単線の高速新線開業へ! 韓国鉄道KORAIL中部内陸線開業に伴うダイヤ改正予測(2021年10月以降予定)

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韓国鉄道KORAILは2021年11月17日、新聞記事て12月29日に中部内陸線を部分開業すると公表した( 12月29日、中部内陸鉄道「忠州~夫鉢」開通予定 )。今回はこれについて見ていく。

2021年12月実施予定の釜山広域電鉄東海線延伸に伴うダイヤ改正予測はこちら!

1. 新線建設も部分開業で利用はわずかか!

今回の2021年12月29日予定の韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、中部内陸線を部分開業する。

今回開業するのは夫鉢~忠州間の56.3kmとなる。夫鉢は通勤電車の首都圏電鉄京江線、忠州は忠北線に乗り換えることができる。

250km/h対応の交流電化路線として計画しているが、全線単線での整備となる予定だ。また部分開業で運転区間が短いため、230km/hまでしか出さない見込みだ。

計画では高速列車SRTと同じ水西発着とし、250km/h~260km/h対応の列車(準高速線乗り入れのKTX)にて運転する計画である。が、水西への連絡線は2027年の開業を予定しており、それまではソウル市街地から夫鉢まで通勤電車で各駅停車しかない首都圏電鉄を板橋や二梅で乗り継いで1時間程度かけていかなくてはならない。

これによりソウル市街地から忠州までは電車の乗車時間だけで1時間15分、2回の乗り換え時間も含めれば1時間40分程度かかるとしている。ただソウル市街地から忠州までは市外バスを運転しており、直通で1時間40分で着いてしまう。

日本に無理やり置き換えれば大月~身延間に単線の新幹線を開業するようなものである。そんなもの誰が使うか(というかリニア中央新幹線の神奈川県駅~山梨県駅間の先行開業を見送ったのもこのためと言われている)。

もっとも板橋まで乗り入れられれば首都圏電鉄新盆唐線でソウル市街地まで行くことができるが、板橋へと向かう京江線は首都圏電鉄として整備しているため高床ホームを使用しておりKTXやITX-セマウルなどの低床ホーム車両では容易には乗り入れられないこと、特に板橋や二梅が非対応であり乗り入れができない。肝心の水西乗り入れは水西~京畿広州間の新線を2029年を目途に開業させるとしており、事実上忠州開業には間に合わない。

また京江線には車両検査時の回送用に盆唐線との連絡線があり、野塔~二梅間を結んでいることから水西~夫鉢~忠州間の直通運転は可能ではあるが、ホームの高さの関係上首都圏電鉄車両のみが可能でKTXやITX-セマウルなどのホーム使用は不可能である。このため、夫鉢~忠州間での折り返し運転となる見込みだ。




2. 中部内陸線の運行ダイヤはどうなる?

では中部内陸線の運行ダイヤはどうなるのだろうか。

車両は新型車両のKTX-イウム6両編成(うち1両が優等室)を使用し準高速列車として運転するが、先述した通り夫鉢~忠州間での折り返し運転となる見込みだ。

ただ先述したように利用が限られるのは間違いない。ほかに準高速列車KTX-イウムで運転している路線の運転本数を見ると、KTX江陵線のうちソウル・清凉里~江陵間は1日14往復(曜日運転列車含め20往復)、ソウル・清凉里~東海間は1日4往復(曜日運転列車含め6往復)、KTX中央線清凉里~安東間は1日7往復(曜日運転列車含め8往復)しかない。

そう考えると中部内陸線も1日4往復~8往復程度の運転しか見込めないのではないだろうか。

また今回開業する区間が全線で所要時間が35分しかかからない(もっともノンストップの場合だろうが、停車駅が増えても全線で50分程度でついてしまう)ことを考えると、2時間間隔にして1運用だけで済ませてしまう可能性すら出てくる。

もっとも予備車は忠北線を通してKTX中央線と共通予備にしてしまえばたった1~2本の投入で十分運用が賄えてしまう。

ただ今回の2021年12月29日予定の中部内陸線部分開業により他の路線に影響はあるのだろうか。

2021年時点で中部内陸線がソウル市内まで直通できない以上、ソウル市内~忠州間の利用がKTX-イウムに移るとは考えにくく、ソウルから忠北線への直通急行格列車ムグンファ号1往復もなくなるとは思えない。

また夫鉢で接続しソウル方面に浮かう首都圏電鉄京江線は昼間は4両編成が昼間30分間隔とはいえ空いているので中部内陸線からの乗り換え客も増発なしで乗せることができるし、京江線から二梅で連絡する首都圏電鉄盆唐線や終点板橋で連絡する首都圏電鉄新盆唐線はともに6両編成で昼間約8分間隔のためこれ以上増発しなくても十分利便性がある。そう考えるとソウル側の増発もせいぜい首都圏電鉄京江線が増発するかしないかくらいで、あとの路線はほとんど影響しないだろう。

そう考えると今回の中部内陸線部分開業により他の路線で時刻を大幅に変更することは考えにくいのではないだろうか。


3. 結び

今回の2021年12月29日予定の韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、中部内陸線を部分開業する。

ただ線内完結運転のみのため他線区への影響はほぼなさそうだ。

今後中部内陸線の延伸により韓国鉄道KORAILでどのようなダイヤ改正を実施するのか、楽しみにしたい。

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