東武鉄道は2020年10月16日、プレスリリースにて10月31日のみなみ寄居開業に合わせ東上線でダイヤ改正を行うと公表した( 「みなみ寄居駅」開業に伴う東武東上線一部列車の時刻修正について )。今回はこれについて見ていく。
1. 新駅みなみ寄居開業で利便性増強へ!
今回の2020年10月31日東武鉄道ダイヤ改正では、東上線に新駅を開業する。
今回開業するのはみなみ寄居駅で、東武竹沢~男衾間に設置する。このことから4両ワンマン列車の運転区間での新駅設置となっている。
みなみ寄居駅の周辺は民家はほとんどなく、ゴルフ場とホンダの工場くらいしかない。今回新駅開業に至ったのはホンダの通勤のために造った請願駅となっている。ホンダとしては最寄り駅までの従業員送迎バス代を浮かせたいのだろう。
東武鉄道ももしこれまで小川町や寄居などから従業員送迎バスを利用していたホンダ従業員が通勤定期券で東上線に乗ってくれるようになったらその分増収となる。
ただ、運賃設定はまた特殊な扱いを行う。今回開業するみなみ寄居では東武竹沢以東小川町・池袋方面発着利用の場合は東武竹沢と同一運賃、男衾以北寄居方面の運賃は男衾と同一運賃として運賃計算することとした。しかも1面1線の駅でどちらの方向に向かう電車も同じのりばから発着するのに、改札機をどちら方面に行くかで分けるほどである。おいおいそこまでしてより安い運賃で利用させたいのか、というか東武ワールドスクウェアのように発着駅によって条件分岐させることはもうできないのか。
2017年7月22日に開業した鬼怒川線東武ワールドスクウェアは当初小佐越と同一駅扱いとして運賃計算を行っていたが、2019年3月16日より実キロによる運賃計算に変更した。これにより一部の駅で運賃値上げを行ったわけだが(なお扱い上は最初から実キロで運賃を計算しており、特定割引運賃で小佐越と同一運賃に合わせていた)、結果運賃を実キロ扱いにするまでに1年以上かかってしまっている。
これは区間数の多い東京都市圏でのICカード運賃データの更新は容易にできないためだと思われる。つまり数年以内にはみなみ寄居も実キロでの運賃計算となる見込みだ。
では今回のみなみ寄居開業により運転時刻はどう変わるのか。
8000系4両編成でワンマン運転を行っている小川町~寄居間では所要時間が1~2分延び、15~16分から16~17分に延びる。また列車の時刻も最大4分変更することとなった。
このほか小川町以東の10両編成運転区間でも時刻を1分程度繰り下げる列車があるが、いずれも森林公園~小川町間でのみの変更なのでほとんど影響はないだろう。
これらの時刻変更により夜間は池袋発の「TJライナー」小川町行きから小川町始発の寄居行きワンマン電車への乗り継ぎ時間が短くなった。
2. 結び
今回の2020年10月31日東武東上線ダイヤ改正では、新駅みなみ寄居の開業に伴いダイヤ改正を行った。
今後東武東上線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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