JR西日本は2025年1月9日、プレスリリースにて2025年2月16日と2月22日に関西本線名古屋~伊賀上野間で臨時列車を運転すると公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 名古屋~伊賀上野間で直通列車運転へ!
今回の2025年2月JR東海・JR西日本臨時列車運転では、関西本線名古屋~伊賀上野間で臨時直通列車を運転する。
そもそも関西本線は1987年4月1日の国鉄分割民営化時に名古屋~亀山間をJR東海、亀山~湊町(現在のJR難波)間をJR西日本に移管した。また電化している名古屋~亀山間および加茂~JR難波間は電車で運転しているが、亀山~加茂間は非電化のためJR西日本が吹田総合車両所京都支所亀山派出所に関西本線非電化区間のためだけにわざわざキハ120形気動車を配置して運営している。
よって電化区間との境界である亀山や加茂を越えての直通列車はなく、ひたすら気動車列車が亀山~加茂間で折り返し名古屋や奈良に行くにも乗り換えが必須となっている。しかも名古屋方面への直通に至っては他社であるJR東海への乗り入れとなるため直通列車の設定が難しかった。
ただそれでは近鉄大阪線利用に流れてしまうのではないかという沿線人口が少ないのに危機感を持った自治体が実証実験として設定するのが、今回の関西本線名古屋~伊賀上野間臨時直通列車である。
2. 臨時直通列車、途中関のみ停車へ
また今回の2025年2月に運転する関西本線名古屋~伊賀上野間臨時直通列車はどのように運転するのだろうか。
今回運転する臨時列車は、2025年2月16日と2月22日に運転する。
運転するのは名古屋8時51分発伊賀上野行きと、伊賀上野15時34分発名古屋行きの1往復となっている。
途中停車駅は関のみとなっている。
JR東海キハ75形2両編成(快速「みえ」型車両)で運転する。キハ75形は2006年3月17日まで関西本線名古屋~奈良間で運転していた急行「かすが」と同型の車両のため設備が豪華な急行型車両であるほか、JR西日本管内亀山~伊賀上野~奈良間に乗り入れていたことから乗務経験や線内入線経験もある。このためJR西日本側の企画列車ではあるがJR東海車両による運用となったのだろう。
いずれも旅行会社日本旅行による募集型旅行としている。
ただ今回の臨時列車は団体専用列車扱いのため普通運賃でもないし一般の客が気軽に乗れるものではない。しかも名古屋から行きやすい時間帯であることを踏まえると地元住民用ではなくあくまで観光用なのである。
そうなると別に近鉄特急名張や伊賀神戸下車で伊賀市に向かえばいいのだし、名阪特急の伊賀神戸増停車でたいていことがつきそうだとは思うが。
3. 結び
今回の2025年2月JR東海・JR西日本臨時列車運転では、名古屋~伊賀上野間に臨時列車を運転すると公表した。
今後JR東海・JR西日本でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:大都市と沿線地域(名古屋駅-伊賀上野駅間)を結ぶ実証列車を運行します – JR西日本
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