昆明軌道交通は2018年2月22日、WEB版新聞記事にて3月1日に1号線及び2号線にてダイヤ改正を行うと公表した( 昆明人注意!3月1日起昆明地铁运行有变动 )今回はこれについて見ていく。
1. 接続改善でラッシュ時に大幅増発
前回の2017年8月29日ダイヤ改正では3号線が開業し、6号線が本格営業を開始したが、3号線と乗り換えられる1号線及び直通する2号線の運転本数は据え置かれた。
しかし空港接続が可能になったことからバスで空港に向かっていた旅客が地下鉄に移行するのは必然で、今回の2018年3月1日ダイヤ改正では平日ラッシュ時に反映されることとなった。
昆明軌道交通1号線と2号線は、計画時にはどちらも別路線で開業する予定であったが、現在はそれぞれが部分開業しており直通運転を行っている。地下鉄1号線は支線を含む34.3km、22駅から成り、地下鉄2号線は11.3km、13駅から成る。地下鉄1号線支線に昆明南国鉄駅、地下鉄2号線に昆明北国鉄駅、両線の境界駅となる昆明国鉄駅の3駅で高速列車CRH含む中国鉄路各線に乗り換えることができる。また、地下鉄2号線東風広場では地下鉄3号線に乗り換えることができ、昆明長水空港に向かうこともできる。車両は6両編成B型車両(京急・阪急と同じサイズの車両)となっている。
今回のダイヤ改正では、平日朝夕ラッシュ時に増発を実施することとなった。これまで平日朝夕ラッシュ時は北部バスターミナル~春融街間は5分30秒間隔、分岐後の春融街~昆明南国鉄駅及び春融街~大学城南間はともに11分間隔での運転となっていた。しかし今回のダイヤ改正で北部バスターミナル~春融街間は5分間隔、春融街~昆明南国鉄駅及び春融街~大学城南間はともに10分間隔に短縮され、輸送力が10.0%増加した。
また今回のダイヤ改正では、平日朝ラッシュ時間帯も拡大された。これまでは始発駅7時30分~9時30分発が平日ラッシュ時の運転間隔での運行となっていたが、今回のダイヤ改正で始発駅7時00分~9時30分発に拡大され、オフピーク通勤が便利になった。
平日昼間は北部バスターミナル~春融街間は7分間隔、春融街~昆明南国鉄駅及び春融街~大学城南間はともに14分間隔で変わりないことから、昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)は78.6%から71.4%に変更され、ラッシュ時の需要が追い付きつつあるものと思われる。
2. 結び
今回の2018年3月1日昆明軌道交通ダイヤ改正では、相互に直通する地下鉄1号線と地下鉄2号線で平日ラッシュ時に増発を実施したほか、オフピーク時間帯にも増発された。今後昆明軌道交通では中国の他の地下鉄同様多くの路線で延伸が計画されており、より市内交通が拡充されるものと思われる。今後どのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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