大阪電車特定区間拡大で221系車内トイレ撤去か! JR西日本ダイヤ改正予測(2025年以降予定)

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大阪電車特定区間拡大で221系車内トイレ撤去か! JR西日本ダイヤ改正予測(2025年以降予定)

JR西日本は2024年5月15日、プレスリリースにて2024年4月1日に電車特定区間拡大に伴い運賃改定を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。

2025年4月1日JR西日本運賃改定はこちら!

JR西日本運賃変遷はこちら!

1. 電車特定区間拡大で車内トイレ撤去か!

今回の2025年4月1日JR西日本運賃改定では、電車特定区間を拡大する。

日本の鉄道のうち元国鉄のJRは中長距離輸送をメインとしているので利便を図るために車内にトイレを設置していることが多い。もっとも新幹線を含む特急列車や急行列車では車内トイレの設置はほぼ義務と言って過言ではないしあるに越したことはないが、JR各社では普通列車も律儀に車内トイレを設置している。いやむしろかつてJR東海が静岡県内東海道線向けに車内トイレのない211系3両編成を投入したところ不便極まりなかったためトイレ付きの313系との併結を原則としたほどだ。私鉄では料金不要列車には車内トイレを設けないことが普通だが、JRでは多くの場合普通列車でも車内トイレを設置する必要がある。

一方で電車特定区間とは主に4ドアで車内トイレのないロングシート通勤電車を運用する線区を指す。つまり電車特定区間内およびその周辺であれば車内にトイレを設置する必要性はない。もっとも車内にトイレがなくても電車の運行頻度が高いので駅のトイレで済ませればよい。

電車特定区間内の所要時間1時間程度に収まる列車は車内トイレを設置する必要はないのではないか。

車内トイレを封鎖し使用不能とするだけでもトイレ清掃にかかる費用を節減できるし、設備を撤去して座席を置こうものなら定員が増えるので混雑緩和対策になる。それらの費用節減は今後の運賃値上げの抑制につながることから乗客にも受益がある。

そこで今回は2025年4月JR西日本運賃改定に伴う電車特定区間の拡大における車内トイレ削減について予測していこう。




2. 嵯峨野線の車内トイレ撤去はほぼ確実か!

まずは京都~園部間を快速で36分、普通列車で44分で結んでいるが、主たる利用区間は京都~嵯峨嵐山間の11分~17分程度なので非常に短距離利用が多い。

また園部で福知山方面に乗り換えることができるがそちらは福知山支社の223系2両編成で運んでいるためこちらにさえトイレがあればいい。逆を言えば嵯峨野線京都~園部間の快速・普通列車に車内トイレは必要ない。なお1日2往復ある京都~福知山間直通列車は福知山支社の223系2両編成を連結しているためこちらにと車内トイレが残れば問題はない。

嵯峨野線では4両編成20運用と6両編成3運用がある。吹田総合車両所京都支所には嵯峨野線・湖西線・草津線用の221系と223系が所属しているが、うち221系は4両編成20本と6両編成3本がある。

つまり吹田総合車両所京都支所の221系を主に嵯峨野線運用、223系を湖西線・草津線用として運用分離すれば221系の車内トイレを撤去しても構わない

先述したように車内トイレが撤去となり座席を置けば定員増を図ることができる。嵯峨野線沿線では一層の混雑緩和を願っておりJR西日本に対し要望書を幾度となく提出していることを踏まえると、沿線も車内トイレ撤去で混雑緩和を図ることができるのなら賛成するはずだ。

そうなると嵯峨野線用221系の車内トイレは撤去すべきだろう




3. 大和路線・おおさか東線・奈良線も車内トイレ撤去可能へ!

次に大和路線・おおさか東線・奈良線。

大和路快速は大阪~奈良間を50分、大阪~加茂間を1時間06分で結んでいる。加茂から先は関西本線の気動車があるがほぼ終日毎時1本で昼間は1両単行であることを考えると利用者は少ない。

またほぼ同じ距離・時間を運行するおおさか東線直通快速は大阪~奈良間約1時間01分だが、2023年3月17日まで207系または321系7両編成のトイレなし車両で運転していた。し、大和路線普通電車やおおさか東線普通電車は2022年ごろまで4ドアロングシートの201系や103系を運用していたので車内トイレなし車両に変更しても何ら問題はない。

さらに奈良線普通電車のうち4ドアの205系4両編成には車内トイレはないし、京都~奈良間のみやこ路快速も所要時間44分なので車内トイレがなくても問題はない。むしろジャパン・レール・パス利用の訪日外国人利用が多いことから車内トイレを撤去して座席を設置、混雑緩和した方が良いだろう。

おいおい、奈良線城陽~奈良間は電車特定区間外だから車内トイレは必要だというそこのあなた。JR西日本でも学研都市線松井山手~木津間は引き続き電車特定区間外にもかかわらずすでに全列車車内トイレなしの7両編成4ドアロングシート車による運転だし、同じく電車特定区間を設定するJR東日本では地方交通線の八高線八王子~高麗川間は全列車車内トイレなし4ドア車両のE231系による運転である。路線の半分程度が電車特定区間となる奈良線の車内トイレが全撤去となっても問題はない。

吹田総合車両所奈良支所所属車両は大和路線・おおさか東線・奈良線用の車両を保有しているが、全面的に車内トイレを設置する必要がない。もし車内トイレをすべて撤去出来たら吹田総合車両所奈良支所からトイレ清掃・管理装置をすべて撤去することができ設備合理化を図ることができる。そうなると大和路線・おおさか東線・奈良線から車内トイレがなくなってもおかしくはない




4. 電車特定区間の拡大する琵琶湖線・JR神戸線・JR宝塚線では車内トイレ維持へ!

次に琵琶湖線・JR神戸線・JR宝塚線。

琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線は新快速や快速が2時間超の長距離運転を行うことがザラのため車内トイレは必須だ。このため新快速や快速に使用している225系や223系の車内トイレ撤去はないだろう。またJR京都線・JR神戸線の7両普通電車はすでに4ドアロングシートトイレなし車両での運転のためそもそも車内トイレの設置がない。

阪和線は普通電車や区間快速には車内トイレは必要ないだろう。ただ関空快速は大阪~関西空港間で所要時間1時間06分、紀州路快速は大阪~和歌山間で所要時間1時間29分かかっていることを考えると車内トイレは必要だろう。しいて言えば主に普通電車と朝の区間快速用6両編成は車内トイレを撤去しても問題はなさそうではあるが。

JR宝塚線はトイレのない4ドア7両編成の207系・321系普通電車とトイレのある3ドアの223系・225系が存在している。このうち昼間に宝塚以北に行く列車のほとんどと朝夕の新三田以北の電車特定区間外に行く電車のほとんどがトイレ付き3ドアの223系・225系のためすでにすみわけがされていると言っていいだろう。

なんと223系・225系はそのままで、221系だけ全車車内トイレ撤去すれば合理化できるようにすみわけされている。そもそも大和路線やおおさか東線・奈良線や嵯峨野線への221系転属がそもそも車内トイレ撤去を見据えたものだったと言ってもおかしくないほどだ。

そうなると今後221系全編成から車内トイレを撤去をしてもおかしくはない




5. 221系の車内トイレ撤去はあるのか

では221系の車内トイレ撤去はあるのだろうか。

そもそも221系は1989年~1992年に投入した車両で、2024年時点で車齢30年を超えている。40年使うとすると2029年~2032年ごろに、50年使うとすると2039年~2042年ごろに車両置き換えとなる。

先述したように車内トイレを撤去し座席に置き換えれば混雑緩和につながるが、設備を存置したまま車内トイレを使用中止しただけでも維持費用の削減につなげることができる。もしあと10年程度しか使用しないのであればわざわざ撤去改造工事を行うより使用停止して封鎖したほうが早くて安上がりで済む。

ただ221系をあと20年以上使う気があるのであれば、車内トイレを撤去して座席に転換した方が車体重量も軽くなるので有用だろう。

車内トイレを撤去する一番いいタイミングはおそらく221系の置き換え時期ではないだろうか。221系置き換え用の大和路線・おおさか東線・奈良線・嵯峨野線用任型車両を3ドアトイレなし車両とすることで製造費を安く済ませることができる。3ドアのトイレなし車両は大阪環状線用323系で投入済みなので投入実績はすでにある。

運賃収入を変えにくい今、やるとしたら新車置き換え時に車内トイレをなくして極力支出を減らすことではないだろうか。


結び

今回の2025年4月1日JR西日本運賃改定では、電車特定区間の拡大を図ることとなったが、そのほかにも車両面での合理化を図りそうだ。。

今回の運賃改定を踏まえJR西日本でどのようなダイヤ改正を実施していくのか、見守ってゆきたい。

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関連資料 – 京阪神都市圏における運賃体系の見直しについて – JR西日本

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