JR西日本米子支社は2023年12月15日、プレスリリースにて2024年3月16日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこのうち伯備線特急「やくも」ついて見ていく。
1. 特急「やくも」に新型車両273系投入へ!
今回の2024年3月16日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、伯備線特急「やくも」に新型車両273系を投入する。
新型車両273系は2023年4月6日より伯備線特急「やくも」で運転を開始し15往復中6往復で運転開始、4月26日から15往復中8往復に拡大、5月7日から15往復中10往復にさらに拡大したのち、6月15日からすべての定期「やくも」が新型車両273系での運転となる。
これにより既存の国鉄型特急381系は定期運用を外れることとなる。ただし新型車両273系は4両編成11本しかなく置き換え対象の381系62両より18両少ないことから、一部報道によれば7月以降も多客時に381系を使用した増結列車を運転するとしている。
2. 東海道山陽新幹線と伯備線特急「やくも」の接続改善へ!
今回の2024年3月16日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、伯備線特急「やくも」と東海道山陽新幹線の接続を強化する。
伯備線特急「やくも」は岡山で山陽新幹線と連絡する。山陽新幹線は東京や鹿児島中央へ直通しているが、東京へは最速達列車「のぞみ」が定期列車だけでも毎時3本、臨時列車を含めると最大毎時7本の運転があることから、伯備線特急「やくも」の時刻を変更しなくても東海道山陽新幹線「のぞみ」はすぐにやってくるのでわざわざ接続時刻を合わせる必要はないと思われていた。
一方鹿児島中央方面の「みずほ」「さくら」は定期列車は1時間に1本~2本、臨時列車を合わせても1時間に2本~3本しか運転がないことから、うまく接続を合わせないとうまく乗り換えができない。そこでこれまで伯備線特急「やくも」は山陽九州新幹線「みずほ」「さくら」に接続しやすい時刻で運転してきた。
が、今回のダイヤ改正では伯備線特急「やくも」との接続を山陽九州新幹線「みずほ」「さくら」より東海道山陽新幹線「のぞみ」に合わせることとしたのである。
今回のダイヤ改正より伯備線特急「やくも」の岡山発時刻は毎時05分発から毎時13分発に8分繰り下がる。また岡山到着時刻は岡山毎時39分着から毎時47分着に8分繰り下がる。初終わる列車を除き全体的に8分時刻を変更する形だ。
これにより東海道山陽新幹線「のぞみ」から伯備線特急「やくも」への連絡は東京毎時30分発の博多行き「のぞみ」から毎時48分発の昼間は広島行きになる「のぞみ」に18分繰り下がっているほか、伯備線特急「やくも」からの東海道山陽新幹線「のぞみ」への連絡は岡山での乗り換え時間を19分から11分に短縮する一方で東京着時刻は東京毎時15分着と変わりがない。
これにより岡山9時05分発「やくも5号」出雲市行きが岡山9時13分発に繰り下がり、品川6時00分発「のぞみ99号」博多行き初列車から10分乗り換えで連絡できるようになることから、東京から米子・松江・出雲市への到達時刻が1時間繰り上がる。
これにより東京・名古屋・新大阪と米子・松江・出雲市間の所要時間が8分~10分短縮している。
3. 伯備線特急「やくも」、全車指定化へ!
今回の2024年3月16日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、伯備線特急「やくも」から自由席を廃止、普通車全車指定席となる。
これにより普通車自由席利用と比べ通常期で530円の値上げとなる。
6. 結び
今回の2024年3月16日JR西日本米子支社ダイヤ改正では、伯備線特急「やくも」への新型車両273系への投入に向けて昼間のパターンダイヤを変更し東海道山陽新幹線との接続を強化することとなった。
今後JR西日本米子支社でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:2024年3月16日(土) ダイヤ改正を実施します – JR西日本米子支社
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