山陽電車では別府駅のホーム延長工事を行っている。今回はこれについて見ていく。
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1. 別府駅6両対応で特急停車可能へ!
今回の2025年3月以降山陽電車ダイヤ改正に向け、別府駅のホームを4両から6両に延長している。
山陽電車では6両編成の直通特急と4両編成のS特急、4両または3両運転の普通がある。ホームを4両から6両に延長することで直通特急の停車が可能となる。
特急停車駅の高砂より利用が多い別府駅に停車するのは当然といえよう。ただし荒井や白浜の宮のように朝夕のみ特急停車駅となってもおかしくはない。
ただ設備投資してまでホームを延長して別府駅に直通特急を停車可能とすることは、何らかの合理化を図ろうとしているのではないだろうか?
2. 山陽電車に現状の運転本数は必要なのか
そもそも山陽電車は今の本数が必要なのだろうか。
山陽電車は空席ばかり目立つことで有名で、昼間の直通特急は1両当たり10人程度程度しか乗車していない。JR北海道やJR九州では1両当たり20人以下の列車は減便対象としたことから、当然減便対象となりうる。
しかも近年鉄道・バスともに
2015年度の隣駅間輸送密度の最大値は山陽明石~西新町間の62,574人/日・往復で、昼間は4,000人/日・往復運べるとすると昼間毎時16両あれば運びきれてしまう。とても6両編成毎時4本と3両編成毎時4本の合計毎時36両も不要で、その半分で十分運びきれてしまう。
また平日夕ラッシュ時も毎時24両あれば運びきれるので、もしすべてが直通特急に乗ったとしても6両編成毎時4本で十分運べる。12分間隔の6両編成毎時5本なんて必要ではないのだ。
平日夕ラッシュ時は直通特急6両編成毎時5本と普通3両編成毎時5本から各毎時1本ずつ減便し直通特急毎時4本と普通毎時4本に減便しても全く問題がない。むしろ山陽電車と直通する阪神電車は20分サイクルなので、山陽電車の12分サイクルより15分サイクルとした方が合わせやすかったりする。
また昼間は直通特急毎時4本と普通毎時4本を運転しているが、特急毎時3本と普通毎時3本や特急毎時2本と普通毎時4本に減便しても問題なく座ることができる。
山陽電車神戸三宮・高速神戸~山陽姫路間の運賃は990円なのに対し、JR西日本は2025年4月1日に電車特定区間拡大に伴いJR神戸線三ノ宮・神戸~姫路間の運賃は990円から960円に値下げする予定だ。
2025年3月ダイヤ改正で昼間の新快速が毎時4本から毎時2本に減便すれば山陽電車としては競合相手が減便となるわけだから、直通特急を減便したってかまわないことになる。JR西日本のプレスリリース公表は2024年12月だから、山陽電車は後出しじゃんけんで減便を図ることができるわけだ。
また山陽電車は1980年代まで20分サイクルダイヤで特急毎時3本と普通毎時3本であった。普通電車の減便のために救済措置として利用者の多い駅の直通特急増停車化は理解できる。なんだか普通列車の減便を特急の増停車で補完しようとしていることを考えると、昼間は特急毎時3本と普通毎時3本に減便する気満々なのではないだろうか。
そうなると2025年3月ダイヤ改正で山陽電車ダイヤ改正で考えられるのは
- ①:直通特急毎時4本と普通毎時4本、昼間の直通特急は別府、荒井、白浜の宮通過(現状維持)
- ②:直通特急毎時2本と普通毎時4本、昼間の直通特急は別府、荒井、白浜の宮通過
- ③:直通特急毎時3本と普通毎時3本、昼間の直通特急は別府、荒井、白浜の宮停車
のいずれかになりそうだ。
結び
今回の2025年3月以降山陽電車ダイヤ改正では、別府駅のホーム延長により直通特急が停車可能となる。
ただ直通特急の停車が可能になっても終日にわたり減便を図る可能性が高い。
今後山陽電車でどのようなダイヤ改正を実施していくのか、見守ってゆきたい。
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