KORAILは2018年7月1日にダイヤ改正を行うと時刻表で公表した。今回はのうち、ソウル首都圏電鉄と釜山広域電鉄ついて見ていく。
同日実施の韓国高速鉄道KTXおよびKORAIL在来線ダイヤ改正についてはこちら!
1. 京仁線特急、朝夕ラッシュ時にも設定へ
今回の2018年7月1日KORAILダイヤ改正では、ソウル首都圏電鉄や釜山広域電鉄でもダイヤ改正を実施した。
まずは首都圏電鉄1号線のうち京仁線。2017年7月7日ダイヤ改正にて首都圏電鉄1号線京仁線特急が誕生したが、1日9往復のみの運転で平日・土休日ともに昼間のみ概ね毎時1本の運転となった。しかし今回のダイヤ改正では京仁線特急が平日朝夕ラッシュ時に進出した。
対象となるのは平日朝ラッシュ時は東仁川7時台発と8時台発の4本、平日夕ラッシュ時は龍山18時台発と19時台発の4本となった。これらの列車は全て急行からの格上げで、龍山~東仁川間の平日朝夕ラッシュ時の所要時間は最速47分から最速40分へ短縮されることとなった。ただし、平日朝ラッシュ時に関しては列車間隔が狭いことから、一部の特急で42分運転を実施している。これらの増発により、平日の京仁線特急の運転本数は9往復から13往復に拡大されることとななった。なお、土休日に関しては時刻調整程度で、増減便がされなかったほか急行から特急への格上げも実施されず、京仁線特急の運転は昼間のみの9往復のみに据え置かれた。
2. 京釜線急行、停車駅拡大と新昌乗り入れ拡大へ
また今回の2018年7月1日KORAILダイヤ改正では、首都圏電鉄1号線のうち京釜線の急行でも動きがあった。
今回のダイヤ改正で京釜線急行のうち1往復が天安発着から新昌発着に延長されることとなった。延長されたのは平日ソウル駅19時25分発急行天安行きと平日天安9時57分発急行龍山行きの1往復で、代替として普通列車1往復が新昌発着から天安発着に短縮された。
また、これまで平日のみ運転のソウル駅発着の京釜線急行は朝(上りソウル駅行き3本と下り新昌行き1本)は成均館大に停車していたが、夜(下り新昌行きと下り天安行き1本ずつ合計2本)は成均館大を通過としていた。しかし今回のダイヤ改正で全てのソウル駅発着の京釜線急行は成均館大に停車することとなり、利便性が向上することとなった。なお、平日・土休日共に運転される京釜線急行の大多数を占める龍山発着の京釜線急行は、引き続き成均館大を通過することとなった。
3. 盆唐線急行も増発へ
また今回の2018年7月1日KORAILダイヤ改正では、盆唐線でもダイヤ改正を実施した。
盆唐線急行は平日のみの運転で1日6往復のみの運転であったが、今回のダイヤ改正で水原7時21分発急行往十里行きと、往十里18時14分発急行水原行きがそれぞれ普通列車から格上げされたことにより、盆唐線急行は平日1日7往復の運転に拡大することとなった。
4. 京義線急行も運転区間延長へへ
また今回の2018年7月1日KORAILダイヤ改正では、京義線でもダイヤ改正を実施した。
京義線はソウル駅発着の6両編成列車と龍山経由で中央線に直数する8両編成列車の2つに分かれているが、今回のダイヤ改正では2017年7月7日ダイヤ改正にて普通列車の大谷発着列車を延伸する形で設定された、平日昼間のソウル発着6両編成急行5往復が一色発着から文山発着に延長された。なお、このソウル発着急行の延長運転に伴う京義・中央線系統の運転区間短縮は実施されず、一色~文山間の急行停車駅である雲井や金村では昼間に概ね毎時1本利用チャンスが増加することとなった。
近年のKORAILのダイヤ改正は、ソウル都市圏が2015年頃より人口が微減していることもあり、運用数をいかに増やさずにダイヤを改良していくかが焦点となるが、今回のダイヤ改正では京義線に関しては純粋な運転区間延長が実施されており、近年まれに見る改正内容となった。なお、土休日のソウル駅~大谷間運転の昼間概ね毎時1本運転の普通列車は据え置かれることとなった。
その他、京春線や水仁線、京江線、釜山広域電鉄東海線でも時刻修正が行われたが、増減便は実施されなかった。また首都圏電鉄3号線や首都圏電鉄4号線ではダイヤ改正は実施されなかった。
5. 結び
今回の2018年7月1日KORAILダイヤ改正では、特急や急行が拡充され、利便性が向上することとなった。特に京仁線では平日朝夕ラッシュ時に特急が運転されるようになり、ラッシュ時にも龍山~東仁川間40分運転を実現することとなった。今後首都圏電鉄では2018年内だけでも11月にソウルメトロが金浦都市鉄道を開業させる予定のほか、12月にはKORAILによる水仁線の全線開業が予定されており、韓国高速列車KTXの乗り入れも期待されている。
今後路線ネットワークが拡充しどのようなダイヤが組まれるのか、見守ってゆきたい。
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