東武鉄道は2024年12月13日、プレスリリースにて2025年3月15日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 平日朝の池袋発着普通を準急に格上げで地下鉄直通普通減便へ!
今回の2025年3月15日東武鉄道ダイヤ改正では、東上線でダイヤ改正を行う。
今回のダイヤ改正では平日朝夕に普通を準急に格上げする。
まずは平日朝。川越市7時17分発地下鉄有楽町線直通普通新木場行きを和光市始発に短縮し志木7時35分発普通東上線池袋行きを統合、川越市7時17分発準急池袋行きとして設定する。
また平日夕方は普通電車を格上げし池袋17時51分発準急川越市行きと池袋19時51分発準急川越市行きを増発する。
また土休日夜間も普通電車を格上げし池袋22時04分発発準急森林公園行きを設定する。
ただ東武東上線全体の利用増加というより、2年前の新横浜乗り入れ開始に伴う2023年3月18日東武東上線ダイヤ改正での準急上板橋増停車による池袋から上板橋・東武練馬・下赤塚への旅客が準急に乗るようになったことによる旅客集中が背景にあるのではないか。それで地下鉄直通普通電車が減るのは忍びない気はするが。
2. 昼間の準急を急行格上げで10分間隔で急行発着へ
また今回の2025年3月15日東武東上線ダイヤ改正では、平日・土休日ともに昼間の準急毎時4本中毎時2本を急行に掲げ、急行を昼間毎時6本運転とし均等10分間隔で運転する。
これにより池袋~川越市間に先着直通列車が昼間10分間隔で来るようになり混雑分散、準急からの快速急行乗り換えという煩わしさと直通運転が多い地下鉄副都心線のダイヤ乱れ時にすぐに快速急行の運転を取りやめても池袋~川越市間ではほとんど被害が出ないようになる。
なお池袋~川越市間の急行は川越市で川越市以北各駅に停車する地下鉄副都心線からの快速急行と乗り換えることができる。
どうやら池袋~川越市間の準急昼間毎時2本を急行に格上げし池袋~川越市間の所要時間を11分程度短縮することで、昼間に1運用削減し人員を削減することが狙いのようだ。
これにより昼間に上板橋に停車する列車は昼間毎時12本から毎時10本に削減するほか、志木~川越市間の急行通過駅は昼間毎時8本から毎時6本に減便する。
3. 池袋発着昼間普通電車4分~10分間隔設定で将来減便か
また今回の2025年3月15日東武東上線ダイヤ改正では、池袋発着普通電車の運転間隔がばらつきが増し、使い勝手が悪くなる。
2024年時点では池袋~成増間の普通電車は昼間毎時8本の運転で6分~9分間隔で運転しているが、今回の2025年3月15日ダイヤ改正より4分~10分間隔での運転となる。普通電車は池袋発昼間毎時01分発、05分発、13分発、23分発、31分発、35分発、43分発、53分発となっており、01分発と05分発を統合して03分発、31分発と35分発を統合して33分発として均等10分間隔かを目指しても何らおかしくない。
しかも下板橋のりかえ東武練馬・下赤塚利用では、準急が昼間毎時4本から毎時2本に減便した影響で最大13分待ちから17分待ちに広がっており、利便性が下がっている。
そもそも東上線池袋発着の普通電車は平日夕ラッシュ時毎時9本(しかも今回のダイヤ改正で毎時8本に減便見込み)なので昼夕輸送力比に当てはめて66.7%~75.0%が適正地とすると毎時6本で問題なく運びきれるし、なんなら東上線普通は2008年6月14日ダイヤ改正での8両から全列車10両への増車の際に平日朝夕は減便したのに昼間は毎時8本のまま変わっておらず空車が増えただけなのである。減便してもおかしくはない。
4. 結び
今回の2025年3月15日東武東上線ダイヤ改正では、平日朝夕の普通の準急格上げで地下鉄直通列車を減便するほか、昼間の準急のうち毎時2本を急行に格上げすることにより所要時間短縮と人員削減を図りつつ急行通過駅で乗車チャンス削減を図った。
今後東武東上線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:2025年3月15日(土)ダイヤ改正を実施します – 東武鉄道
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