列車を除き全て仙台6時40分発「はやぶさ95号」から連絡できる特急「スーパー北斗7号」空の連絡と被り、石勝線・石北本線・宗谷本線方面特急「スーパーおおぞら」「大雪」「サロベツ」への連絡は全て東京6時32分発「はやぶさ1号」から連絡できる特急「スーパー北斗9号」からの連絡と被る。しかもこのプレスリリースがずさんだと思うのが、旭川での函館本線特急「カムイ19号」から宗谷本線特急「サロベツ3号」への連絡時間が4時間41分もあることだ。こんな利用誰がすることか、旭川で観光するにしても旭山動物園もう閉まるぞという勢いである。これらの特急列車より前に普通列車が存在するはずなので、3方面ごとに見ていこう。

まずは南千歳連絡石勝線方面。臨時「北斗85号」は南千歳に13時10分に到着するが、次の石勝線列車は南千歳14時33分発普通夕張行きである。ただ次の特急「スーパーおおぞら7号」釧路行きと合わせて東京6時32分発定期「はやぶさ1号」から連絡する定期特急「スーパー北斗9号」が南千歳に14時10分に到着することから、接続列車は変わらない。石勝線方面利用については無理して大宮6時発臨時「はやぶさ101号」を狙いに行く必要はなさそうだ。

次に、富良野線・根室本線方面。プレスリリースによると富良野へは特急「カムイ19号」で終点旭川間で行き、旭川15時33分発富良野線普通富良野行きを利用するのが良いと記載されているが、富良野のみで考えると特急「カムイ19号」を滝川で下車し、根室本線普通東鹿越行きを利用した方が9分早い16時34分に富良野に到着できる。ただ、富良野線沿線には美瑛や上富良野などの沿線の観光地が多いこと、根室本線普通東鹿越行きは富良野で富良野線普通富良野行きの連絡を待ってから発車することなどから、あまり大きな差はないと思われる。ただ富良野線より根室本線の方が車内は空いてるので、確実に着席希望であれば滝川から根室本線利用をお勧めする。




次に札幌・旭川連絡宗谷本線方面。臨時「北斗85号」や定期「スーパー北斗7号」で札幌に到着後、札幌14時00分発特急「カムイ19号」に乗り継ぐと、旭川に15時25分に到着できる。これに接続できる宗谷本線列車は旭川15時30分発普通比布行き、旭川16時38分発普通名寄行き、旭川17時35分発快速なよろ5号音威子府行き、そして普通比布行きを挟み5本目に旭川20時06分発特急「サロベツ3号」稚内行きが発車する。ただこのうち特急「カムイ19号」ではないと接続できない列車は旭川15時30分発普通比布行きのみで、それ以降の列車は札幌15時00分発特急「ライラック23号」からも接続でき、この特急「ライラック23号」は東北新幹線定期列車の初列車である東京6時32分発「はやぶさ1号」新箱田レ北斗行き利用でできる特急「スーパー北斗9号」札幌行きから接続可能であり、北比布以北の士別や名寄、稚内への利用はあえて今回運転される東北・北海道新幹線大宮6時00分発臨時「はやぶさ101号」を利用する必要はないが、快速含む普通列車を使用することで音威子府までなら後続の「サロベツ3号」より早く目的地に到着できることとなる。

最後に札幌・旭川連絡石北本線方面。先述したように大宮6時00分発臨時「はやぶさ101号」を利用すると、新函館北斗・札幌連絡で旭川に15時25分に到着できる。そうなると次に接続できる石北本線列車はプレスリリース記載の旭川17時05分発特急「大雪3号」網走行きではなく、旭川15時37分発特快きたみ北見行きである。この特快きたみはキハ54系1両編成で全車自由席による運転だが、特急「オホーツク」や「大雪」の補完的存在で、終点北見まで先着し、後続の特急「大雪3号」と比べても59分早く到着できる。また、この特快きたみは終点北見で普通知床斜里行きに連絡するため、後続の特急「大雪3号」利用と比べ網走に25分早く到着でき、釧網本線知床斜里に1時間38分早く到着できる。網走へ行くには乗り換え回数が1回増えるが、北見や知床斜里に行く分には乗り換え回数が変わらないし、早く到達することができる。この特快きたみは本来の東北新幹線初列車である東京6時32分発「はやぶさ1号」からの連絡では利用できないため、なぜプレスリリースに記載しないのか理解に苦しむ。

このほか、旭川連絡石北本線では、旭川16時17分発普通上川行きも運転されており、こちらも東京6時32分発東北新幹線「はやぶさ1号」空の連絡は不可能で、大宮6時発臨時「はやぶさ101号」の利用でないと首都圏からの鉄道利用では利用できない。


3. 結び

 今回の2018年6月~7月JR北海道臨時列車運転では、大宮6時発東北・北海道新幹線臨時「はやぶさ101号」新函館北斗行きが運転されることにより、北海道内でも連絡列車として函館発札幌行き臨時特急「北斗85号」を運転することとした。また北海道新幹線「はやぶさ101号」の新函館北斗到着が早いことにより、北海道内列車への連絡も1時間程度早くなるところもあり、石北本線では鉄道利用により首都圏から同日に特快きたみを利用できることとなった。今後車両更新により臨時特急「北斗85号」が所要時間短縮が図られるのか、その他の列車接続も改善されるのか、見守ってゆきたい。

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