韓国鉄道KORAILは2024年10月25日、プレスリリースにて11月2日に西海線を部分開業・平沢線旅客化に合わせダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 西海線部分開業で4往復運転へ!
今回の2024年11月2日韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、西海線を部分開業する。
今回開業するのは西華城~洪城間の88.7km、7駅間となっている。洪城では長項線と乗り換えることができる。
西華城~洪城間で特急格電車ITX-マウムを1日4往復運転する。
なお西華城から先接続する鉄道路線がないため、延伸までの間首都圏電鉄4号線・西海線草芝駅と西華城駅の間で代行バスを1日4往復、所要時間約20分で運転する。西海線元時駅まで4.0kmだが、そのたった4.0kmの開業が2026年3月と1年半かかることからそれまでソウル市街地乗り入れを阻止され4往復の列車と代行バスでしのぐとは何事か。
2. 平沢線電化開業で環状列車3往復運転へ!
今回の2024年11月2日韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、平沢線を電化開業する。
平沢線は京釜線平沢駅と西海線安仲駅を結ぶ16.5knの路線で、途中旅客停車駅はない。貨物専用だった平沢線を電化し旅客営業するに至った。
今回平沢線で運転するのは、洪城~天安~平沢~安仲~洪城間の環状列車で、両周りとも3本ずつとなっている。特急格電車ITX-マウムで運転する。
平沢から先京釜線ろそのまま進むことなくスイッチバックし平沢線に入るのだ!おいおい、大邱や釜山からKTX乗車天安牙山乗り換えで沿線利用でも目論んでいるのか?
おいおい、そこは龍山~平沢~安仲~洪城間運転にしてソウル市内乗り入れを果たすべきではないのか。どうやらソウル周辺で高速列車KTXが在来線京釜線に乗り入れるために線路容量が不足していることから2031年ごろの京釜高速線ソウル~光明間地下新線開業まで在来線のソウル・龍山発着の大幅な増発は難しそうなので、西海線のソウル市内乗り入れは2026年ごろの元時~西華城間開業で金浦空港までつながった時に行うようだ。
また平沢線では引き続き加持列車の運転を行うほか、貨物列車も西海線と直通運転を行う。
3. 送り込みで長項線で1往復増発と新昌停車再開へ!
今回の2024年11月2日韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、長項線でもダイヤ改正を行う。
西海線部分開業に向け長項線でも新昌~洪城間で電化工事を行った。このため特急格電車ITX-マウムとして龍山~洪城間で運転可能となった。
長項線はソウル首都圏電鉄1号線運転開始に伴い天安~新昌間が電化した。それに合わせ2009年6月1日より急行格電車ヌリロも龍山~新昌間で2往復運転開始したがあまりに乗らなかったので2020年5月23日に廃止している。それ以来長項線を走る中長距離列車はすべて龍山~天安~益山間全線運転のディーゼル機関車けん引の客車列車となっている。
そんな中今回は西海線・平沢線送り込み列車として龍山~洪城間で特急格電車ITX-マウムを1往復運転することとなった。
ただ、龍山発洪城行きは月曜~木曜と金土日曜では運転時刻が異なっている。おそらく西海線列車の送り込みと平沢線列車の送り込み用で変えているのだろう。
今回運転するのは月曜~木曜運転の龍山6時50分発ITX-マウム1151列車洪城行き、金土日曜運転の龍山8時56分発ITX-マウム1153列車洪城行き、毎日運転の洪城19時37分発ITX-マウム1152列車龍山行きの1往復としている。
特急格電車ITX-マウムは龍山~洪城間を最速1時間58分で結び、電車特急化による起動加速度向上で既存の機関車けん引の客車列車セマウル号と比べ5分程度所要時間が短くなる。ただ最速所要時間が1時間58分で変わっていないのは、最速達セマウル号と比べITX-マウムは平沢と新昌に増停車するためである。
なおこの列車増発により新昌の在来線中長距離列車の停車が復活しソウル首都圏電鉄運転開始後新昌から下り方面列車初の停車となった。
またソウル首都圏電鉄1号線では平日に2本、土休日に1本で最大5分の時刻変更を行っている。
4. 結び
今回の2024年11月2日韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、西海線を部分開業・平沢線旅客化に合わせダイヤ改正を行った。
今後2025年にかけて続々と新線を開業しITX-マウムを大量投入する韓国鉄道KORALでどのようなダイヤ改正を実施するのか、楽しみにしたい。
関連情報:韓国鉄道KORAIL、2024年11月2日にダイヤ改正 – X(韓国鉄道KORAILからの引用不可のためXで代用)
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