Osaka Metroは2021年1月14日、プレスリリースにて1月18日より夜間の一部列車を運休し臨時ダイヤで運転する公表した( 2021年1月18日以降のOsaka Metroの運行ダイヤ(平日・夜間)をお知らせします )。近畿日本鉄道は2021年1月22日、プレスリリースにて1月30日より夜間の一部列車を運休し臨時ダイヤで運転する公表した( 一部路線の一般列車の運休について )。今回はこれらについて見ていく。
1. 臨時ダイヤ設定で平日深夜に減便へ
今回の2021年1月18日より実施のOsaka Metro臨時ダイヤ運転では、平日夜間に一部列車を運休する。
今回の臨時ダイヤ運転では概ね22時以降の列車で減便を行う。なお多くの路線で運転間隔均等化のため運休列車の前後の列車も時刻変更を行っている。なお東京都市圏での1月20日実施の各社一斉減便と異なり、終電の繰り上げはない。
御堂筋線では天王寺→新大阪間で2本、新大阪→なかもず間で2本の合計4本を運休する。ただ直通する北大阪急行の時刻は変えないため、減便した列車はそのまま減便し前後の列車の間隔調整は行わないこととなった。
これにより御堂筋線では本来であれば深夜も23時30分頃までは新大阪~天王寺間で5分間隔で運転しているが、この減便により新大阪・千里中央方面では22時30分以降、なかもず方面では23時00分以降で列車間隔が10分空く時間帯を設定することとなった。
このほか谷町線・千日前線・今里筋線・ニュートラムで全線で2往復減便するほか、四つ橋線と長堀鶴見緑地線で全線で1往復減便する。この6線では減便した前後の列車の時刻を変更し運転間隔の均等化を図っている。なお中央線と堺筋線は除外となった。
ただOsaka Metroでは22時以降は概ね平日と土休日で同程度の運転本数であるが、土休日の深夜の減便はない。おいおい、平日より土休日の方が深夜の利用は少ないはずだから土休日も平日同様かそれ以上の深夜の減便を図るべきだと思うが。まあ大阪市と大阪府を牛耳っている政党が建前だけで減便したようなものだから実効性はどうでもいいと思っているのだろう。
2. 臨時ダイヤ設定で土休日も夜間に減便へ
今回の2021年1月30日より実施の近畿日本鉄道臨時ダイヤ運転では、平日・土休日ともに夜間の一部列車を減便する。
今回対象となるのは主に大阪や京都、名古屋の各始発駅を22時以降に出発・到着する列車が対象となっている。なおOsaka Metro同様終電の繰り上げはない。もっとも近鉄が大阪周辺で終電を繰り上げたら東海道・山陽新幹線の最終から線内全駅で接続できかねなくなるので終電繰り上げが安易にできないのもあるだろうが。
大阪線は大阪上本町~高安間をでのみ減便する。しかも今回削減する平日の2往復4本全て及び土休日3往復6本中5本が区間準急となっている。区間準急の通過運転区間全てでの運休となるともはやただの普通ではないか。まあ夜間に大阪上本町や鶴橋から河内国分以東の急行通過駅に向かうには急行に乗った後河内国分で区間準急に乗り換えればいいので影響は小さいと言われればそれまでだが。
また平日に限り奈良線大阪難波22時57分発区間準急大和西大寺行きを運休するほか、送り込みの近鉄奈良21時51分発準急大阪難波行きも大和西大寺行きに短縮する。
さらに京都線新田辺~大和西大寺間及び天理線平端~天理間で普通列車を1往復ずつ減便する。
このほか南大阪線では全日に渡り大阪阿部野橋22時11分発普通藤井寺行きを減便するほか、名古屋線では全日に渡り近鉄名古屋22時40分発普通桑名行きと近鉄名古屋23時11分発普通桑名行きの2本を近鉄蟹江行きに短縮する。
このほか近畿日本鉄道では特急列車の減便も行っており、土休日は概ね半減以上となっている。
なお例年であれば今回のプレスリリース公表時期に3月ダイヤ変更プレスリリースを公表するのだが、それがなかったということは2021年3月は近畿日本鉄道でダイヤ変更を行わないということなのだろう。近畿日本鉄道では新聞報道にて減便も含めて検討するとしているが、特急列車は臨時ダイヤのような減便による間引き運転で十分だろうが、料金不要列車の輸送力適正化は運転間隔調整を改めて行った方が効率よく削減できるのでダイヤ変更が必須となる。特に大阪線の区間準急・普通は2019年時点でも昼間はかなり空席が目立っておりそもそも運転本数が過剰だった。そんな中利用者が減れば当然減便してもおかしくなくなる。最悪近鉄八尾は西ノ京のように昼間だけ急行が停まれば救済はできるので調整のしようはいくらでもあるだろうに。
3. 結び
今回の2021年1月18日より実施のOsaka Metro臨時ダイヤ運転及び2021年1月30日より実施の近畿日本鉄道臨時ダイヤ運転では、夜間を中心に料金不要列車の削減を行う。
Osaka Metroや近畿日本鉄道で今回の臨時ダイヤを今後どのようにダイヤ改正・ダイヤ変更に反映していくのか、見守ってゆきたい。
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