JR西日本近畿統括本部は2024年12月13日、プレスリリースにて2025年3月15日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. JR神戸線特急「らくラクはりま」増発へ！
今回の2025年3月15日JR西日本ダイヤ改正では、大阪近郊で通勤特急を増発したり快速指定席うれしートを拡充するなど着席サービスを大きく増強する。
まずはJR神戸線。通勤特急「らくラクはりま」を1往復増発する。今回増発するのは網干6時53分発特急「らくラクはりま4号」新大阪行きと新大阪18時46分発特急らくラクはりま1号」網干行きとなっている。特急「らくラクはりま4号」は大阪8時17分着、特急「らくラクはりま1号」は18時52分発と通勤の利用にぴったりの時間帯の運転である。また後続の新大阪19時06分発特急「スーパーはくと13号」倉吉行きの混雑緩和につながる。
今回増発する特急「らくラクはりま」はともに289系6両編成での運転となっているが、座席数確保の面なのか付属編成の3両+3両をつなげた6両での運転で全車普通車指定席となっている。
このほかJR神戸線では平日朝の外側線快速の指定席うれしートを大阪行きのみの4本から3本増加し網干→大阪間で計7本設定し大阪8時10分着～9時12分着のすべての快速で設定するようになるほか、JR京都線・琵琶湖線でも平日朝に野洲→京都・大阪方面で京都から快速運転4本に約30分間隔で指定席うれしートを設定する。
また平日夕方は京都・大阪→神戸・姫路方面に快速指定席うれしートを4本を約1時間間隔で設定する。
このほか嵯峨野線でも京都～園部間で平日に2往復快速うれしートを設定する。
2. JR宝塚線「こうのとり」停車駅拡大へ！
今回の2025年3月15日JR西日本ダイヤ改正では、朝夕に福知山線特急「こうのとり」が川西池田と中山寺に増停車する。
朝の新大阪行き2本と夕方の新大阪発福知山方面の3本となっている。
これに合わせ大阪～宝塚間で所要時間が伸びており、大阪駅の停車時間短縮や新大阪駅発着時刻の変更で対応している。というか停車駅が増えたのに運転時刻が変わらなかったら困る。2005年のJR宝塚線脱線事故の原因の1つは、快速の中山寺増停車に際し全運転区間の所要時間を変えなかったことなのだから。
このほか平日朝は篠山口5時26分発丹波路快速大阪行きと新三田7時05分発快速大阪行きの2本に指定席うれしートを設定するほか、平日夕方も約1時間おきに大阪発丹波路快速篠山口行きに指定席うれしートを設定する。
3. 大和路線特急「らくラクやまと」増停車で快速より停車駅拡大へ！
今回の2025年3月15日JR西日本ダイヤ改正では、大和路線特急「らくラクやまと」で増停車を図る。
今回のダイヤ改正では大和路線特急「らくラクやまと」全1往復が大和路快速通過駅である柏原・八尾に増停車する。かくして奈良～天王寺間で快速より停車駅の多い特急列車が誕生するのだ！
平日夕方の方が利用が少ないことがままあるので夕方のみ停車ならまだわかる。が、朝も停車するとなるとよほど空席があるということなのだろう。
しかも大和路線特急「らくラクやまと」は287系3両編成の運転である。おいおい3両編成ですら増停車するほど埋まらないとは何事だ。付属編成2本つなげて無理やり6両編成で増発したJR神戸線特急「らくラクはりま」とは大違いだ。
なおおおさか東線ではすべての直通快速で指定席うれしート設定済みのため今回のダイヤ改正で増設定はないほか、平日朝の大和路線区間快速・土休日朝の大和路快速の設定も利用が少なく平日は特急「らくラクやまと」誘導もあることから指定席うれしートの設定は約1時間隔で3本のみのまま変わらない。
4. 結び
今回の2025年3月15日JR西日本近畿統括本部ダイヤ改正では、JR神戸線特急「らくラクはりま」を1往復から2往復に増発し、全車普通車の6両編成で運転することとした。また各種快速指定席うれしートも設定本数を拡大した。
一方福知山線特急「こうのとり」や大和路線特急「らくラクやまと」では座席に空席があることから増停車を図ることとした。
今後JR西日本でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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