石北本線特別快速きたみH100形2両に増車も釧網本線1往復減便へ! JR北海道ダイヤ改正(2024年3月16日)

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石北本線特別快速きたみH100形2両に増車も釧網本線1往復減便へ! JR北海道ダイヤ改正(2024年3月16日)

JR北海道2023年12月15日、プレスリリースにて2024年3月16日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこのうち石北本線・釧網本線・花咲線について見ていく。

2024年3月16日千歳線快速エアポートダイヤ改正はこちら!

1. 石北本線・釧網本線で全普通列車を新型車両H100形に置き換えへ!

今回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正では、普通列車をすべてH100形に置き換える。

石北本線や釧網本線では国鉄時代に投入したキハ40系列やキハ54形などを使用していたが、ともに老朽化していた。このため富良野線にH100形を投入した玉突きで1993年以降に製造したキハ150形を石北本線の一部列車に運用していた。

今回のダイヤ改正では石北本線・釧網本線に新型車両H100形を大量投入、現在使用しているキハ40系列やキハ54形をすべて置き換えることとなった。また石北本線ではすべての普通列車がH100形運用となることからキハ150系運用も消滅する。これにより石北本線普通列車が北見周辺で高速化する。

このうちキハ40系列は2025年3月までにJR北海道管内からすべて引退するとしていることからキハ40系列は廃車だろう。

一方、キハ54形は花咲線で運用があるほか、2024年2月時点でも代走としてキハ40系が運用することがある。このためキハ40系の道東からの撤退させるためにキハ54形は花咲線運用に転属するのではないだろうか。

さらにキハ150系も石北本線から引退する。ただプレスリリースの書き方的に函館本線函館~長万部間のほかどうやら釧網本線に転属しそうな気がするが。




2. 石北本線特別快速きたみ2両に増車へ!

今回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正では、石北本線普通列車がすべて新型車両H100形に置き換わることとなった。

ただこの置き換えで座席数が49席から36席に減少するのである。これはトイレ設置スペースの兼ね合いと車両長を短くして動力費を下げるほかメンテナンスを減らすためのものである。

もっとも沿線は少子高齢化で旅客が徐々に減っているため、座席数を減らすことで減便なしで維持するという点ではよいだろう。

ただし、石北本線特別快速きたみは中距離列車で特急「大雪」運休時の特急代替列車でもあることから、13席減って着席できなくなるということは避けたかったのだろう。

そこで今回のダイヤ改正では、石北本線特別快速きたみをH100形への置き換えに合わせ1両から2両に増車することとしたのである

もっとも石北本線特別快速きたみの運転時間帯は昼間のため、朝しか使わない運用の車両を用いればすぐにでも増結できる。

一方、これまでJR北海道ではいかに石北本線特別快速きたみの多客期2両・3両運転を防ぎ通年1両での運転を行うべく上川~遠軽間の普通列車の時刻を動かして特別快速きたみと合わせた毎日2往復運転を行うことで特別快速きたみの増車を防いできた。そんなJR北海道の方針転換ともなればかなりの大ごとだろう。

この特別快速きたみのH100形投入で高速化を図ったことにより、上川~白滝間では特急「オホーツク」「大雪」より速くなってしまった。おいおい、それでは特急の意味がないではないか。

このほか今回のダイヤ改正では石北本線愛山駅を廃止する。これにより旭川~上川間の普通列車一部通過駅が全廃、旭川~上川間の普通列車は全列車全駅停車するようになった。




3. 釧網本線で1往復減便へ

今回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正では、釧網本線で深夜を中心に減便を図る。

今回のダイヤ改正で廃止するのは網走22時09分発知床斜里行き最終、釧路22時09分発摩周行き最終の2本となっている。

このほか網走18時54分発釧路行き最終は網走発緑行きと川原湯温泉発釧路行きに分断し緑~川原湯温泉間で減便となるほか、釧路18時52分発釧路行き最終は川原湯温泉行にやん祝詞、川原湯温泉→釧路間で減便する・

また早朝には摩周5時20分発釧路行きを廃止し、初列車を1時間10分繰り下げる。

この最終列車を中心とした減便により釧網本線の営業終了はおおむね2時間繰り上がるほか、網走~釧路間直通列車が1日5往復から4往復に削減、直通の最終列車は16時台発となる。これにより保守時間の拡大を図るようだ。

このほかほぼ各駅に停車していた快速しれとこ摩周号は普通列車に格下げする。

北海道の高速バス・特急バスでは札幌を発着としない便で2020年より軒並み減便を行っている。道東でも旭川~釧路間を結ぶ都市間バスのサンライズ旭川・釧路号、旭川~北見間の石北号、北見~釧路間の釧北号の各2往復3路線をすべてサンライズ号に統合、旭川~北見~釧路間2往復と旭川~北見間1往復の合計3往復に半減し再編している。

そんな中釧網本線が網走~釧路間1日5往復も旅客が持っているはずもなく、減便して然るべしだろう。

4. 鹿対策で減速へ

今回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正では、野生動物対策で花咲線と釧網本線で冬季に行っていた減速運転を通年に拡大する。

これによりそもそも遅い運転時刻で運転するようになるため遅延がしにくくなるほか、線路の摩耗も減り保守作業が簡便化する。

もっとも野生動物との衝突は熊や鹿によるものが多いが、近年鹿との衝突が増えている。不通になるのを避けるために通年減速運転を行うこととしたようだ。


5. 結び

今回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正では、石北本線ですべての普通列車が新型車両H100形による運転となるほか、釧網本線にもH100形を拡大することとなった。

一方で釧網本線で最終列車を2時間程度繰り上げるなど合理化も図っている。

赤線区の廃止がひと段落する2026年以降、輸送密度2,000人/日・往復未満の黄色線区でどのような見直しを行うのか、見守ってゆきたい。

2024年3月鉄道ダイヤ改正まとめはこちら!

関連情報:2024年3月ダイヤ改正について – JR北海道

関連情報:2024年3月ダイヤ改正について – JR北海道釧路支社

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