KORAILは1月22日、プレスリリースにて1月26日にダイヤ改正を行うと公表した( KORAIL 26日より東海線(浦項~盈徳)営業開始! )。今回はこれについて見ていく。
1. 東海線の延伸へ
今回の2018年1月26日KORAILダイヤ改正では、平昌冬季オリンピック開幕直前に平昌や江陵から遠く離れた韓国南部の慶尚北道で東海線が延伸した。
延伸したのは浦項~盈徳間4駅38.6kmで、単線非電化となっている。2000年代以降、韓国ではソウル首都圏電鉄や2016年12月30日開業の釜山広域電鉄では細かく駅を設定し運行本数をある一定程度確保することで利便性を確保しているが、それ以外のエリアでは重厚長大型を採り、需要の少ない駅の廃駅や在来線を含めた市中心部を通らない路線直線化を目的とした新線付け替えが多く行われ地域輸送はバス転換を実施している。東海線も例外ではなく、釜山方面では釜山広域電鉄のため駅が多く設置されているが、今回の東海線延伸の起点となる浦項駅も北側に延伸するために2015年4月2日に市街地にあった駅を西側の山間に移転した駅であり、今回開業した新線区間も平均駅間距離が9kmを超えるなど駅間距離が長くとられている。
今回開業した東海線延伸区間は、単線非電化となっている。浦項以南の東海線は電化されており電気機関車が乗り入れられ、韓国高速鉄道KTXも乗り入れているが、ダイヤを見ても新線が非電化ゆえ浦項で運転系統が完全に分断されており、既存区間への利用は浦項での乗り換えが必須となる。
運転される列車も非電化ゆえ、専用ラッピング編成を施した9000系列気動車4両編成の急行格のムングファ号のみとなっている。現在のKORAILでは通勤列車は京元線を除き廃止されているから、実質最下等種別列車のみの運転となっている。運転されるのは7往復で、全列車が今回開業した浦項~盈徳間で運転が完結し、各駅に停まる。全線所要時間は34分で、浦項7時58分~19時30分発、盈徳8時52分~20時50分発で設定されており、全て1運用で運用できる。ムングファ号は電化区間を中心に機関車牽引の客車で運転されることが多いが、今回開業した東海線浦項~盈徳間で運転されるムングファ号は気動車であるがゆえ、浦項では朝の2本が時刻表上1分で折り返す形となっている。
2. 結び
今回の2018年1月26日KORAILダイヤ改正では、東海線浦項~盈徳間延伸に伴い列車が設定された。2020年には東海線をさらに延伸し釜山から東海まで日本海沿いを1つの線路で結ぶ予定であるが、非電化・単線ゆえ直通する列車が限られているほか、韓国高速鉄道KTXの直通は不可能だ。今後KORAILの地方路線がどのように発展していくのか見守ってゆきたい。
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