JR西日本米子支社は2021年12月17日、プレスリリースにて2022年3月12日にダイヤ改正を行うと公表した( 2022年3月ダイヤ改正について )。また若桜鉄道は2022年3月2日、プレスリリースにて3月12日にダイヤ改正を行うと公表した( ３月１２日（土）ダイヤ改正について )。今回はこれらについて見ていく。
2022年3月ダイヤ改正のうち伯備線特急「やくも」はこちら！
1. 山陰本線で大減便へ
今回の2022年3月12日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、山陰本線で大規模な減便を図る。
まずは浜坂～鳥取間。
今回のダイヤ改正では平日は普通列車は15往復から13往復に、土休日は13往復から12往復にそれぞれ減便することとなった。ただ浜坂〜鳥取間は2019年度の時点ですでに輸送密度1,000人/日未満の区間だったことを考えると、需要と比べると列車本数は依然多いと言われるだろう。
2. 快速とっとりライナー大減便へ
今回の2022年3月12日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、快速とっとりライナーで大減便を図る。
今回のダイヤ改正では山陰本線鳥取～米子間昼間から夜間にかけ平日は下り5本と上り4本、土休日は下り4本と上り3本を削減する。これにより夕ラッシュ時は概ね毎時2本から毎時1本に減便するが、救済として2両運転を3両または4両に増結する。
これにより快速とっとりライナーは平日は4往復半から朝に1往復のみ、土休日は4往復から米子8時40分発快速鳥取行きの1日1本のみの運転となる。鳥取～米子間の快速列車は最盛期は1日10往復もあったが、ここまで減便するようになるとは。
このほか米子～出雲市間では平日は昼から夜間にかけて3往復、土休日は昼に1本と夜間に1往復を削減することとなり、平日は22往復半から19往復半に、土休日は20往復から18往復半にそれぞれ減便することとなった(なおこのほかに米子～松江間では引き続き区間運転を2往復運転する)。
3. 快速アクアライナー廃止へ
今回の2022年3月12日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、出雲市以西でも減便を図る。これにより2両編成2運用を削減するようだ。
今回のダイヤ改正で西出雲〜大田市間では下り17本と上り16本から12往復までに9本減便する。
また大田市〜江津間は14往復から下り10本と上り11本にまで7本減便する。
これにより出雲市から江津・浜田への最終は出雲市21時41分発から20時40分発に1時間01分繰り上がるほか、浜田から大田市・出雲市への最終は浜田21時20分発から19時31分発に1時間49分繰り上がる。
また浜田〜益田間では快速3往復のうち2往復を廃止、1往復を普通列車に格下げする。これにより浜田〜益田間では快速および普通は計13往復から11往復に減便する。
これにより3往復の運転のあった快速アクアライナーをすべて廃止し、普通列車を均等に配置することになった。
なおこの減便で列車密度が空き単線区間での列車交換が減るため、米子6時00分発山陰本線特急「スーパーおき1号」新山口行きを新山口10時39分着から10時21分着に18分も繰り上げることとなった。
今回のダイヤ改正で快速とっとりライナーや快速アクアライナーを中心に減便を図ったにもかかわらず特急で減便していないどころか利便性が向上していることを考えると、特急誘導も兼ねていると言えるだろう。
4. 境線で減便へ
今回の2022年3月12日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、境線でも減便を図る。
境線では平日は昼間に3往復、土休日は朝に1往復減便する。
これにより平日は20往復から17往復に、土休日は16往復から15往復にそれぞれ減便する。
このほか境線では平日の初列車を6分程度繰り上げることとなった。
5. 若桜鉄道で初列車繰り上げと接続確保へ
今回の2022年3月12日若桜鉄道ダイヤ改正では、初列車を繰り上げる。
若桜鉄道の初列車は終点郡家で智頭急行線特急「スーパーはくと2号」大阪方面京都行きに接続できるが、今回のダイヤ改正で5分繰り上げることとした。
このため今回のダイヤ改正で若桜6時14分発郡家行き初列車を若桜6時09分発に5分繰り上げることで、若桜鉄道の初列車を引き続き智頭急行線特急「スーパーはくと2号」大阪方面京都行きに接続させるようにする。
6. 結び
今回の2022年3月12日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、山陰本線で快速を中心に減便を図ることとなった。
今後JR西日本米子支社は中国統括本部への統合を図る見込みだが、鳥取県内・島根県内に統合本部を設置するとは考えにくく利用者も少ないことから今後さらなる減便を図る可能性が否定できない。
JR西日本米子支社でどのようなダイヤ改正をこなうのか、見守っていきたい。
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