山陽電鉄は2022年10月12日、プレスリリースにて12月17日にダイヤ改正を行うと公表した( 12月17日(土)に全線でダイヤ改正を実施 )。今回はこれについて見ていく。
1. 早朝に山陽特急増発へ!
今回の2022年12月17日山陽電鉄ダイヤ改正では、早朝に山陽特急を増発する。
今回増発するのは東二見5時29分発山陽特急山陽姫路行きで、大塩で普通山陽姫路行きに連絡する。
2. 夕方の繰り上げとS特急増発へ!
今回の2022年12月17日山陽電鉄ダイヤ改正では、沿線企業の退勤時刻繰り上げに合わせ夕方を繰り上げる。
まずは直通特急の荒井・白浜の宮追加停車。2022年10月時点では平日・土休日ともに17時30分~21時00分の間に行っているが、今回のダイヤ改正以降は17時00分~20時30分に30分繰り上げる。これにより17時台の普通列車の混雑緩和を図る見込みだ。
また上り(神戸方面)S特急は高砂17時29分発阪神神戸三宮行きのみ1本のみを設定しているが、今回のダイヤ改正で高砂16時58分発阪神神戸三宮行きおよび高砂17時13分発新開地行きの2本のS特急を増発することとなった。これらの増発S特急の高砂発時刻は2022年10月現在直通特急の時刻と被っているが、直通特急の時刻を2分程度繰り上げて調整するのだろう。
3. 最終列車の繰り上げも深夜時間帯の運転間隔は維持か
今回の2022年12月17日山陽電鉄ダイヤ改正では、最終列車の繰り上げを行う。
直通特急の最終は大阪梅田23時00分発山陽姫路行きだが、今回のダイヤ改正で阪神特急東須磨行きに短縮する。これにより阪神大阪梅田から山陽姫路への最終は22時36分発となる。
ただ山陽姫路以外の中間駅は救済として、次の大阪梅田22時48分発阪神特急高速神戸行き利用で山陽S特急飾磨行きに接続できるようにする。のだが、この山陽S特急、終電繰り上げの関係で山陽姫路行きから飾磨行きに短縮するのはわかるが、阪神神戸三宮始発から新開地始発に短縮するのである。
おかげさまで阪神大阪梅田22時48分発特急高速神戸行きから高砂や飾磨に向かうには、終点高速神戸で阪急準特急新開地行きに乗り換え、さらに終点新開地で山陽S特急飾磨行きに乗車する必要がある。つまり飾磨行き最終を阪神大阪梅田から利用する場合2回乗り換えをしなくてはならなくてはならない。おかげさまで各種webサイト上の乗り換え案内終電検索では阪神大阪梅田始発が上位3件にひっかからず、阪急大阪梅田始発が表示される始末である。
なお高砂への最終は阪神大阪梅田からは23時00分発から22時48分発に12分繰り上がるが、大阪23時00分発JR神戸線新快速姫路行きに乗車後明石で山陽電車に乗り換えれば飾磨行き最終に連絡できるため、大阪を23時00分発に出れば従来通り間に合う。ただし、高速神戸23時24分発普通高砂行きが廃止見込みのため、JR神戸線新快速からの連絡は大阪23時20分発から23時00分発に20分繰り上がっている。
また新開地→東二見間の最終を3分~4分繰り上げることで、平日運転の大阪23時40分発JR神戸線新快速姫路行きから連絡できなくなる。
また全体的に阪神梅田から山陽電車各駅への最終はおおむね12分、新開地からの最終は7~9分程度で済んでいる。もっとも山陽姫路への最終は大きく繰り上がっているが、飾磨まではあまり繰り上がっていないし姫路へはJR西日本新快速で向かう人が多いためかなり終電繰り上げの影響は小さくしているようだ。
ただ先述したようにJR神戸線新快速からの連絡がかなり悪く大きく最終接続列車を繰り上げていることを考えると、今回の終電繰り上げの真意はJR西日本新快速との接続を悪くすることにより山陽電車をより長い区間にってもらおうとしているのではないだろうか。
ただ直通する阪神電鉄も含め、平日夕方~深夜は運転間隔を変えないようだ。つまり終電を繰り上げて保守時間を増やすが、利用者の減っているはずの深夜時間帯は据え置くこととしている。JR西日本新快速との接続を悪くさせいのなら、昼間は直通特急と普通をそれぞれ20分間隔に減便するのも手ではないかとは思うが。
このほか今回のダイヤ改正では、阪急神戸三宮22時29分発S特急姫路行きを設定することとなった。
4. 結び
今回の2022年12月17日山陽電鉄ダイヤ改正では、早朝や夕方に増発を図る一方で終電の繰り上げを図るが、ほぼ全面的に増発の様相となる見込みだ。
今後山陽電鉄でどのようなダイヤ改正を行うのか、楽しみにしたい。
コメント