JR西日本金沢支社は2024年1月2日、プレスリリースにて2024年3月16日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 特急「サンダーバード」運転再開で続行運転へ!
今回の2024年1月2日JR西日本北陸本線臨時ダイヤ運転では、北陸本線が11時ごろに運転再開することに伴い特急「サンダーバード」も運転再開することとした。
これにともない車両運用繰りの都合と運転見合わせ時点で列車が停車した区間から運転を再開するため、特急「サンダーバード」の臨時列車を設定することとした。
今回設定する以下の臨時列車は普通車全車自由席での運転となる。運転するのは新大阪11時16分発特急「サンダーバード95号」金沢行き、大阪11時12分発特急「サンダーバード97号」金沢行き、芦原温泉11時31分発特急「サンダーバード88号」大阪行き、金沢11時24分発特急「サンダーバード90号」大阪行きの4本となっている。
このうち新大阪11時16分発特急「サンダーバード95号」金沢行きおよび大阪11時12分発特急「サンダーバード97号」金沢行きはともに12両運転、しかも1分後に続行運転を行い金沢到着はともに同じ13時56分に到着する。つまり特急「サンダーバード」が事実上24両で運転することになる。
そのほか普通車全車自由席の臨時特急「サンダーバード」は以下の通り
なお12時ごろからは本来運転する予定だった定期列車・臨時列車を運転するため、指定席も営業する。
特急「サンダーバード」は2024年3月16日の北陸新幹線金沢~敦賀間延伸により運転区間を大阪~敦賀間に縮小する。今回の石川県能登半島の震度7の地震でさえも大阪~敦賀間はほぼ通常通り運転していたことから、特急「サンダーバード」の運転には支障をきたさなくなり、通常通りの運転が可能となる。そう考えると今回行った特急「サンダーバード」12両編成の2本続行運転は今回が最後だろう。
2. 特急「しらさぎ」全線運転再開へ!
今回の2024年1月2日JR西日本臨時列車運転では、名古屋方面特急「しらさぎ」も12時より順次運転を再開する。
特急「しらさぎ」に関しては12時ごろまでの列車を運休し、その後は定期列車を通常通り運転することとした。
今回北陸本線特急「サンダーバード」「しらさぎ」は1月2日12時までに復旧し地震発生後24時間以内に復旧している。これはJR西日本北陸本線金沢~敦賀間の被害が軽微であったため北陸新幹線の運転再開と同日に復旧することに成功した。
一方旧JR西日本北陸本線であるあいの風とやま鉄道では、石動~倶利伽羅間では線路変異などそこそこの被災をしており(とはいえ数日で復旧できそうだ)、普通列車や貨物列車の運転を見合わせている。今でこそ北陸新幹線が開業しているが、2015年3月13日まではこの北陸本線に特急列車が運転していたことを考えると、復旧までに数日かかりそれまで東京~富山・金沢の移動に支障をきたしていた可能性が極めて高い。
しかもJR西日本北陸本線では2022年8月の大雨で被災し敦賀~武生間が不通となり、8月4日~8月10日まで1週間程度特急「サンダーバード」「しらさぎ」を全面運休していたこともある。
そう考えると今回特急「サンダーバード」「しらさぎ」が24時間以内に運転再開できたのは偶然にも北陸本線がほとんど被災しなかったからと言えるだろう。ただ今回はたまたま被災しなかっただけであることを考えると、地震による長期不通リスクは北陸本線も比較的高い。そう考えると地震や大雨などに強い北陸新幹線の延伸・全通は有用と言えるだろう。
3. 北陸新幹線15時に全線運転再開へ!
今回の2024年1月2日JR西日本臨時列車運転では、北陸新幹線も1月2日中に運転を再開する。
北陸新幹線のうち東京~長野間は1月1日中に運転を再開したが、長野~金沢間の運転再開は翌日1月2日に持ち越しとなった。
このうち富山~金沢間は1月2日10時ごろ運転再開、長野~金沢間はは15時ごろ運転再開となる見込みだ。
これにより24時間以内に北陸新幹線も全面復旧することとなった。
なおJR西日本では北陸新幹線・特急「サンダーバード」・特急「しらさぎ」を含む管内を1駅でも利用した1月1日~5日が有効の乗車券は手数料不要で2024年末まで払い戻しを受け付ける。
3. 結び
今回の2024年1月2日JR西日本金沢支社臨時列車運転では、設備被害が軽微だったことに伴い、北陸新幹線や北陸本線特急「サンダーバード」「しらさぎ」
北陸新幹線敦賀延伸を2024年3月16日に控える中、今後どのような復旧体系を採るのか見守ってゆきたい。
2024年3月16日北陸新幹線・特急サンダーバード・特急しらさぎ 敦賀延伸に伴う再編まとめはこちら!
関連情報:サンダーバード、しらさぎ 運行情報 – JR西日本
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