深圳地下鉄は2017年10月24日、プレスリリースにて10月27日に7号線・9号線でダイヤ改正を行ったと公表した( 27日起深圳地铁7、9号线平峰期行车间隔缩短至5分55秒 )。また深圳有軌電車は2017年10月28日、プレスリリースにて10月28日に創業初の路線を開業したと公表した( 千呼万唤!深圳龙华有轨电车今天起开通迎客 )。今回はこれらについて見ていく。
1. 7号線と9号線で増発
今回の2017年10月27日深圳地下鉄ダイヤ改正では、地下鉄7号線と地下鉄9号線で増発が成される。この2路線は近年ダイヤ改正を多く実施しており、2017年だけでも4月25日、7月29日と実施し、今回の10月27日ダイヤ改正が年内3度目となる。7月29日ダイヤ改正ではこのほかに地下鉄2号線と地下鉄5号線でもダイヤ改正を実施したが、今回実施されるのは地下鉄7号線と地下鉄9号線の2路線のみとなる。
深圳地下鉄7号線は太安~西麗湖の28駅を結ぶ全長30.17kmの路線で、深圳地下鉄9号線は文錦~紅樹湾南間の22駅を結ぶ全長25.38kmの路線となっており、ともに6長編成A型車(近鉄・南海の車両サイズに相当)での運転で共通運用が組まれている。いつも地下鉄7号線と地下鉄9号線を同時にダイヤ改正するのは、運用上の問題であるものと思われる。
そんな中、今回の2017年10月27日深圳地下鉄ダイヤ改正では、地下鉄7号線、地下鉄9号線ともに昼間に増発を実施する。昼間の運転間隔は両線とも6分10秒間隔であったが、今回のダイヤ改正で5分55秒間隔に短縮され、輸送力が4.51%増加する。一方で平日朝夕ラッシュ時は両線とも4分55秒間隔で維持されることから、昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)を計算すると79.7%から83.0%に変化することとなった。これを見る限り昼間の空気輸送が増加しているようにも見えるのだが、一方で車両増備が追い付かないため本来増発したいラッシュ時の増発ができない可能性も考えられる。
また、今回の2017年10月27日深圳地下鉄ダイヤ改正では、7号線の初電繰り下げも実施される。これまでは始発駅6時27分発が初電であったが、地下鉄9号線の運転時間に合わせて3分繰り下がり6時30分発となる。なお、終電に関しては始発駅23時00分発のまま据え置きとなった
。
2. 深圳初の路面電車誕生
また今回の2018年10月28日深圳有軌電車ダイヤ改正では、深圳初となる路面電車が開業した。深圳有軌電車は本線と支線の2線から成り、本線は清湖~大和~新瀾間8.58km、15停留所から成り、支線は大和~下囲間3.1km、5駅から成る。清湖では港鉄深圳の運営する深圳地下鉄4号線と乗り換えができ、新瀾には2018年内に深圳地下鉄4号線が延伸する予定だ。
運転間隔は、清湖~大和~新瀾間の本線を通しで運転する系統が10分間隔、清湖~大和~大囲間の系統が20分間隔、新瀾~大和~大囲間の系統が20分間隔の運転となっており、新瀾~大和~大囲間の系統は大和でスイッチバックを行う。運転時間は6時30分~23時00分で、運賃は全線均一2元(約33日本円)となっている。終日運転間隔は同一であることから、昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)は100.0%となっている。
3. 結び
今回の2017年10月27日深圳地下鉄ダイヤ改正では、地下鉄7号線と地下鉄9号線で昼間の増発を実施した。一方で地下鉄7号線ではわずかに初電が繰り下がり、運営時間が短くなっている。今後車両が増備され平日朝夕ラッシュ時にも増発されるのか、見守ってゆきたい。
コメント