サイコロきっぷ発売打ち切りレベルの大盛況で増発へ! JR西日本山口線臨時列車運転(2023年1月~2月)

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サイコロきっぷ発売打ち切りレベルの大盛況で増発へ! JR西日本山口線臨時列車運転(2023年1月~2月)

JR西日本は2023年1月、プレスリリースにて2023年1月~2月に山口線で臨時列車を運転すると公表した( 山口線臨時列車運転のお知らせ )。今回はこれについて見ていく。

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1. 山口線で午前中に増発増車へ!

今回の2023年1月~2月JR西日本臨時列車運転では、山口線で臨時列車を増発するほか既存の列車の増車を行う。

今回増発するのは1月28日・2月4日・2月11日の土曜日に新山口10時50分発快速山口行き、1月29日・2月5日・2月12日の日曜日に湯田温泉10時30分発快速新山口行きを運転する。快速列車毎日運転の山口線快速の停車駅と異なり、新山口~湯田温泉間はノンストップ運転となる。

また1月28日・2月4日・2月11日の土曜日には新山口11時14分発普通宮野行きを2両から4両に増車する。




これらの列車設定には、2023年1月より発売している大阪発サイコロきっぷ第2弾の目的地の1つに、山口線湯田温泉があるためである。

この新山口10時50分発快速山口行きは新大阪8時41分発山陽新幹線「のぞみ3号」博多行きからの連絡を受けて発車する。この列車がなければ後続の新山口11時14分発普通宮野行きを使うことになるが、その間に新大阪8時55分発「みずほ605号」鹿児島中央行きが来てしまい新幹線2本分の旅客をさばかなければならないため積み込み切れないと判断して増発したのだろう。

なお湯田温泉発快速新山口行きは新山口駅で連絡する新大阪方面の山陽新幹線はない。もっとも午前中なので小郡市街地への移動目的だ主で、後続の普通列車の混雑分散が目的だろう。

ただ5,000円しかしないサイコロきっぷではJR西日本は元がとるだけで精一杯である。つまりそもそも雀の涙ほどの利益しか出ていないのに今回の増発をしてもJR西日本にもうけが出ない。

このためJR西日本では2023年1月27日、突如大阪発サイコロきっぷのエントリーを同日の23時30分で打ち切ると公表したのだ。おいおい、突如として現れたベルリンの壁並みに話が急ではないか。




2. サイコロきっぷの今後はいかに

ではサイコロきっぷの今後はどうなるのだろうか。

そもそもサイコロきっぷは当たった出目で目的地が決められるが、5,000円で大阪市内から目的地までの新幹線や在来線特急列車の普通車指定席が取れるという破格のきっぷである。このコスパは高く博多往復の場合82%引きとなる。

これは2020年からの旅行需要落ち込みで大きく収入が減ってしまったものの、鉄道の特性上簡単に減便ができないため空席を埋めるために損益分岐点ギリギリできっぷを設定したことによる。空室調整のために直前までホテル旅館の部屋タイプを指定できない割安プランの列車版として設定したサイコロきっぷだが、利益としてJR西日本の手元にはほとんど残らない。

そう考えると日本国内の旅行が回復しつつある今、あえて5,000円という破格の安さで設定し続ける必要はない。そう考えるとサイコロきっぷを存続させるためには何らかの方法で値上げする必要があるだろう。

ではどのように値上げする必要があるのだろうか。

まず考えられるのはサイコロきっぷ自体の値上げ。7,000円や8,000円にしたところで使う人は使ってくれる。

また、サイコロきっぷによる目的地の経済効果は計り知れないため、各地の観光協会がJR西日本に払ってサイコロきっぷの出目にしてくれないかと陳情するかもしれない。

さらにJR西日本では輸送密度2,000人/日・往復未満の路線について見直しを行うとしている。このうち輸送密度500人/日・往復未満の線区で廃線をもくろんでいる気がしなくもないが、もしかしたらにぎわいを取り戻すためにサイコロきっぷの目的地に名乗り出るかもしれない。

もし備後庄原(備後落合で下車可能)や三次(福山から福塩線経由、広島から芸備線経由どちらも利用可能)が発売されたら湯田温泉や出雲市のような大盛況になるのだろうか。


3. 結び

今回の2023年1月~2月JR西日本山口線臨時列車運転では、大阪発サイコロきっぷの大盛況により山口線で臨時列車を増発することとなった。

今後JR西日本でどのような企画きっぷを発売していくのか、注視してゆきたい。

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