朝日新聞は2024年11月28日、新聞記事にて2025年3月に東海道山陽新幹線「のぞみ」の自由席を3両から2両に減車し指定席を拡大すると公表した。今回はこれについて見ていく。
のぞみ自由席3両から2両に減車で普通車指定席拡大へ!
今回の2025年3月東海道新幹線ダイヤ改正では、最速達列車「のぞみ」の自由席を減車する。
そもそも映画館やイベントだのでチケットが日時指定制となっている中、2024年時点で日本国民の9割は新幹線は指定席を取らないと乗車できないと思っているらしく、自由席が空いている。自由席を減車して指定席を増車することで座席予約を取りやすくした方が利便性は上がるのである。そこで今回の2025年3月東海道新幹線ダイヤ改正で「のぞみ」の自由席3両中1両を指定席に変更し、1列車あたりの普通車指定席を783席から868席に10.8%拡大する。
2003年10月1日以来東海道新幹線「のぞみ」の自由席は1号車から3号車であったが、今回の2025年3月ダイヤ改正で3号車を自由席から指定席に変更、自由席は1号車と2号車に変更する。
これによる東海道山陽新幹線「のぞみ」の車両構成は以下の通り。
- 自由席:1号車・2号車
- 指定席:3号車~7号車・11号車~16号車
- グリーン車:8号車~10号車
まあ東海道新幹線では2023年12月よりゴールデンウィーク・お盆・年末年始などの多客期は全車指定席で運転している。自由席ユーザーは通年全車指定席にならなかっただけはるかにマシであろう。
もっとも東海道新幹線を運営するJR東海としては2003年9月30日までのように「のぞみ」は全便全列車指定席に戻したいのかもしれないし、先述したように日本国民の9割は新幹線は座席指定しないと乗れないものだと思っているのでその方が国民の総意としてありがたいのである。が、運賃+自由席特急料金で座席が確保できる自由席車両の維持を国土交通省が求めているため全車指定席にすることができないようだ。
全車指定席化して鉄道会社が増収して儲かれば法人税収入が上がるので国としてもWinWinであるが、国が損するわけでもないのに国民の9割が同意しうることに反対する日本国政府の一機関国土交通省って何なんでしょうね。
指定席拡大で朝夕にしれっと減便か!
ただ最速達列車「のぞみ」の全車指定席化がかなわなかった2025年3月東海道新幹線ダイヤ改正でも自由席減車による指定席拡大の効果を出すことができる。
そもそも東海道新幹線「のぞみ」は2020年3月14日ダイヤ改正以降、定期列車毎時4本、多頻度列車(朝夕は定期列車、昼間は臨時列車)毎時2本、僅少列車(終日臨時列車)毎時6本の最大毎時12本運転できるようにしている。もっとも毎時12本運転はゴールデンウィーク・お盆・年末年始などの多客期程度しか行わないが、定期列車を少なくし臨時列車を多く設定することでその日ごとに最適な運転本州を決めて運転している。
しかも毎年12月中旬のダイヤ改正プレスリリースではパターンダイヤおよび最大臨時列車枠と定期列車についてしか言及しないほか臨時列車の運転本数はあまりにも多すぎるがゆえ全列車のWEB掲載をPDE一覧形式では行っていないことから、臨時列車の運転日を減らそうが減便はばれやしない。
普通車指定席が毎時9本×783席=毎時7,047席から毎時8本×868席=毎時6,944本になるので減便しても指定席座席予約可能数が大して変わらないのだ。
結び
2025年3月東海道新幹線ダイヤ改正では、「のぞみ」自由席を3両から2両に減車し指定席を拡大することで1列車あたりの予約可能座席数を拡大、減便を図る見込みだ。
今後東海道新幹線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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